キャリアコンサルティング技能検定とは?受験資格・科目・合格率・難易度・合格基準等を解説
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キャリアコンサルティング技能士とは?仕事内容は?
キャリアコンサルティング技能士は、キャリアコンサルタントやキャリアカウンセラーとしての専門知識と技術を持つ人材を認定する資格です。
この資格は、キャリアの形成や変遷を支援するプロフェッショナルを育成することを目的としています。
キャリアコンサルティング技能士は、「個人の相談に対して相談者との関係構築のもとに問題・課題などを見立てることができ、1対1の相談支援が的確にできる」レベルの2級(熟練レベル)、「個人の相談支援を2級より高い水準で的確に行うキャリアコンサルティング能力を有し、組織への働きかけや関係者との連携などのコーディネート能力が求められ、キャリアコンサルタントからの相談に対して不安を解消し、気づき、成長を促すような指導・アドバイスができる」レベルの1級(指導レベル)の2グレードあります。
キャリアコンサルティング技能検定の受験資格は?なるにはどうすればいい?
キャリアコンサルティング技能検定の受験資格は以下となります。
1級 | 1 | 10年以上の実務経験を有する者 |
2 | 9年以上の実務経験を有する者で、大学※1において検定職種に関する科目※2について20単位以上修得し、卒業したもの | |
3 | 9年以上の実務経験を有する者で、キャリアコンサルタント試験※3の受験要件を満たすものとして厚生労働大臣が認定する講習を修了したもの又はこれと同等以上の講習を修了したもの | |
4 | 8年以上の実務経験を有する者で、大学院※4において検定職種に関する科目について8単位以上修得し、修了したもの | |
5 | 8年以上の実務経験を有する者で、キャリアコンサルタント試験※3に合格したもの、又はキャリアコンサルタントであるもの※5 | |
6 | 2級の技能検定に合格した者で、その後、3年以上の実務経験を有するもの | |
2級 | 2 | 5年以上の実務経験を有する者 |
2 | 4年以上の実務経験を有する者で、大学※1において検定職種に関する科目※2について20単位以上修得し、卒業したもの | |
3 | 4年以上の実務経験を有する者で、キャリアコンサルタント試験※3の受験要件を満たすものとして厚生労働大臣が認定する講習を修了したもの又はこれと同等以上の講習を修了したもの | |
4 | 3年以上の実務経験を有する者で、大学院※4において検定職種に関する科目※2について8単位以上修得し、修了したもの | |
5 | 3年以上の実務経験を有する者で、キャリアコンサルタント試験※3に合格したもの、又はキャリアコンサルタントであるもの※5 |
※2検定職種に関する科目とは、研究科や専攻の名称にとらわれず、心理学・教育学・社会学・経営学・社会福祉学・看護学・その他の人間科学及び人事・労務管理関連科目のうち、協議会が認めたものに限る
※3キャリアコンサルタント試験とは、職業能力開発促進法(昭和44年法律第64号)第30条の4に規定するキャリアコンサルタント試験をいう。
※4大学院には、学校教育法による大学院の他、課程が学校教育法による大学院と同等の教育水準であると独立行政法人大学改革支援・学位授与機構が認定した大学院及び学校教育法による大学院と同等以上と認められる外国の学校を含む。
※5キャリアコンサルタントであるものとは、職業能力開発促進法第30条の3に規定するキャリアコンサルタントであるものをいう。
キャリアコンサルティング技能検定の概要
科目・出題範囲
キャリアコンサルティング技能検定の科目・出題範囲は、以下となります。
1級キャリアコンサルティング技能士 | ||
学科試験 | Ⅰ キャリアコンサルティングの社会的意義 | 1 社会及び経済の動向並びにキャリア形成支援の必要性の理解 |
2 キャリアコンサルティングの役割の理解 | ||
Ⅱ キャリアコンサルティングを行うために必要な知識 | 1 キャリアに関する理論 | |
2 カウンセリングに関する理論 | ||
3 職業能力開発(リカレント教育を含む)の知識 | ||
4 企業におけるキャリア形成支援の知識 | ||
5 労働市場の知識 | ||
6 労働政策及び労働関係法令並びに社会保障制度の知識 | ||
7 学校教育制度及びキャリア教育の知識 | ||
8 メンタルヘルスの知識 | ||
