ビル経営管理士

ビル経営管理士試験の概要とは?受験資格・科目・合格率・難易度・合格基準等を解説

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ビル経営管理士とは?仕事内容は?

ビル経営管理士資格は、ビルや商業施設などの運営・管理に関する専門知識やスキルを持つ人材を認定する資格です。

ビル経営管理士には、ビルの運営や設備管理、保守・修繕、テナント管理、法規制の遵守など、建物管理に関する幅広い知識と実践力が求められます。
資産価値の向上や運用効率の最適化に貢献することで、不動産業界において重要な役割を担っています。

ビル経営管理士の主な仕事内容は、建物の運用効率を最適化し、資産価値を向上させることです。
主に以下のような業務を行います。

  1. ビルの運営・管理: ビルや商業施設の日常的な運営・管理を行い、安全性や快適性を確保します。また、テナントのニーズに応えるためのサービス提供や、緊急時の対応も担当します。
  2. 設備管理・保守: ビルの設備(空調、給排水、昇降機など)の維持管理や定期点検を行い、故障やトラブルを未然に防ぎます。
  3. 修繕・改修計画: ビルの劣化や損傷を把握し、修繕・改修の計画を立て、実施します。
  4. テナント管理: テナントの募集や選定、契約手続き、家賃管理、相談対応など、テナントとの関係を円滑に進める役割を果たします。

ビル経営管理士試験の受験資格は?なるにはどうすればいい?

ビル経営管理士試験に受験資格はありません。
誰でも受験することができます。

ビル経営管理士になるには、試験に合格後、資格登録をする必要があります。
ビル経営管理士の資格登録要件は以下の6点です。

  1. 賃貸ビル経営管理に関し3年以上の実務経験を有する者。
  2. 賃貸ビル経営管理に関し2年以上の実務経験を有する者であって、指定講座を修了した者。
  3. 不動産経営管理に関し5年以上の実務経験を有する者であって、賃貸ビル経営管理に関し2年以上の実務経験を有する者。
  4. 不動産経営管理に関し5年以上の実務経験を有する者であって、指定講座を修了した者。
  5. 不動産特定共同事業に係る業務に関し2年以上の実務経験を有する者。
  6. 不動産投資顧問業登録規程に基づく登録を受けた総合不動産投資顧問業に係る業務に関し3年以上の実務経験を有する者。

※引用:https://www.bmi.or.jp/registration/sign-up.html

ビル経営管理士試験の概要

科目・出題範囲

ビル経営管理士の試験科目は、賃貸オフィスビルに関する「1,企画・立案業務」「2,賃貸営業業務」「3,管理・運営業務」「4,総合問題」です。

4の総合問題は、1~3の3科目を一括した問題となっています。

1.賃貸ビルの企画・立案に関する知識

  • 事業企画(市場調査、敷地選定)
  • ビルの商品企画(テナント構成、建築意図)
  • ビル建設と法規制
  • コンストラクションマネジメント
  • 不動産投資理論
  • 不動産事業の税務と会計及び事業分析
  • 不動産の証券化に関する仕組みと法制及び税制
  • 長期事業収支計画・長期維持管理計画(ポートフォリオ)
  • 不動産特定共同事業、業務管理者実務
  • 不動産投資顧問業登録制度
  • デューデリジェンス(エンジニアリングレポート)
  • デューデリジェンスの調査項目と結果分析
  • 不動産投資市場及び不動産流通市場の知識及び分析
  • 金融市場の動向に関する知識及び分析
  • 遵法性の確保、アカウンタビリティー、プレゼンテーション、リスクマネジメント

等を行う上で必要な専門知識について

2.賃貸ビルの賃貸営業に関する知識

  • 賃貸条件の設定
  • テナントの募集
  • テナントとの契約手続
  • テナントの入退去時の対応
  • テナント契約管理(退室・増室・同居・転貸・滞納等)
  • 賃料・共益費の改定
  • テナントニーズの把握
  • その他(催事企画など)
  • リーシングマネジメント

