中小企業診断士試験とは?受験資格・科目・合格率・難易度・合格基準等を解説
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中小企業診断士とは?仕事内容は?
中小企業診断士は、中小企業の経営に特化した専門家で、経営課題の診断や助言を提供する役割を担います。日本国内には多くの中小企業が存在し、特に近年の感染症の影響などで経営危機に直面している企業も少なくありません。このような状況の中、中小企業診断士は経営の危機を乗り越え、成長を目指す企業に対して、経営面での支援を行います。
中小企業診断士の主な業務内容には、経営コンサルティング、経営改善計画書や経営診断書の作成、専門知識の発信などがあります。経営コンサルティングでは、中小企業の経営者と共に経営課題を理解し、解決策の策定と実行計画の立案を行います。また、経営改善計画書や経営診断書の作成は、融資申請や産業廃棄物許可申請など、特定の行政手続きに必要な重要な書類を作成する業務です。これらの書類作成は、中小企業診断士の専門性を要するため、重要な役割を果たします。
さらに、中小企業診断士は、セミナーや顧問契約を通じて、経営に関する専門知識を広く発信します。これにより、経営者や経営層に対して、経営改善に向けたアプローチを提供することが可能です。このように、中小企業診断士は、高い専門性、論理的思考力、コミュニケーション能力を活かし、中小企業の成長と発展を支える重要な役割を担っています。
中小企業診断士試験の受験資格は?なるにはどうすればいい?
中小企業診断士試験に受験資格はありません。
中小企業診断士試験の概要
科目・出題範囲
中小企業診断士試験の科目・出題範囲は、以下となります。
一次試験 | 経済学・経済政策 | |
財務・会計 | ||
企業経営理論 | ||
運営管理(オペレーション・マネジメント) | ||
経営法務 | ||
経営情報システム | ||
中小企業経営・中小企業政策 | ||
二次試験 | 筆記試験 | 中小企業の診断及び助言に関する実務の事例 I |
中小企業の診断及び助言に関する実務の事例 II | ||
中小企業の診断及び助言に関する実務の事例 III | ||
中小企業の診断及び助言に関する実務の事例 IV | ||
口述試験 | 中小企業の診断及び助言に関する能力の評価 |
出題形式
中小企業診断士試験の出題形式は、一次試験が多肢選択式、二次試験の筆記試験が40~120字の記述式、口述試験が面接です。
試験時間
中小企業診断士試験の試験時間は、以下となります。
一次試験 | 経済学・経済政策 | 60分 | |
財務・会計 | 60分 | ||
企業経営理論 | 90分 | ||
運営管理(オペレーション・マネジメント) | 90分 | ||
経営法務 | 60分 | ||
経営情報システム | 60分 | ||
中小企業経営・中小企業政策 | 90分 | ||
二次試験 | 筆記試験 | 中小企業の診断及び助言に関する実務の事例 I | 80分 |
中小企業の診断及び助言に関する実務の事例 II | 80分 | ||
中小企業の診断及び助言に関する実務の事例 III | 80分 | ||
中小企業の診断及び助言に関する実務の事例 IV | 80分 | ||
口述試験 | 中小企業の診断及び助言に関する能力の評価 | 約10分 |
合格基準(合格ライン)
中小企業診断士試験の合格基準は、一次試験・二次試験筆記試験が「総点数の60%得点以上かつ1科目も40%得点未満ではないこと」、二次試験口述試験が「評定が60%以上」となっています。
受験料
中小企業診断士試験の受験料は、一次試験が14,500円、二次試験が17,800円です。
試験会場
中小企業診断士試験一次試験の試験会場は、札幌・仙台・東京・名古屋・金沢・大阪・広島・四国(松山もしくは高松)・福岡・那覇です。
中小企業診断士試験二次試験の試験会場は、札幌・仙台・東京・名古屋・大阪・広島・福岡です。
中小企業診断士試験の免除制度
中小企業診断士試験一次試験には免除制度があり、条件は以下となります。
資格や条件 | 免除される科目 |
