二級建築士試験とは?受験資格・科目・合格率・難易度・合格基準等を解説
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二級建築士とは?仕事内容は?
二級建築士は、日本の建築士法に基づく国家資格の一つで、建築物の設計や施工管理などを行うことが認められています。一級建築士と比較すると、設計や施工管理が許可される建築物の規模や種類に制限があります。
二級建築士試験の受験資格は?なるにはどうすればいい?
二級建築士試験の受験資格は、以下となります。
- 大学、短期大学、高等専門学校、高等学校、専修学校、職業訓練校等において、指定科目を修めて卒業した者
- 建築設備士
- 所定の年数以上実務経験を持つ、その他都道府県知事が特に認める者(外国大学を卒業した者等)
- 7年以上の以上の実務経験(建築に関する学歴ない場合)
なお、二級建築士になるには試験合格後免許登録が必要であり、その際には以下の実務経験が必要です。
受験資格要件 | 免許登録要件 | |
学歴(卒業学校) | 学歴(卒業学校) | 実務経験 |
大学・短期大学・高等専門学校・高等学校 | 大学・短期大学・高等専門学校 | なし |
高等学校・中等教育学校 | 2年以上 | |
実務経験7年 | – | 7年以上 |
都道府県知事が同等と認める者 | 都道府県知事が同等と認める者 | 所定の年数以上 |
二級建築士試験の概要
科目・出題範囲
二級建築士試験には「学科の試験」と「設計製図の試験」があります。
「学科の試験」の科目は、「学科I(建築計画)」「学科II(建築法規)」「学科III(建築構造)」「学科IV(建築施工)」、「設計製図の試験」は設計製図です。
出題形式
二級建築士試験の出題形式は、「学科の試験」が五肢択一式、「設計製図の試験」は、あらかじめ公表する課題の建築物についての設計図書の作成です。
試験時間
二級建築士試験の試験時間は、「学科I(建築計画)・学科II(建築法規)」が180分、「学科III(建築構造)・学科IV(建築施工)」が180分、「設計製図」が300分です。
合格基準(合格ライン)
二級建築士試験の合格基準は、目別の合格基準点が各13点以上、総得点が合計60点以上が基本で、年度により異なります。
受験料
二級建築士試験の受験料は、18500円です。
試験会場
二級建築士試験の試験会場は、全国47都道府県に1会場以上設けられています。
二級建築士試験の免除制度
二級建築士試験は、令和2年以降の学科試験に合格した建築士試験に引き続いて行われる4回の建築士試験のうち2回(学科試験に合格した建築士試験の「設計製図の試験」を欠席する場合は3回)について学科試験免除を受けることができます。
二級建築士試験の日程
申込み期間
二級建築士試験の申込み期間は、例年4月上旬~4月下旬です。
試験日
二級建築士試験「学科の試験」の試験日は、例年7月上旬です。
二級建築士試験「設計製図の試験」の試験日は、例年9月上旬です。
合格発表日
二級建築士試験の合格発表日は、例年12月上旬です。
二級建築士試験の合格率・受験者数
学科 | 製図 | 総合 | ||||
合格率 | 受験者数 | 合格率 | 受験者数 | 合格率 | 受験者数 | |
2023年 | 35.0% | 17,805名 | 49.9% | 9,988名 | 22.3% | 22,328名 |
2022年 | 42.8% | 18,893名 | 52.5% | 10,797名 | 25.0% | 22,694名 |
2021年 | 41.9% | 19,596名 | 48.6% | 11,450名 | 23.6% | 23,513名 |
2020年 | 41.4% | 18,258名 | 53.10% | 11,253名 | 26.4% | 22,628名 |
2019年 | 42.0% | 19,389名 | 46.3% | 10,884名 | 22.2% | 22,715名 |
2018年 | 37.7% | 19,557名 | 54.9% | 10,920名 | 25.5% | 23,533名 |
二級建築士試験の難易度は?どれくらいのレベル?
二級建築士試験の難易度は、一般的には高いとされています。
学科試験の合格率は40%前後、製図試験は50%前後、全体の合格率は約25%程度となっています。
二級建築士試験は国家資格の中でもやや難しい部類の試験で、十分な対策が必要とされています。
二級建築士試験の勉強法・対策方法は?
学科試験については、二級建築士に求められる知識があるかを問われますが、二級建築士が建築できる範囲は限定的であるため、必然的に求められる知識の範囲も限定されます。そのため、毎年出題される問題も決まってくるため、独学でも対策しやすいと言えます。
製図試験については、描き上げられずに失格となってしまう人も多いため、スピーディに描き上げられる手順をマスターして、減点になりにくい無難な図面を作れる力を身につければ、製図試験も独学で十分に対応可能です。
学科試験の勉強法としては、過去問集を用いることが有効です。過去問集は直近5年分を用意し、それを中心に勉強するのが効率的です。また、法令集も最新のものを用意しましょう。過去問を使った勉強では、問題を解くのではなく、解説を読むことに重きを置くと良いです。また、正しい設問だけを残してそれも覚え、ノートは作らずに問題集に直接書き込むという方法も効果的です。そして、1日5分など無理しない程度に毎日続けることが大切です。
製図試験の勉強法としては、まず描きやすい道具を揃えることが重要です。次に、描き方の手順を覚えることが大切で、これには市販のテキストが有効です。また、大幅な減点ミスを防ぐためにも、重要ポイントをつかむことが必要です。これには受験年の演習課題を用いると良いでしょう。最後に、経験者に聞くことで、自分の描いた図面を客観的に見る視点を取り入れることができます。
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