等を行う上で必要な専門知識について

3.賃貸ビルの管理・運営に関する知識

  • プロパティマネジメント体制・管理企画業務
  • 資産管理業務
  • ビル運営管理コスト、エネルギーコスト管理
  • 館内規則の策定
  • 管理委託契約締結、委託管理業者管理、業務品質評価、業務品質管理
  • ビルメンテナンス(日常管理業務:施設・設備・警備・防災・環境衛生等)の管理
  • 建物維持保全業務(点検、修繕、モダナイゼーション等)の管理
  • 各種許可・届出などの手続き、立入検査対応管理等
  • 日常管理業務に関するテナントなどへの対応管理
  • コンストラクションマネジメント
  • ライフサイクルコストマネジメント
  • 複合用途のプロパティマネジメント

等を行う上で必要な専門知識について

出題形式

「1,企画・立案業務」「2,賃貸営業業務」「3,管理・運営業務」の3科目は、正誤選択式・用語選択式・用語穴埋め式など。

「4,総合問題」は記述式です。

ともにPCで解答します。

試験時間

1,企画・立案業務45分
2,賃貸営業業務45分
3,管理・運営業務45分
4,総合問題60分

合格基準(合格ライン)

ビル経営管理士試験の合格基準点は、3科目(1~3)合計300点満点中180点~192点以上で、かつ「企画・立案業務」科目については51点~60点以上、「賃貸営業業務」科目については56点~60点以上、「管理・運営業務」科目については53点~60点以上となります。

※合格基準点は毎年異なりますのでご注意下さい。

受験料

33,000円(税込み)

試験会場

総合問題あり(4科目受験):13か所(札幌、仙台、東京、横浜、名古屋、大阪、広島、福岡)

総合問題免除(3科目受験):全国約300か所

ビル経営管理士試験の免除制度

ビル経営管理講座を受講すると、「4,総合問題」が免除となります。

7冊のテキスト(3科目分)とWebによるeラーニングによる通信教育講座です。

ビル経営管理士試験の日程

申込み期間

ビル経営管理士の申し込み期間は、例年10月いっぱいです。

試験日

ビル経営管理士の試験日は、総合問題あり(4科目受験)なら例年12月第2週の土曜日、総合問題免除(3科目受験)なら例年12月第2週の日曜日~第3週の土曜日までです。

合格発表日

ビル経営管理士の合格発表日は、例年1月の末頃です。

ビル経営管理士試験の合格率・受験者数

年度 合格率 受験者数 合格者数
2022年 75.7% 679人 514人
2021年 70.1% 680人 477人
2020年 68.0% 681人 463人
2019年 74.4% 501人 673人
2018年 72.1% 475人 659人
2017年 69.5% 428人 616人

ビル経営管理士試験の難易度は?どれくらいのレベル?

ビル経営管理士試験の例年の合格率は約70%となっており、これは一般的に中程度の難易度と捉えられます。

合格率が70%程度であることから、試験には十分な対策が必要ですが、適切な勉強方法で努力すれば合格が十分に見込める試験と言えるでしょう。

ビル経営管理士試験の勉強法・対策方法は?

ビル経営管理士試験の勉強法は、「1:テキストを使ってインプットする」「2:問題の分析」「3:定期的なアウトプット」「4:間違えた問題の復習」「5:時間配分の練習」です。

  1. テキストを使ってインプットする:ビル経営管理士試験の基本的な知識や概念を網羅したテキストを用意し、一通りの学習を行ってください。定期的に復習を行い、理解を深めていくことが重要です。
  2. 問題の分析:過去問題を解いていく中で、出題傾向や頻出トピックを分析しましょう。これにより、効率的に試験対策を進めることができます。
  3. 定期的なアウトプット:過去問題を定期的に解くことで、理解度やスピードを向上させることができます。また、繰り返し過去問を解くことで、自分の弱点や苦手な分野を克服しましょう。
  4. 間違えた問題の復習:間違えた問題は、復習して理解を深めることが重要です。また、間違えた理由を分析し、同じ間違いを繰り返さないように注意しましょう。
  5. 時間配分の練習:過去問題を実際の試験時間内で解く練習を行いましょう。これにより、試験当日の時間配分に慣れることができます。

ビル経営管理士試験の対策におすすめのテキスト・参考書

ビル経営管理士試験団体

一般社団法人 日本ビルヂング協会連合会

※試験に関する情報は必ず公式団体の発表をご確認下さい

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