QC検定(品質管理検定)とは?受験資格・科目・合格率・難易度・合格基準等を解説
公開日:
本ページにはプロモーションが含まれていることがあります
QC検定(品質管理検定)とは?仕事内容は?
QC検定(品質管理検定)は、品質管理に関する知識の程度を客観的に評価する検定です。
品質管理を効果的に実施するためには、従事する人々の品質管理に関する意識、能力、改善能力が重要です。これらの能力を発揮するためには、品質管理の知識はもちろん、個人のリーダーシップ力やモチベーション、組織体制など多くの要素が関わってきますが、基本となるのは品質管理に関する知識です。
QC検定では、受験者の職種や仕事内容、品質管理や改善を実施するレベルに応じて、必要な知識のレベルを四つの級に分けて設定しています。これにより、受験者は自身の職務に適した知識を身につけることができ、企業における品質管理の向上に貢献することが可能となります。
QC検定は、1級、準1級、2級、3級、4級の5グレード設置されています。
QC検定の受験資格は?
QC検定に受験資格はありません。
QC検定の概要
科目・出題範囲
QC検定の科目・出題範囲は、以下となります。
品質管理の実践 | 品質管理の手法 | 企業活動の基本 | |
1級・準1級 | ■品質の概念 ■品質保証:新製品開発 ■品質保証:プロセス保証 ■品質経営の要素:方針管理 ■品質経営の要素:機能別管理【定義と基本的な考え方】 ■品質経営の要素:日常管理 ■品質経営の要素:標準化 ■品質経営の要素:人材育成 ■品質経営の要素:品質マネジメントシステム ■倫理・社会的責任【定義と基本的な考え方 ■品質管理周辺の実践活動 |
■データの取り方とまとめ方 ■新 QC 七つ道具 ■統計的方法の基礎 ■計量値データに基づく検定と推定 ■管理図 ■工程能力指数 ■抜取検査 ■実験計画法 ■ノンパラメトリック法【定義と基本的な考え方】 ■感性品質と官能評価手法【定義と基本的な考え方】 ■相関分析 ・母相関係数の検定と推定 ■単回帰分析 ■重回帰分析 ■多変量解析法 ■信頼性工学 ■ロバストパラメータ設計 |
– |
2級 | ■QC 的ものの見方・考え方 ■品質の概念 ■管理の方法 ■品質保証:新製品開発【定義と基本的な考え方】 ■品質保証:プロセス保証【定義と基本的な考え方】 ■品質経営の要素:方針管理 ■品質経営の要素:機能別管理【言葉として】 ■品質経営の要素:日常管理 ■品質経営の要素:標準化【定義と基本的な考え方】 ■品質経営の要素:小集団活動 ■品質経営の要素:人材育成【定義と基本的な考え方】 ■品質経営の要素:診断・監査【定義と基本的な考え方】 ■品質経営の要素:品質マネジメントシステム【定義と基本的な考え方】 ■倫理・社会的責任【言葉として】 ■品質管理周辺の実践活動【言葉として】 |
■データの取り方とまとめ方 ■新 QC 七つ道具 ■統計的方法の基礎 ■計量値データに基づく検定と推定 ■計数値データに基づく検定と推定 ■管理図 ■抜取検査 ■実験計画法 ■相関分析 ■単回帰分析 ■信頼性工学 |
– |
3級 | ■QC 的ものの見方・考え方 ■品質の概念【定義と基本的な考え方】 ■管理の方法 ■品質保証:新製品開発【定義と基本的な考え方】 ■品質保証:プロセス保証【定義と基本的な考え方】 ■品質経営の要素:方針管理【定義と基本的な考え方】 ■品質経営の要素:日常管理【定義と基本的な考え方】 ■品質経営の要素:標準化【言葉として】 ■品質経営の要素:小集団活動【定義と基本的な考え方】 ■品質経営の要素:人材育成【言葉として】 ■品質経営の要素:品質マネジメントシステム【言葉と して】 |
■データの取り方・まとめ方 ■QC 七つ道具 ■新 QC 七つ道具【定義と基本的な考え方】 ■統計的方法の基礎【定義と基本的な考え方】 ■管理図 ■工程能力指数 ■相関分析 |
– |
4級 | ■品質管理 ■管 理 ■改 善 ■工程(プロセス) ■検 査 ■標準・標準化 |
■事実に基づく判断 ■データの活用と見方 |
・製品とサービス ・職場における総合的な品質(QCD+PSME) ・報告・連絡・相談(ほうれんそう) ・5 W 1 H ・三現主義 ・5 ゲン主義 ・企業生活のマナー ・5 S ・安全衛生(ヒヤリハット,KY活動,ハインリッヒの法則) ・規則と標準(就業規則を含む) |
