全国通訳案内士

全国通訳案内士試験の概要とは?受験資格・科目・合格率・難易度・合格基準等を解説

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全国通訳案内士とは?仕事内容は?

全国通訳案内士は、日本政府観光局が認定する資格で、日本国内の観光地や文化、歴史に関する知識に精通し、外国語に堪能な「通訳ガイド」です。

外国からの観光客に対して、観光地の案内や日本の文化や歴史について解説する役割を担っています。

全国通訳案内士の主な業務は以下の4つです。

  1. 観光地案内:
    全国通訳案内士は、観光客を連れて観光地を巡り、その場所の歴史や文化、見どころを外国語で説明します。
    例えば、寺院や神社、城や庭園などの歴史的建造物や自然景観の案内を行います。観光客にとってわかりやすく魅力的に伝えることが重要です。
  2. 文化体験のサポート
    全国通訳案内士は、日本の伝統的な文化体験を提供する際に、外国語での解説やサポートを行います。
    例えば、茶道や華道、着物の着付け、日本料理の調理体験などがあります。これらの体験を通じて、観光客が日本文化の深い理解を得られるようにサポートします。
  3. 観光情報の提供:
    全国通訳案内士は、観光客が求める情報を提供し、旅行の計画や予約手配をサポートします。
    例えば、観光地や交通機関、宿泊施設、飲食店などの情報提供や、イベントや季節のおすすめスポットの紹介などがあります。
    また、観光客の要望に合わせたオーダーメイドの旅行プランの作成も行うことがあります。
  4. イベントの通訳
    全国通訳案内士は、国際イベントやビジネス会議での通訳を担当することがあります。
    これには、文化イベント、スポーツ大会、学術会議、ビジネス交流会などが含まれます。
    通訳案内士は、言語の壁を越えて円滑なコミュニケーションをサポートする役割が求められます。

全国通訳案内士試験の受験資格は?なるにはどうすればいい?

全国通訳案内士試験に受験資格はありません。

全国通訳案内士を名乗って仕事をするには、全国通訳案内士試験に合格し、自治体に登録する必要があります。

全国通訳案内士試験の概要

全国通訳案内士試験は一次試験(筆記)と二次試験(口述)があり、一次試験の合格者のみ二次試験を受験できます。

一次試験の科目・出題範囲・出題形式・試験時間・出題数・合格基準(合格ライン)

一次試験は、「外国語」「日本地理」「日本歴史」「産業・経済・政治及び文化に関する一般常識」「通訳案内の実務」の5科目です。

「外国語」は、英語、フランス語、スペイン語、ドイツ語、中国語(簡体字・繁体字)、イタリア語、ポルトガル語、ロシア語、韓国語、タイ語の全10言語から選択することができます。

試験科目出題形式問題数試験時間合格基準
(合格ライン)
外国語英語:マーク式
中国語・韓国語:マーク式・一部記述式
その他:記述式
選択した語学による120分70/100
日本地理マーク式40問程度40分70/100
日本歴史マーク式40問程度40分70/100
一般常識マーク式20問程度20分30/50
通訳案内の実務マーク式20問程度20分30/50

二次試験の科目・内容

通訳案内の実務:通訳案内の現場で必要とされるコミュニケーションを図るための実践的な能力について、テストされます。

受験料

一カ国語受験:11,700円
二カ国語受験:23,400円

試験会場

一次試験:東京近郊、大阪近郊、福岡市、札幌市、仙台市、名古屋市、広島市、沖縄県
二次試験:東京近郊 ※英語、中国語、韓国語は大阪近郊、福岡市も選択可

全国通訳案内士試験の免除制度

免除科目 対象者
英語

・実用英語技能検定1級合格者
・TOEIC(下記①〜③のいずれか)
 ①Listening&Reading Test 900点以上
 ②Speaking&Writing Testの内、Speaking Test 160点以上
 ③Speaking&Writing Testの内、Writing Test 170点以上
 ※全て公開テストに限る。IPテスト(社内・学内で実施されている団体特別受験制度)は対象外

