第一種電気主任技術者試験(電験一種)とは?受験資格・科目・合格率・難易度・合格基準等を解説
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第一種電気主任技術者(電験一種)とは?仕事内容は?
第一種電気主任技術者は、日本の電気工事業法に基づく国家資格の一つで、電気設備の設計、施工、保守、点検などを行うための専門知識と技術を有する者です。
電気主任技術者資格には第一種から第三種まであり、第一種はすべての事業用電気工作物を扱うことができます。
第一種電気主任技術者試験験の受験資格は?なるにはどうすればいい?
第一種電気主任技術者試験に受験資格はありません。
なお、第一種電気技術主任者資格は、所定の単位を修得を習得し認定を卒業し実務経験を積む、第二種電気主任技術者資格を取得して実務経験を積むことでも取得することができます。
第一種電気主任技術者試験の概要
科目・出題範囲
第一種電気主任技術者試験は一次試験と二次試験があり、一次試験の科目は、「理論」「電力」「機械」「法規」、二次試験の科目は「電力・管理」「機械・制御」です。
一次試験 | |
理論 | 電気理論、電子理論、電気計測及び電子計測 |
電力 | 発電所、蓄電所及び変電所の設計及び運転、送電線路及び配電線路(屋内配線を含む。)の設計及び運用並びに電気材料 |
機械 | 電気機器、パワーエレクトロニクス、電動機応用、照明、電熱、電気化学、電気加工、自動制御、メカトロニクス並びに電力システムに関する情報伝送及び処理 |
法規 | 電気法規(保安に関するものに限る。)及び電気施設管理 |
二次試験 | |
電力・管理 | 発電所、蓄電所及び変電所の設計及び運転、送電線路及び配電線路(屋内配線を含む。)の設計及び運用並びに電気施設管理 |
機械・制御 | 電気機器、パワーエレクトロニクス、自動制御及びメカトロニクス |
出題形式
第一種電気主任技術者試験の出題形式は、一次試験が多肢選択方式、二次試験が記述方式です。
試験時間
第一種電気主任技術者試験の試験時間は、一次試験の「理論」「電力」「機械」が90分、「法規」が65分、二次試験の「電力・管理」が120分、「機械・制御」60分です。
合格基準(合格ライン)
第一種電気主任技術者試験の合格基準は、各科目60点以上が基本となっており、試験難易度によって調整されることがあります。
受験料
第一種電気主任技術者試験の受験料は、インターネットによる申込みの場合は13,800円、書面による申込みの場合は14,200円です。
試験会場
第一種電気主任技術者試験の試験会場は、北海道、宮城県、東京都、愛知県、石川県、大阪府、広島県、香川県、福岡県、沖縄県の10会場です。
第一種電気主任技術者試験の免除制度
第一種電気主任技術者試験一次試験は、4科目中、一部の科目だけ合格した場合は、「科目合格」となり、翌年度及び翌々年度の試験では申請によりその科目の試験が免除されます。
また、一次試験に合格した年度の二次試験に不合格となった場合は、翌年度の一次試験が免除されます。
第一種電気主任技術者試験の日程
申込み期間
第一種電気主任技術者試験の申込み期間は、例年5月中旬~6月上旬です。
試験日
第一種電気主任技術者試験一次試験の試験日は、例年8月中旬の土曜日です。
第一種電気主任技術者試験二次試験の試験日は、例年11中旬の日曜日です。
合格発表日
第一種電気主任技術者試験の合格発表日は、例年1月下旬です。
第一種電気主任技術者試験の合格率・受験者数
一次試験 | 二次試験 | ||||
合格率 | 受験者数 | 科目合格者 | 合格率 | 受験者数 | |
2022年 | 24.1% | 1,566名 | 766名 | 13.7% | 615名 |
2021年 | 24.2% | 1,566名 | 710名 | 17.2% | 598名 |
2020年 | 50.3% | 1,508名 | 638名 | 14.4% | 933名 |
2019年 | 30.9% | 1,225名 | 575名 | 8.0% | 899名 |
2018年 | 30.8% | 1,436名 | 654名 | 20.9% | 685名 |
第一種電気主任技術者試験の難易度は?どれくらいのレベル?
第一種電気主任技術者試験の合格率は一次試験が25~30%、二次試験が15%前後となっており、難易度は非常に高いです。
科目合格制度の利用も検討し、学習計画をたてましょう。
第一種電気主任技術者試験の勉強法・対策方法は?
まず、試験対策の参考書を選びます。試験の範囲が広いため、内容が深く掘り下げられ、一種レベルの広い範囲をカバーしている参考書を選ぶことが重要です。また、実務者向けの参考書も有効で、試験の問題にも出題された内容が多く記載されていることが多いです。
一次試験の勉強法としては、まず過去問を1年分解いて現在の実力を把握します。次に、過去問を解きながら問題に関連する箇所のテキストを理解しながら読みます。これにより、問題の理解が深まり、派生する内容や文言も理解できます。そして、一次試験対策のテキストを精読します。これらのステップを試験直前まで繰り返し、試験前日はテキストを一通り読み直します。
二次試験の勉強法としては、「電力・管理科目」は論説問題中心に学習します。計算問題は過去問との類題も多いので、過去問をたくさん解き理解することで対策が可能です。論説問題は過去問だけでは不十分なので、電力、機械のテキスト及び試験範囲を何度か読むと良いとされています。「機械・制御科目」は過去問から自分の得意分野を見つけて対策します。
これらの勉強法は、一種向けの参考書がないため、二種の頃とほとんど変わらない内容を過去問を解くことで理解し、計画的に勉強することが重要です。
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