簿記能力検定試験(全経簿記能力検定)とは?受験資格・科目・合格率・難易度・合格基準等を解説
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簿記能力検定試験(全経簿記能力検定)とは?
簿記能力検定試験(全経簿記能力検定)は、経理事務や会計業務に従事することを目指す人々にとって重要な検定です。この検定は、企業や組織における簿記や経理のスキルを測定し、その能力を証明するものです。経理や会計は、どのようなビジネス環境においても基本となる重要な業務であり、優れた簿記能力は常に高い需要があります。
簿記能力検定は、上級、1級、2級、3級、基礎の5グレード実施されています。なお簿記能力検定「上級」は、税理士試験の受験資格のひとつとなっています。
簿記能力検定試験の受験資格は?
簿記能力検定に受験資格はありません。
簿記能力検定試験の概要
科目・出題範囲
簿記能力検定試験の科目・出題範囲は、以下となります。
上級 | 商業簿記・会計学・工業簿記・原価計算 |
1級 | 商業簿記・会計学 |
工業簿記・原価計算 | |
2級 | 商業簿記 |
工業簿記 | |
3級 | 商業簿記 |
基礎簿記会計 | 簿記会計 |
2級は商業簿記と工業簿記の2科目あり、各科目の合格点をクリアすることで「2級商業簿記」「2級工業簿記」合格となります。
1級は全科目合格で1級合格となります。
出題形式
簿記能力検定試験の出題形式は、筆記です。
試験時間
簿記能力検定試験の試験時間は、以下となります。
上級 | 商業簿記・会計学・工業簿記・原価計算 | 90分 |
1級 | 商業簿記・会計学 | 90分 |
工業簿記・原価計算 | 90分 | |
2級 | 商業簿記 | 90分 |
工業簿記 | 90分 | |
3級 | 商業簿記 | 90分 |
基礎 | 簿記会計 | 90分 |
合格基準(合格ライン)
簿記能力検定試験の合格基準は、各級とも1科目100点満点とし、全科目得点70点以上です。
上級は各科目の得点が40点以上で全4科目の合計得点が280点以上で合格となります。
受験料
簿記能力検定試験の受験料は、以下となります。
上級 | 商業簿記・会計学・工業簿記・原価計算 | 7,800円 (税込) |
1級 | 商業簿記・会計学 | 2,600円 (税込) |
工業簿記・原価計算 | 2,600円 (税込) | |
2級 | 商業簿記 | 2,200円 (税込) |
工業簿記 | 2,200円 (税込) | |
3級 | 商業簿記 | 2,000円 (税込) |
基礎簿記会計 | 簿記会計 | 1,600円 (税込) |
試験会場
簿記能力検定試験の試験会場は、全国の実施団体指定の会場です。
簿記能力検定試験の免除制度
簿記能力検定試験1級は、商業簿記・会計学または原価計算・工業簿記の1科目だけ合格し、1年以内に残りの科目に合格した場合、1級合格となります。
簿記能力検定試験の日程
簿記能力検定試験は5月、7月、11月、2月の年4回実施されており、上級のみ7月と2月のみの実施です。
申込み期間
簿記能力検定試験の申込み期間は、例年4月上旬~5月上旬、5月中旬~6月中旬、10月上旬~10月下旬、12月下旬~1月下旬です。
試験日
簿記能力検定試験の試験日は、例年5月下旬、7月上旬、11月下旬、2月中旬です。
合格発表日
簿記能力検定試験の合格発表日は、試験日から1週間以内です。なお、上級のみ試験日から2ヶ月以内です。
簿記能力検定試験の合格率・受験者数
年 | 月 | 上級 | 1級 | ||||
商業簿記・会計学 | 工業簿記・原価計算 | ||||||
合格率 | 受験者数 | 合格率 | 受験者数 | 合格率 | 受験者数 | ||
2023年 | 11月 | – | – | ||||
7月 | 14.24% | 1,791名 | 36.36% | 341名 | 64.82% | 452名 | |
5月 | – | – | 59.57% | 277名 | 46.68% | 662名 | |
2月 | 13.63% | 2,018名 | 35.42% | 480名 | 58.76% | 485名 | |
2022年 | 11月 | – | – | 26.78% | 463名 | 57.64% | 569名 |
7月 | 12.73% | 1,964名 | 37.09% | 399名 | 61.44% | 459名 | |
5月 | – | – | 70.69% | 232名 | 44.75% | 219名 |
年 | 月 | 2級 | 3級 | 基礎 | |||||
商業簿記 | 工業簿記 | ||||||||
合格率 | 受験者数 | 合格率 | 受験者数 | 合格率 | 受験者数 | 合格率 | 受験者数 | ||
2023年 | 11月 | ||||||||
7月 | 56.80% | 1,477名 | 74.31% | 619名 | 70.32% | 3,703名 | 71.88% | 537名 | |
5月 | 46.68% | 662名 | 90.96% | 365名 | 64.48% | 1,160名 | 77.55% | 49名 | |
2月 | 54.12% | 2,258名 | 66.78% | 602名 | 53.20% | 5,453名 | 74.00% | 573名 | |
2022年 | 11月 | 56.25% | 2,087名 | 84.51% | 936名 | 71.79% | 6,497名 | 75.42% | 830名 |
7月 | 63.66% | 1,976名 | 71.75% | 701名 | 66.79% | 4,177名 | 69.52% | 666名 | |
5月 | 49.66% | 884名 | 83.38% | 349名 | 66.22% | 1,335名 | 69.57% | 69名 |
簿記能力検定試験の難易度は?
簿記能力検定試験の合格率は上級が10~15%程度、1級の商業簿記・会計学は回により差がありますが40%前後、工業簿記・原価計算が50%前後、2級の商業簿記が55%前後、工業簿記が80%前後、3級が65%前後、基礎が70%前後となっています。
総合的な難易度としては、上級はとても難しい、1級は普通~やや難しい、2級・3級・基礎がやや易しい~易しいレベルとなっています。
簿記能力検定試験の勉強法・対策方法は?
簿記能力検定試験は公式テキストや問題集を利用することで、試験の出題範囲に対応した学習が可能です。
公式テキストは、試験範囲区分表や試験標準勘定科目表が付属しており、受験要項に沿った学習ができるようになっています。これらの教材を用いて、巻末の練習問題で学習の復習や定着を図りましょう。
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