家庭料理技能検定とは?受験資格・科目・合格率・難易度・合格基準等を解説
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家庭料理技能検定(家庭料理検定・料検)とは?
家庭料理技能検定(家庭料理検定・料検)は、健康の維持・増進に貢献する人材を育成する目的で設立された検定です。
対象者は幅広く、子供からシニア世代まで、食に関わる職業に就きたい方や自身の健康を考える方など、様々な人が受験することができます。
家庭料理技能検定は、1級、準1級、2級、3級、4級、5級の6グレード実施されています。
家庭料理技能検定の受験資格は?
家庭料理技能検定に受験資格はありません。
家庭料理技能検定の概要
科目・出題範囲
家庭料理技能検定の科目・出題範囲は、以下となります。
1級
一次試験 | 内容 | 出題範囲 |
食生活と栄養 | 食生活と社会・環境との関わりを説明できる | 食生活と社会・環境との関わり 健康と食生活の課題 食料の生産・流通と環境との関わり 日本の健康増進の対策 |
健康と栄養・食事との関係を説明できる | 日本人の食事摂取基準 食品の分類 |
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対象者の食事改善のためのアセスメントをし、その結果に基づく食事改善が提案できる | 食事のアセスメントと食事改善計画 連続した複数日の献立作成 |
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対象者に応じた食事計画を作成できる | ライフステージ別の食事計画 生活習慣病予防の食事計画 |
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食文化と料理の特徴、供食形式を説明できる | 食文化と歴史 世界の代表的な食文化 季節の料理と行事食、郷土料理等 供食の形式 |
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調理と衛生 | 日本料理、西洋料理、中国料理の特徴を理解し、説明できる | 各調理の特徴、および代表的な料理 家庭における日常食や供応食 |
調味の標準化を説明できる | 多様な調味料の調味割合 | |
食事を衛生的に整えるための基礎的内容を説明できる | 衛生と安全を考えた調理 |
二次試験 (実技) |
内容 | 出題範囲 |
基礎技能 | 高度な包丁技術「切る・むく・おろす」を有している |
せん切り1mm以下の均一なせん切りができる |
調理技能 | 対象者に応じた目的別の食事を作ることができる | 指定された条件や材料と調理法を取り入れた和食1食分の献立の料理の作成 指定された場面設定にそって、嗜好性が高く、品質のよい料理が作れる 合理的な調理操作ができる 日本の食文化の継承・伝達ができる |
準1級
一次試験 | 内容 | 出題範囲 |
食生活と栄養 | 食生活と社会・環境との関わりを理解している | 食生活と社会・環境との関わり 健康と食生活の課題 食料の生産・流通と環境との関わり 日本の健康増進の対策 |
健康と栄養・食事との関係を理解している | 日本人の食事摂取基準 食品の分類 |
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対象者の食事改善の課題を、栄養素レベル、食品レベル、料理レベルで説明できる | 栄養素、食品、料理のつながりを踏まえた食事のアセスメント 1日分の献立作成 |
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対象者に応じた栄養・食事を理解している | ライフステージ別の食事計画 生活習慣病予防の食事計画 |
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食文化と料理の特徴、供食形式を理解している | 食文化と歴史 世界の代表的な食文化 季節の料理と行事食、郷土料理等 供食の形式 |
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調理と衛生 | 食品の特徴を理解し、調理に展開できる | 食品の調理特性 各調理法、調理器具の特徴 食品加工と貯蔵 |