公認会計士、公認会計士試験合格者、会計士補、会計士補となる有資格者、税理士、税理士試験合格者、税理士試験免除者、弁護士または弁護士となる資格を有する者 | 財務・会計 |
通算3年以上勤務する大学等の経済学の教授及び准教授・旧助教授、経済学博士、公認会計士試験または旧公認会計士試験第2次試験において経済学を受験して合格した者、不動産鑑定士、不動産鑑定士試験合格者、不動産鑑定士補、旧不動産鑑定士試験第2次試験合格者 | 経済学・経済政策 |
弁護士、司法試験合格者、旧司法試験第2次試験合格者 | 経営法務 |
技術士(情報工学部門登録者に限る)、技術士となる資格を有する者、次の区分の情報処理技術者試験合格者(ITストラテジスト、システムアーキテクト、応用情報技術者、システムアナリスト、アプリケーションエンジニア、システム監査、プロジェクトマネージャ、ソフトウェア開発、第1種、情報処理システム監査、特種) | 経営情報システム |
科目合格者 | 科目合格した科目 (100点中60点以上) ※科目合格した年度を含め3年間のみ |
中小企業診断士試験の日程
申込み期間
中小企業診断士試験一次試験の申込み期間は、例年4月下旬~5月下旬です。
中小企業診断士試験二次試験の申込み期間は、例年8月下旬~9月中旬です。
試験日
中小企業診断士試験一次試験の試験日は、例年8月上旬の2日間です。
中小企業診断士試験二次試験の筆記試験の試験日は、例年10月下旬です。
中小企業診断士試験二次試験の口述試験の試験日は、例年1月下旬です。
合格発表日
中小企業診断士試験一次試験の合格発表日は、例年9月上旬です。
中小企業診断士試験二次試験の筆記試験の合格発表日は、例年1月中旬です。
中小企業診断士試験二次試験の口述試験の合格発表日は、例年1月下旬です。
中小企業診断士試験の合格率・受験者数
一次試験 | 二次試験 | |||
合格率 | 受験者数 | 合格率 | 受験者数 | |
2023年 | 29.6% | 18,621名 | ||
2022年 | 28.9% | 17,345名 | 18.7% | 8,712名 |
2021年 | 36.4% | 16,057名 | 18.3% | 8,757名 |
2020年 | 42.5% | 11,785名 | 18.4% | 6,388名 |
2019年 | 30.2% | 14,691名 | 18.3% | 5,954名 |
2018年 | 23.5% | 13,773名 | 18.8% | 4,812名 |
中小企業診断士試験の難易度は?どれくらいのレベル?
中小企業診断士試験の合格率は、一次試験が30%前半、二次試験が18%台となる年度が多く、難易度としては一次試験が難しい、二次試験が非常に難しいといえます。
中小企業診断士試験は、科目合格を利用し数年かけて合格する受験者が多く、難易度の高い試験とされています。
中小企業診断士試験の勉強法・対策方法は?
中小企業診断士試験の学習は、まず、試験の全体像を把握するために、最新の過去問題を通じて一次試験の7科目と二次試験の事例問題を概観します。これにより、現在の知識レベルと試験内容の理解度を確認できます。
一次試験の勉強に入る際には、7科目を3つのグループに分けて取り組みます。まず、暗記や理解で解ける科目から始め、次に時間をかければ解ける科目、最後に時間がかかる科目へと進みます。この段階的なアプローチは、学習の効率を高めるために重要です。
勉強スケジュールの設定では、個々の生活スタイルや勉強タイプに合わせた計画を立てることが推奨されます。フルタイムで働いている方や家事育児をしながら勉強する方など、それぞれの状況に応じて最適な学習時間を確保することが重要です。また、過去問を中心にした学習を行い、スキマ時間も有効に活用することで、効率的に学習を進めることができます。
一次試験の勉強中は、二次試験の対策に時間を割く必要はありません。一次試験の学習を通じて、二次試験の準備も同時に行うことができるためです。このように、中小企業診断士試験の独学には、計画的なアプローチと資料の効果的な活用が鍵となります。
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