9 中高年齢期を展望するライフステージ及び発達課題の知識 | ||
10 人生の転機の知識 | ||
11 個人の多様な特性の知識 | ||
12 教育指導及び事例指導 | ||
Ⅲ キャリアコンサルティングを行うために必要な技能 | 1 基本的な技能 | |
2 相談過程において必要な技能 | ||
Ⅳ キャリアコンサルタントの倫理と行動 | 1 キャリア形成及びキャリアコンサルティングに関する教育並びに普及活動 | |
2 環境への働きかけの認識及び実践 | ||
3 ネットワークの認識及び実践 | ||
4 自己研鑽及びキャリアコンサルティングに関する指導を受ける必要性の認識 | ||
5 キャリアコンサルタントとしての倫理と姿勢 | ||
実技試験 | Ⅰ キャリアコンサルティングを行うために必要な技能 | 1 基本的技能 |
2 相談過程において必要な技能 |
2級キャリアコンサルティング技能士 | ||
学科試験 | Ⅰ キャリアコンサルティングの社会的意義 | 1 社会及び経済の動向並びにキャリア形成支援の必要性の理解 |
2 キャリアコンサルティングの役割の理解 | ||
Ⅱ キャリアコンサルティングを行うために必要な知識 | 1 キャリアに関する理論 | |
2 カウンセリングに関する理論 | ||
3 職業能力開発(リカレント教育を含む)の知識 | ||
4 企業におけるキャリア形成支援の知識 | ||
5 労働市場の知識 | ||
6 労働政策及び労働関係法令並びに社会保障制度の知識 | ||
7 学校教育制度及びキャリア教育の知識 | ||
8 メンタルヘルスの知識 | ||
9 中高年齢期を展望するライフステージ及び発達課題の知識 | ||
10 人生の転機の知識 | ||
11 個人の多様な特性の知識 | ||
Ⅲ キャリアコンサルティングを行うために必要な技能 | 1 基本的な技能 | |
2 相談過程において必要な技能 | ||
Ⅳ キャリアコンサルタントの倫理と行動 | 1 キャリア形成及びキャリアコンサルティングに関する教育並びに普及活動 | |
2 環境への働きかけの認識及び実践 | ||
3 ネットワークの認識及び実践 | ||
4 自己研鑽及びキャリアコンサルティングに関する指導を受ける必要性の認識 | ||
5 キャリアコンサルタントとしての倫理と姿勢 | ||
実技試験 | Ⅰ キャリアコンサルティングを行うために必要な技能 | 1 基本的技能 |
2 相談過程において必要な技能 |
出題形式
キャリアコンサルティング技能検定の出題形式は、1級の学科試験が五肢択一、実技試験の論述が記述式による解答2ケース、面接がロールプレイ・口頭試問、2級の学科試験が四肢択一、実技試験の論述が記述式による解答1ケース、面接がロールプレイ・口頭試問です。
試験時間
キャリアコンサルティング技能検定の試験時間は、以下となります。
試験時間 | 1級 | 2級 | ||
学科試験 | 筆記試験 | 100分 | ||
実技試験 | 論述 | 120分 | 60分 | |
面接 | ロールプレイ | 30分 | 20分 | |
口頭試問 | 10分 | 10分 |
合格基準(合格ライン)
キャリアコンサルティング技能検定の合格基準は、学科試験が「100点満点で70点以上の得点」、実技試験が「論述・面接それぞれ100点満点で60点以上の得点※評価区分ごとに満点の60%以上の得点(所要点)が必要」となっています。
受験料
キャリアコンサルティング技能検定の受験料は、学科試験が8,900円(非課税)、実技試験が29,900円(非課税)です。
試験会場
キャリアコンサルティング技能検定の試験会場は、札幌、仙台、東京*、名古屋、大阪、広島、福岡です。
1級の実技試験は、東京、大阪の2会場のみでの実施です。
キャリアコンサルティング技能検定の免除制度
キャリアコンサルティング技能検定の免除制度は、以下となります。
免除の対象者 | 技能検定試験の免除の範囲 |
1級の技能検定に合格した者 | 1級の学科試験の全部 |
1級又は2級の技能検定に合格した者 | 2級の学科試験の全部 |
1級の技能検定において、学科試験に一部合格した者 | 1級の学科試験の全部(当該合格した学科試験が行われた日の翌々年度末までに行われるものに限る。) |
1級の技能検定において、実技試験に一部合格した者 | 1級の実技試験の全部(当該合格した実技試験が行われた日の翌々年度末までに行われるものに限る。) |