調味の標準化を理解している | 調味のタイミング 調味の割合 |
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食事を衛生的に整えるための基礎的内容を理解している | 食中毒、食品添加物 他 食品の表示 |
二次試験 (実技) |
内容 | 出題範囲 |
基礎技能 | 各種の包丁技術「切る」「むく」を身につけている | うす切り 不均一な(内外差のある)硬さの食材でうす切りができる 短冊切り 均一な大きさの短冊切りができる せん切り 3mm以下の均一なせん切りができる 皮むき(丸むき) 連続した均一の厚みで、球形食品の皮むきができる |
魚の下処理ができる | 魚のツボ抜き・手開き 衛生的に、簡単な魚の下処理ができる |
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調理技能 | ライフステージを考慮した日常の食事を作ることができる | 指定された料理で構成された日常の1食分の献立の料理の作成 指定された複数の料理を適切に仕上げられる 適切な調味ができる 適切な盛りつけ、配膳ができる |
2級
一次試験 | 内容 | 出題範囲 |
食生活と栄養 | 食生活と社会・環境との関わりを理解している | 食生活と社会・環境との関わり 健康と食生活の課題 日本の健康増進の対策 |
健康と栄養・食事との関係を理解している | 栄養素の種類とその働き 日本人の食事摂取基準 食品の分類 4つの食品群 |
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ライフステージごとの栄養・食事を理解している | 1日分の献立作成 健康・栄養状態の特徴 食事の特徴 |
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食文化と料理の特徴を理解している | 日本の食文化 日本の季節の料理と行事食 盛りつけと配膳 |
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調理と衛生 | 基本的な調理方法を理解している | 下処理、非加熱調理、加熱調理 調理器具の扱い方、加熱調理機器等の特徴 |
食品の調理特性を理解している | 穀類、肉類、魚介類、卵類、乳類、野菜類、芋類、果物類、油脂類 他 | |
調味を理解している | 調味のタイミング 調味の割合 |
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食事を衛生的に整えるための基礎的内容を理解している | 食品衛生の基本 食中毒を起こす細菌、ウイルス、原因物質 食品の表示 環境に留意した調理 |
二次試験 (実技) |
内容 | 出題範囲 |
基礎技能 | 基本的な包丁技術「切る」「むく」を有している | うす切り 不定形食材で、2mm以下の均一な薄さのうす切りができる せん切り 繊維にそって、均一な幅・厚さのせん切りができる みじん切り 5mm以下の均一なせん切りができる 皮むき(丸むき) むき残し無く、なめらかに皮むきができる |
調理技能 | 自分の食事を作ることができる | 1食分の献立のうち、複数の食材を使った料理1品の作成 適切な下処理ができる 適切な加熱状態に仕上げられる 適切な調味ができる 適切な盛りつけができる |
3級
一次試験 | 内容 | 出題範囲 |
食生活と栄養 | 食生活と社会・環境との関わりを理解している | 私たちの生活と食生活との関わり 私たちの健康と食生活の課題 |
健康の維持に必要な栄養を理解し、何をどれだけ食べればよいかを知っている | 栄養素の種類とその働き 日本人の食事摂取基準 食品の分類 4つの食品群 食事の構成 主食・主菜・副菜と料理の一皿分の適量 1日分の献立作成 |
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日本の食文化を理解している | 日本の食文化 季節の料理 盛りつけと配膳の基本 |
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調理と衛生 | 基本的な調理方法を理解している | 切る、ゆでる、煮る、蒸す、焼く、いためる、揚げる、炊飯、だしのとり方、寄せる 調理器具の扱い方、加熱調理機器等の特徴 |