出題形式
QC検定の出題形式は、1級がマークシート・記述式、2級・3級・4級がマークシートです。
試験時間
QC検定の試験時間は、マークシートが90分、記述式が30分です。
合格基準(合格ライン)
QC検定の合格基準は、以下となります。
1級 | ・当該回の準1級合格基準を満たしていること。 ・論述方式で行われる二次試験の得点が概ね70%以上であること。 |
準1級 | 1級試験の内、手法分野と実践分野からなる一次試験(マークシート試験)の結果が以下を満たし ていること。 ・総合得点が概ね70%以上であること。 ・手法分野と実践分野の得点がそれぞれ50%以上であること。 |
2級 | 出題を手法分野・実践分野に分類し、各分野の得点が概ね50%以上であること。及び、 総合得点が概ね70%以上であること。 |
3級 | |
4級 | 総合得点が概ね70%以上 |
受験料
QC検定の受験料(税込)は、以下となります。
1級 | 11,000円 |
1級(一次試験免除) | 8,800円 |
2級 | 6,380円 |
3級 | 5,170円 |
4級 | 3,960円 |
1・2級併願 | 15,730円 |
2・3級併願 | 10,450円 |
3・4級併願 | 8,250円 |
準1級と認められた方の1級受検 | 10,450円 |
試験会場
QC検定1級の試験会場は、宮城県、埼玉県、東京23区、神奈川県、富山県、長野県、静岡市、名古屋市、大阪府、広島県、香川県、福岡県です。
QC検定2級・3級・4級の試験会場は、札幌市、苫小牧市、青森県、宮城県、秋田県、福島県、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京23区、神奈川県、新潟県、富山県、石川県、福井県、山梨県、長野県、岐阜県、静岡市、浜松市、豊橋市、西三河、名古屋市、三重県、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県、徳島県、香川県、愛媛県、福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、鹿児島県、沖縄県です。
QC検定の免除制度
QC検定は、準1級に合格した者は、合格した回の直後に実施される検定試験に限り、申込の際の申告により、1級試験の一次試験を免除され、二次試験の結果が1級合格基準を満たした場合、1級合格となります。
QC検定の日程
QC検定は9月と3月の年2回実施されています。
申込み期間
QC検定の申込み期間は、例年6月上旬~7月上旬、12月上旬~1月上旬です。
試験日
QC検定の試験日は、例年9月中旬、3月中旬です。
合格発表日
QC検定の合格発表日は、例年11月上旬、5月上旬です。
QC検定の合格率・受験者数
1級 | 1級 一次試験免除 | |||||
合格率 | 受験者数 | 合格率 | 受験者数 | |||
1級 | 準1級 | |||||
2023年 | 9月 | 1.63% | 13.65% | 674名 | 14.29% | 42名 |
2級 | 3級 | 4級 | |||||
合格率 | 受験者数 | 合格率 | 受験者数 | 合格率 | 受験者数 | ||
2023年 | 9月 | 23.92% | 9,432名 | 46.55% | 27,835名 | 83.11% | 8,503名 |
QC検定の難易度は?
QC検定の合格率は、4級が80%前後、3級が50%前後、2級が25%前後、準1級は15%前後、1級は一次試験免除で15%、免除のない場合は数%となっており、難易度としては、4級は易しい、3級が普通、2級がかなり難しい、準1級・1級は非常に難しいといえます。
QC検定の勉強法・対策方法は?
QC検定の勉強法は、品質管理に関する基本的事項を暗記し、QC七つ道具や新QC七つ道具に重点を置いて学習します。特にQC七つ道具の中で「管理図」は出題頻度が高いため、重点的に理解することが重要です。
また、品質管理の手法に関しては、統計や相関関係の分析など実際のデータを読みながら問題に答える形式の出題となっています。ここでは、公式を確実に覚えるとともに、データの種類を明確にできるようにする必要があります。
コメント