土地家屋調査士試験とは?受験資格・科目・合格率・難易度・合格基準等を解説
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土地家屋調査士とは?仕事内容は?
土地家屋調査士は、不動産登記における専門家であり、その主な役割は不動産の物理的な状況を正確に登記することです。不動産登記とは、不動産の詳細情報、例えば所有者、住所、大きさ、広さなどを記録するシステムです。このシステムは公開されており、誰でも不動産に関する情報を確認することができます。これにより、不動産取引がスムーズに行われ、自治体が税金を適切に課すことが可能になります。
不動産登記には大きく分けて二つの種類があります。一つ目は「表示に関する登記」で、これは不動産の物理的な特徴、例えば大きさや形状などを記録するものです。土地家屋調査士はこの表示に関する登記を担当し、不動産の物理的な状況を正確に記録します。これは義務的な登記であり、不動産の正確な情報を提供することが重要です。
二つ目は「権利に関する登記」で、これは不動産に付随する権利、例えば所有権や抵当権などを記録するものです。この権利に関する登記は司法書士が担当し、これは任意の登記です。
土地家屋調査士は不動産の物理的な特徴を正確に登記する専門家であり、不動産登記の一翼を担っています。
土地家屋調査士試験の受験資格は?なるにはどうすればいい?
土地家屋調査士試験に受験資格はありません。
土地家屋調査士試験の概要
科目・出題範囲
土地家屋調査士試験筆記試験の科目・出題範囲は、以下となります。
択一式 | 記述式【土地】 | 記述式【建物】 |
民法 不動産登記法 土地家屋調査士法 | 計算(座標、辺長、面積) 論述 申請書 作図(地積測量図) | 計算(面積) 論述 申請書 作図(建物図面、各階平面図) |
出題形式
土地家屋調査士試験の出題形式は、多肢択一式、記述式(作図)、面接です。
試験時間
土地家屋調査士試験の試験時間は、筆記試験の「午前の部」が120分、「午後の部」が150分、口述試験が15分程度です。
合格基準(合格ライン)
土地家屋調査士試験は相対評価の試験であり、合格基準は年度により異なります。また、択一式の基準点、記述式の基準点、合格点のすべてをクリアしなければ合格となりません。
受験料
土地家屋調査士試験の受験料は、8,300円です。
試験会場
土地家屋調査士試験の試験会場は、東京、大阪、名古屋、広島、福岡、那覇、仙台、札幌、高松の9会場です。
土地家屋調査士試験の免除制度
土地家屋調査士は、測量士、測量士補、一級建築士もしくは二級建築士資格を持っている場合、筆記試験の「午前の部」が免除されます。
ほとんどの受験者がこの午前免除を受けます。
土地家屋調査士試験の日程
申込み期間
土地家屋調査士試験の申込み期間は、例年7月下旬~8月上旬です。
試験日
土地家屋調査士試験筆記試験の試験日は、例年10月の第3日曜日です。
土地家屋調査士試験口述試験の試験日は、例年1月中旬です。
合格発表日
土地家屋調査士試験筆記試験の合格発表日は、例年1月上旬です。
土地家屋調査士試験口述試験の合格発表日は、例年2月中旬です。
土地家屋調査士試験の合格率・受験者数
合格率 | 受験者数 | |
2023年 | 9.66% | 4,429人 |
2022年 | 9.62% | 4,404人 |
2021年 | 10.47% | 3,859人 |
2020年 | 10.36% | 3,785人 |
2019年 | 9.68% | 4,198人 |
2018年 | 9.54% | 4,380人 |
土地家屋調査士試験の難易度は?
土地家屋調査士試験の合格率は9%台となる年度が多く、難易度は非常に高いです。
土地家屋調査士試験の勉強法・対策方法は?
土地家屋調査士試験の勉強は、択一式の「民法」から始めるのが理想的です。民法は私人間の法律関係の基礎であり、不動産取引における多くの法律関係の基盤を形成しています。この科目を先に学ぶことで、後の学習がより理解しやすくなります。
次に、択一式の「不動産登記法」に取り組むことが推奨されます。この科目は試験の中心となる部分で、記述式試験にも必要な知識を含んでいます。この科目は範囲が広く、時間をかけて勉強する必要があります。また、この段階で申請書の書き方も学ぶことが重要です。
その後、「土地家屋調査士法」を学びます。この科目は範囲が狭く、比較的短時間で終わるため、択一式の過去問を効率的に解くためにも早めに終わらせると良いでしょう。
これらの学習が終わったら、択一式の過去問演習に入ります。分からない問題が出てきた場合は、都度テキストに戻り知識を補充することが大切です。同時に、記述式の「計算」と「作図」の練習も進めていきます。
択一式で高得点が取れるようになり、基本的な計算と作図ができるようになったら、記述式の演習に移ります。土地と建物の問題は同時に進め、それぞれの特徴に慣れることが重要です。過去問演習は、近年のものから始めて徐々に過去に遡るのが良いでしょう。
各科目を学ぶ際には、特定のコツがあります。たとえば、民法では選択肢の登場人物の関係性を正確に把握すること、不動産登記法では論点の把握が重要です。土地家屋調査士法では、自分事としてイメージすることが役立ちます。記述式の土地と建物の問題では、それぞれ事例の把握と正確な計算や作図が鍵となります。
全体的に、勉強法は「数をこなすこと」に重点を置き、継続的に改善していくことが重要です。
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