食品の特徴と調理による変化を理解している | 穀類、肉類、魚介類、卵類、乳類、野菜類、芋類、果物類、油脂類 他 調味料と調味の割合 |
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食事を衛生的に整えるための基礎的内容を理解している | 衛生的な調理 | |
食中毒の原因と予防 食品の表示 環境に留意した調理 |
二次試験 (実技) |
内容 | 出題範囲 |
基礎技能 | 初歩的な包丁操作「切る」「むく」ができる | 輪切り 輪切りができる 半月切り 半月切りができる いちょう切り いちょう切りができる 皮むき 食品形状に合わせて、皮むきができる |
調理技能 | 日常の食事に必要な単品の調理ができる | 基本的な単品料理の作成 生や焦げのない加熱状態に仕上げられる 適切な調味ができる 衛生的に調理ができる |
4級
内容 | 出題範囲 | |
食生活と栄養 | 食事の役割を知っている | 人と食べ物の関係 食べ物と環境の関係 食べ物の栄養の特徴 五大栄養素と食物繊維・水 6つの基礎食品群 1日分の献立 健康に良い食習慣 |
日本の食文化を知っている | 和食の配膳方法 一汁二~三菜の配膳 食事のマナー 食事のあいさつ 箸や食器の持ち方 一尾魚の食べ方 日本の伝統的な食事 旬の食べ物 伝統的な加工食品 行事と食事・お茶 |
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調理と衛生 | 安全で衛生的な調理の仕方を知っている | 調理の手順 計画・準備・調理・盛りつけ・後かたづけ 調理器具 計量スプーン、カップ、はかり、包丁、まな板、なべ類 他 加熱調理器具、冷凍冷蔵庫 計量、洗う、むく、切る、あえる、ゆでる、煮る、いためる、焼く |
食品の特徴を知っている | 穀類、肉、魚介、卵、大豆・大豆製品、野菜、きのこ、海藻、芋、牛乳・乳製品、果物、加工食品、調味料 種類、部位、鮮度の見分け方 食品の表示と保存 賞味期限、消費期限 栄養成分表示 食材や料理の保存 |
|
基本的な調理法を知っている | 基本的な料理 ごはん、だしと汁物 肉、魚介、卵、大豆・大豆製品、野菜、芋料理 お茶の種類といれ方 日本茶、紅茶、ウーロン茶 |
5級
内容 | 出題範囲 | |
食生活と栄養 | 食事の役割を知っている | 人と食べ物の関係 食べ物の栄養の特徴 五大栄養素 三色食品群 1食分の献立(主食・主菜・副菜) 健康に良い食習慣 |
日本の食文化を知っている | 和食の配膳方法 一汁二~三菜の配膳 食事のマナー 食事のあいさつ 箸や食器の持ち方 日本の伝統的な食事 旬の食べ物 伝統的な加工食品 行事と食事・お茶 |
|
調理と衛生 | 安全で衛生的な調理の仕方を知っている | 調理の手順 計画・準備・調理・盛りつけ・後かたづけ 調理器具 計量スプーン、カップ、はかり、包丁、まな板、なべ類 他 加熱調理器具、冷凍冷蔵庫 計量、洗う、むく、切る、ゆでる、いためる |
食品の特徴を知っている | 穀類、肉、魚介、卵、大豆・大豆製品、野菜、きのこ、海藻、芋、果物、牛乳・乳製品、調味料 種類、部位、鮮度の見分け方 食品の表示 賞味期限、消費期限 |
|
基本的な調理法を知っている | 初歩的な料理 ごはんの炊き方、和風だしの取り方とみそ汁の作り方 卵料理、芋・野菜料理 他日本茶のいれ方 |
出題形式
家庭料理技能検定の出題形式は、以下となります。
1級 | 四肢択一(複数回答含む) |
準1級 | 四肢択一 |
2級 | 三~四肢択一 |
3級 | 三~四肢択一 |
4級 | 二~三肢択一 |
5級 | 二肢択一 |
試験時間
家庭料理技能検定一次試験の試験時間は、1級・準1級が60分、2級・3級・4級・5級が45分です。
家庭料理技能検定二次試験(実技)の試験時間は、以下となります。
1級 | 基礎技能 | 90分 |
調理技能 | ||
準1級 | 基礎技能 | 3~10分 |
調理技能 | 50~60分 | |
2級 | 基礎技能 | 3~10分 |
調理技能 | 10~20分 | |
3級 | 基礎技能 | 1分30秒~10分 |
調理技能 | 10~30分 |
合格基準(合格ライン)
