機械設計技術者試験とは?受験資格・科目・合格率・難易度・合格基準等を解説
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機械設計技術者とは?仕事内容は?
機械設計技術者は、新しい機械や装置の設計・開発を担当する専門家です。顧客の要求や市場のニーズを基に最適な設計を考案し、そのための基本的な機械工学の知識やCADソフトウェアの操作スキルが求められます。
また、設計した機械の試作品を作成し、その性能や安全性を評価する役割も持っています。
業務を進める中で、製造や営業の部門との連携や、様々な問題の迅速な解決が必要とされることもあります。
技術の進歩に伴い、継続的な学習を行い、最新の知識や技術を取り入れることが重要です。
機械設計技術者試験は、1級から3級までの3グレード実施されています。
機械設計技術者試験の受験資格は?なるにはどうすればいい?
機械設計技術者試験の3級に受験資格はありません。1級、2級の受験資格は以下となります。
1級 | |||
最終学歴 | 直接受験 (※要審査) |
2級取得者 | |
工学系 | 大学(院)・高専専攻科・高度専門士・職業能力開発大学校(旧職業訓練大学校) | 5年 | 2級取得後、次年度から受験可能 |
短大・高専・専門学校・職業能力開発短期大学(旧職業訓練短期大学校)・「職業能力開発校(旧職業訓練校)(高校卒業後、2年制)」 | 7年 | ||
その他(上記以外) | 10年 |
2級 | |||
最終学歴 | 直接受験 | 3級合格者 | |
工学系 | 大学(院)・高専専攻科・高度専門士・職業能力開発大学校(旧職業訓練大学校) | 3年 | 2年 |
短大・高専・専門学校・職業能力開発短期大学(旧職業訓練短期大学校)・「職業能力開発校(旧職業訓練校)(高校卒業後、2年制)」 | 5年 | 3年 | |
その他(上記以外) | 7年 | 4年 |
機械設計技術者試験の概要
科目・出題範囲
機械設計技術者試験の科目・出題範囲は、以下となります。
1級 | 設計管理関連課題 | 機械設計に関わる管理・情報等に対する知識 |
機械設計基礎課題 | 機械設計の基本となる計算課題を含む知識 | |
環境経営関連課題 | 機械設計の管理者として必要な環境・安全に対する知識 | |
実技課題 (問題選択方式) |
設計実務に関わる計算を主体とした問題が5題出題され3問を選択して解答。出題範囲は、産業機械・荷役運搬機械・化学環境機械がメインとなるがそれ以外の分野から出題される場合もある。 | |
小論文 | 出題テーマから1つ選択し、1200~1600字程度の論文を作成 | |
2級 | 機械設計分野 | 機構学、機械要素設計、機械製図、関連問題 |
力学分野 | 機械力学、材料力学、関連問題 | |
熱・流体分野 | 熱工学、流体工学、関連問題 | |
材料・加工分野 | 工業材料、工作法、関連問題 | |
メカトロニクス分野 | 制御工学、デジタル制御、RPA、自動化技術、他 | |
環境・安全分野 | 環境安全の知識 | |
応用・総合 | 機械工学基礎の設計への応用・総合 | |
3級 | 機械工学基礎 | 機構学・機械要素、材料力学、機械力学、流体工学、熱工学、制御工学 工業材料、工作法、機械製図 |
出題形式
機械設計技術者試験の出題形式は、1級が多肢選択式、記述、小論文、2級が多肢選択式、記述、3級が多肢選択式です。
試験時間
機械設計技術者試験の試験時間は、
1級 | 2級 | 時間 | 3級 | 時間 | |
第1時限 | 設計管理関連課題、機械設計基礎課題、環境経営関連課題 | ・機械設計分野 ・熱・流体分野 ・メカトロニクス分野 |
130分 | 機構学・機械要素設計、流体工学、工作法、機械製図 | 120分 |
第2時限 | 実技課題 | ・力学分野 ・材料・加工分野 ・環境・安全分野 |
120分 | 材料力学、機械力学、熱工学、制御工学、工業材料 | 120分 |
第3時限 | 小論文 | ・応用・総合 | 90分 | – | – |
合格基準(合格ライン)
機械設計技術者試験の合格基準は、公開されていません。
受験料
機械設計技術者試験の受験料(税込)は、1級が33,000円、2級が22,000円、3級が8,800円です。
試験会場
機械設計技術者試験の試験会場は、北海道、青森、東京、埼玉、愛知、富山、大阪、広島、香川、愛媛、福岡(市内博多区)、福岡(京都郡苅田町)、熊本、沖縄、山口、福井、静岡、滋賀、石川の19会場です。
機械設計技術者試験の免除制度
機械設計技術者試験に免除制度は、ありません。
機械設計技術者試験の日程
申込み期間
機械設計技術者試験の申込み期間は、例年7月中旬~9月下旬です。
試験日
機械設計技術者試験の試験日は、例年11月中旬です。
合格発表日
機械設計技術者試験の合格発表日は、例年12月下旬です。
機械設計技術者試験の合格率・受験者数
1級 | 2級 | 3級 | ||||
合格率 | 受験者数 | 合格率 | 受験者数 | 合格率 | 受験者数 | |
2023年 | 36.4% | 143名 | 40.8% | 574名 | 47.1% | 1838名 |
2022年 | 33.1% | 142名 | 42.6% | 629名 | 38.1% | 2049名 |
2021年 | 37.8% | 148名 | 41.2% | 621名 | 43.1% | 2110名 |
2020年 | 33.3% | 141名 | 32.6% | 561名 | 37.3% | 1927名 |
2019年 | 29.6% | 196名 | 34.2% | 602名 | 33.3% | 2111名 |
2018年 | 39.4% | 213名 | 35.4% | 666名 | 37.5% | 2110名 |
機械設計技術者試験の難易度は?どれくらいのレベル?
機械設計技術者試験の合格率は、3級が40%前後、2級・1級が35%前後となっており、難易度は「難しい」レベルでしょう。
機械設計技術者試験の勉強法・対策方法は?
機械設計技術者試験の勉強法は、まず、試験範囲をしっかりと把握し、それに基づいて学習計画を立てることが大切です。
テキストや過去問題集を活用して、基礎知識の確認と理解を深めましょう。
特に、過去問題を繰り返し解くことで、試験の傾向や自身の弱点を把握し、効率的な学習を進めることができます。
また、学習の進め方としては、一つのテーマやトピックを深く学ぶよりも、幅広く概要を掴むことを優先すると良いでしょう。
さらに、実際の業務経験や知識を活かしながら、具体的な事例や問題を想定して学習することで、より実践的な視点からの理解を深めることができます。
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