フランス語 実用フランス語技能検定試験1級合格者
スペイン語

・スペイン語技能検定試験1級合格者
・DELE(下記①〜③のいずれか)
 ①DELE C1
 ②DELE C2
 ③DELE Superior

ドイツ語 ドイツ語技能検定試験1級合格者
中国語 ・中国語検定試験1級合格者
・HSK(漢語水平考試)6級180点以上)
 (旧HSK 高等試験9級以上)取得者
イタリア語 ・実用イタリア語検定試験1級合格者
韓国語 ・ハングル能力検定試験1級合格者
・TOPIK(韓国語能力試験)6級230点以上取得者
日本地理 ・総合・国内旅行業務取扱管理者
・一般・国内旅行業務取扱主任者
・一般・国内旅行業務取扱主任者認定証保有者
日本歴史 ・歴史能力検定日本史1級
・歴史能力検定日本史2級
・大学入試センター試験「日本史B」60点以上
一般常識 ・大学入試センター試験「現代社会」80点以上
当該科目 前年度一部合格科目免除
前年度筆記試験で一部科目に合格の方
筆記試験 前年度5科目合格者免除
前年年度筆記試験全科目(筆記試験外国語、日本地理、日本歴史、一般常識、通訳案内の実務)を受験し合格した方(=口述試験が不合格または未受験の方)
日本地理
日本歴史
一般常識
通訳案内の実務
平成30年度以降に全国通訳案内士試験合格の方で、他の外国語を受験する方
日本地理
日本歴史
一般常識
平成29年度までに通訳案内士試験合格の方で、他の外国語を受験する方また、通訳案内士法附則第3条第3項に基づいた観光庁⻑官が行う研修を修了していない方
日本地理
日本歴史
一般常識
通訳案内の実務
平成29年度までに全国通訳案内士試験合格の方で、他の外国語を受験する方また、通訳案内士法附則第3条第3項に基づいた観光庁⻑官が行う研修を修了した方
外国語 地域限定通訳案内士試験合格の方

全国通訳案内士試験の日程

申込み開始日

6月上旬~7月上旬

一次試験試験日

8月中旬

二次試験試験日

12月上旬

合格発表日

2月上旬

全国通訳案内士試験の全体合格率・受験者数

年度 合格率 受験者数
2023年 12.0% 3638名
2022年 16.4% 3472名
2021年 9.1% 3834名
2020年 9.6% 5078名
2019年 8.5% 7244名
2018年 9.8% 7651名

全国通訳案内士試験の難易度は?どれくらいのレベル?

全国通訳案内士試験の合格率が10%前後であり、難易度は高いと言えます。

試験では、日本の地理、歴史、文化、産業、経済、政治、一般常識など幅広い知識が求められるため、十分な学習と準備が必要です。

また、試験では外国語のスキルも重要であり、実際の通訳案内業務を想定した状況での説明や質問への対応が求められます。これには、高い外国語能力だけでなく、コミュニケーション能力やプレゼンテーションスキルも必要とされます。

しかし、適切な学習方法や教材を使い、効果的に勉強を進めることで、試験に合格することは十分可能です。

試験対策には、十分な時間を確保し、計画的に学習を進めることが重要です。

全国通訳案内士試験の勉強法・対策方法は?

全国通訳案内士試験に合格するための勉強方法は、以下のようなステップに分けて進めると効果的です。

  1. 試験範囲を把握する
    まずは、試験の範囲を理解し、必要な知識を身につけるための計画を立てましょう。
    試験範囲は試験要項や過去問題集を参照して確認してください。
  2. 教材を選ぶ:
    全国通訳案内士試験に合格するためには、適切な教材を利用することが重要です。
    試験対策の参考書や問題集、オンライン教材などがありますので、自分に合った教材を選んで学習を進めてください。
  3. 基本的な知識を身につける:
    日本の地理、歴史、文化、経済などの基本的な知識をしっかりと身につけましょう。
    特に、観光地や文化財に関する知識は試験でよく出題されるため、重点的に学習してください。
  4. 外国語スキルを磨く
    全国通訳案内士試験では、外国語のスキルが重要です。リーディング、リスニング、ライティングの各スキルをバランスよく磨いていくことが大切です。
    実際の観光案内を想定した練習を行うことで、試験に役立つ実践的なスキルを身につけることができます。
  5. 過去問題を解く
    過去問題を解くことで、試験の傾向や出題される問題のタイプを把握できます。
    また、自分の弱点や理解が浅い部分を見つけることができるので、効果的な学習ができます。

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全国通訳案内士試験の実施団体

日本政府観光局

※試験に関する情報は必ず公式団体の発表をご確認下さい

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