家庭料理技能検定一次試験の合格基準は、60%以上の正答です。
家庭料理技能検定二次試験(実技)の合格基準は、1級が「基礎技能と調理技能のそれぞれの90%以上」、準1級が「基礎技能と調理技能のそれぞれの80%以上」、2級・3級が「基礎技能と調理技能のそれぞれの70%以上」です。
受験料
家庭料理技能検定の受験料は、以下となります。
一次試験 | 二次試験(実技) | |
1級 | 7,800円 | 10,000円 |
準1級 | 6,800円 | 8,500円 |
2級 | 5,800円 | 7,000円 |
3級 | 4,800円 | 5,500円 |
4級 | 3,000円 | – |
5級 | 2,000円 | – |
試験会場
家庭料理技能検定1級・準1級・2級・3級の一次試験はCBT形式で実施され、全国のテストセンターで受験することができます。
家庭料理技能検定1級・準1級・2級・3級の二次試験(実技)の会場は、全国に2級・3級は約50ケ所、準1級は7ケ所、1級は1ケ所あります。
家庭料理技能検定4級・5級は、IBT(オンライン受験)で自宅等から受験することができます。
家庭料理技能検定の免除制度
家庭料理技能検定1級・準1級・2級・3級の一次試験は合格から1年間に限り、受験の際に一次試験が免除され、二次試験から受験することができます。
家庭料理技能検定の日程
家庭料理技能検定は年2回実施されており、1級・準1級は年1回の実施です。
家庭料理技能検定1級・準1級
申込み期間
家庭料理技能検定1級・準1級の一次試験の申込み期間は、例年4月上旬~6月中旬です。
家庭料理技能検定1級・準1級の二次試験(実技)の申込み期間は、例年7月上旬~7月下旬です。
試験日
家庭料理技能検定1級・準1級の一次試験の試験日は、例年6月上旬~6月中旬です。
家庭料理技能検定1級・準1級の二次試験(実技)の試験日は、例年9月下旬~10月上旬です。
合格発表日
家庭料理技能検定1級・準1級の一次試験の合格発表日は、例年7月上旬です。
家庭料理技能検定1級・準1級の二次試験(実技)の合格発表日は、例年10月中旬です。
家庭料理技能検定2級・3級
申込み期間
家庭料理技能検定2級・3級の一次試験の申込み期間は、例年4月上旬~6月中旬、9月上旬~11月上旬です。
家庭料理技能検定2級・3級の二次試験(実技)の申込み期間は、例年7月上旬~7月下旬、11月下旬~12月中旬です。
試験日
家庭料理技能検定2級・3級の一次試験の試験日は、例年6月上旬~6月中旬、10月下旬~11月中旬です。
家庭料理技能検定2級・3級の二次試験(実技)の試験日は、例年9月中旬~10月上旬、1月下旬~2月上旬です。
合格発表日
家庭料理技能検定2級・3級の一次試験の合格発表日は、例年7月上旬、11月下旬です。
家庭料理技能検定2級・3級の二次試験(実技)の合格発表日は、例年10月中旬、2月下旬です。
家庭料理技能検定4級・5級
申込み期間
家庭料理技能検定4級・5級の申込み期間は、例年4月上旬~6月中旬、9月上旬~11月上旬です。
試験日
家庭料理技能検定4級・5級の試験日は、例年6月上旬~6月中旬、10月下旬~11月中旬です。
合格発表日
家庭料理技能検定4級・5級の合格発表日は、例年7月上旬、11月下旬です。
家庭料理技能検定の合格率・受験者数
家庭料理技能検定の合格率は公開されていません。
家庭料理技能検定の難易度は?どれくらいのレベル?
家庭料理技能検定の合格率は公開されていませんが、2級~5級までの難易度は低く、1級・準1級の難易度は高いとされています。
家庭料理技能検定の勉強法・対策方法は?
まず、試験は筆記と実技の二部構成であり、筆記試験には食生活と栄養、調理と衛生に関する問題が出題されます。
勉強方法としては、過去問題を解くことが有効です。過去の試験問題を解くことで、試験の傾向と対策を把握しやすくなります。また、日常生活での料理の経験も役立ちます。実際に料理をしながら、使用する食材や調理法について学ぶことで、知識が身に付きやすくなります。
さらに、食に関するニュースや情報に目を向けることも大切です。食品に関する最新の情報や食中毒に関する知識など、日常生活で得られる情報を活用することで、試験に役立つ知識を身に付けることができます。
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