1級又は2級の技能検定において、学科試験に一部合格した者 | 2級の学科試験の全部(当該合格した学科試験が行われた日の翌々年度末までに行われるものに限る。) |
1級又は2級の技能検定において、実技試験に一部合格した者 | 2級の実技試験の全部(当該合格した実技試験が行われた日の翌々年度末までに行われるものに限る。) |
キャリアコンサルティング職種に係る指定試験機関技能検定委員を6年以上務めた者 | 1級の学科試験及び実技試験の全部 |
キャリアコンサルティング職種に係る指定試験機関技能検定委員を2年以上務めた者 | 2級の学科試験及び実技試験の全部 |
キャリアコンサルティング技能検定の日程
キャリアコンサルティング技能検定は、前期(6月)と後期(12月)の年2回実施され、1級は後期のみの実施です。
申込み期間
キャリアコンサルティング技能検定の申込み期間は、例年4月上旬~4月中旬、9月中旬~10月上旬です。
試験日
キャリアコンサルティング技能検定学科試験の試験日は、例年6月中旬、12月中旬です。
キャリアコンサルティング技能検定実技試験の試験日は、例年6月~7月、1月~2月の土日の1日間です。
合格発表日
キャリアコンサルティング技能検定の合格発表日は、例年9月上旬、3月下旬です。
キャリアコンサルティング技能検定の合格率・受験者数
1級 | 2級 | ||||||||
学科試験 | 実技試験 | 学科試験 | 実技試験 | ||||||
合格率 | 受験者数 | 合格率 | 受験者数 | 合格率 | 受験者数 | 合格率 | 受験者数 | ||
2023年 | 12月 | ||||||||
6月 | – | – | – | – | 63.8% | 842名 | 18.4% | 1,540名 | |
2022年 | 12月 | 42.6% | 495名 | 7.1% | 844名 | 75.7% | 868名 | 16.1% | 1,457名 |
6月 | – | – | – | – | 61.1% | 737名 | 18.2% | 1,476名 | |
2021年 | 12月 | 66.7% | 594名 | 9.9% | 744名 | / | / | / | / |
6月 | – | – | – | – | / | / | / | / | |
2020年 | 12月 | 16.5% | 407名 | 7.7% | 763名 | / | / | / | / |
6月 | – | – | – | – | / | / | / | / |
キャリアコンサルティング技能検定の難易度は?どれくらいのレベル?
キャリアコンサルティング技能検定の合格率は、学科試験は1級が50%前後、2級が70%前後となっており難易度も低めです。しかし実技試験の合格率は2級が20%以下、1級が10%以下となっており、非常に難易度が高くなっています。
キャリアコンサルティング技能検定の勉強法・対策方法は?
キャリアコンサルティング技能検定を受験する際、まずは試験の内容や形式をしっかりと理解することが大切です。試験は学科試験と実技試験から成り立っており、実技試験には論述と面接の2つの部分があります。学科試験の勉強方法として、過去の問題集や解説付きの参考書を使用することが一般的です。具体的には、問題集を一通り解いて答え合わせを行い、過去問を繰り返し解くことで、自分の弱点や誤解している部分を確認します。また、自分なりのノートを作成することで、重要なポイントやキーワードをまとめることができます。
実技論述試験に関しては、過去の問題や模範解答を参考にしながら、キーワードや重要なポイントをまとめることが推奨されています。具体的には、各問題に対する答えのパターンを自分なりに作成し、それを繰り返し練習することで、試験の際にスムーズに答えを記述することができるようになります。
また、キャリアコンサルティングの試験には多くの専門用語やキーワードが登場します。これらの用語やキーワードをしっかりと理解し、正確に使用することが、試験の合格に繋がります。特に、キャリアコンサルタントが考える相談者の問題や、相談者を援助するための目標や方策を記述する際には、これらのキーワードを適切に使用することが求められます。
最後に、キャリアコンサルティング技能検定の試験は、一度の受験で合格することが難しいとされています。しかし、継続的な努力と正しい勉強方法を取り入れることで、確実にスキルを向上させ、合格への道を切り開くことができるでしょう。
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