投資不動産取引士とは？試験概要・日程・難易度・合格率を解説

投資不動産取引士とは？

投資不動産取引士は、投資用不動産の取引における専門知識とスキルを証明できる資格です。

投資不動産取引士では、投資用不動産の売買・仲介に必要な民法、区分所有法、宅地建物取引業法、税の知識、建築関係、鑑定評価、利回り計算など、幅広い専門知識が求められます。

投資家に必要な知識やメリット・リスクを伝え、投資用不動産の取引を安心して進められるようにサポートする不動産業界の方や、相続案件・節税案件・資産組換案件などに携わる士業の方におすすめです。

また、投資不動産取引士は、一般社団法人日本不動産仲裁機構のADR調停人候補者の基礎資格として認定されているため、紛争解決業務にも携わることが可能となり、業務範囲の拡大と信頼性の向上が期待されます。

資格取得後は登録講習を受講し、投資不動産取引士資格証が発行されます。

投資不動産取引士の受験資格は？

投資不動産取引士の受験資格はなしです。

年齢、性別、学歴等に制約はありません。どなたでも受験できます。

投資不動産取引士の概要

科目・出題範囲

投資不動産取引士の出題範囲は、公式テキストに基づいており、以下の通りです。

第１章：投資不動産取引士とは
第２章：民法関連の基礎知識
第３章：区分所有法の基礎知識
第４章：宅地建物取引業法の基礎知識
第５章：投資不動産に関する税の基礎知識
第６章：建築関係の基礎知識
第７章：不動産に関する鑑定評価と地価公示の基礎知識
第８章：投資不動産に関する実務上の基礎知識
第９章：投資不動産に関する利回りの基礎知識

出題形式

投資不動産取引士の出題形式は、四者択一形式です。

試験時間

投資不動産取引士の試験時間は90分です。

出題数

投資不動産取引士の出題数は公表されていませんが、四者択一形式で90分の試験となります。

合格基準（合格ライン）

投資不動産取引士の合格基準は公表されていません。

受験料

投資不動産取引士の受験料および資格取得に必要な費用は以下の通りです。

• 受験料：24,200円（税込）※公式テキスト代含む
• 直前対策講座：11,000円（税込）※希望者のみ
• 登録講習料：8,800円（税込）※合格後
• 登録料：4,400円（税込）※合格後、投資不動産取引士資格証発行代含む

合格から資格取得までの総額：37,400円（税込）
※直前対策講座を受講する場合は48,400円（税込）

試験会場

投資不動産取引士はオンライン試験によって実施されるため、自宅や職場など、インターネットに接続できる環境から受験できます。

受験は期間中であれば24時間いつでも可能です。Webカメラ等は使用しません。

投資不動産取引士の日程

申込期間

投資不動産取引士の申込期間は、年4回実施される各試験ごとに設定されています。

2026年度の申込期間

• 2026年4月試験：2025年12月1日～2026年2月28日
• 2026年7月試験：2026年3月1日～2026年5月31日
• 2026年10月試験：2026年6月1日～2026年8月31日
• 2027年1月試験：2026年9月1日～2026年11月30日

試験日

投資不動産取引士の試験日は、年4回、各回6日間の試験期間が設定されています。

2026年度の試験日

• 2026年4月試験：2026年4月14日～4月19日
• 2026年7月試験：2026年7月14日～7月19日
• 2026年10月試験：2026年10月13日～10月18日
• 2027年1月試験：2027年1月12日～1月17日

※受験は期間中、任意の時間に1日のみ（オンライン試験）
※試験日程については変更となる場合があります

合格発表日

投資不動産取引士の合格発表日は、試験終了後に公式サイトで発表されます。

また、試験ごとに登録受付期間が設定されており、この期間中に資格者登録手続きを行う必要があります。

投資不動産取引士の免除制度は？

投資不動産取引士には免除制度がありません。

投資不動産取引士の合格率は？

投資不動産取引士の合格率は公表されていません。

投資不動産取引士の難易度は？

投資不動産取引士の難易度は中程度と考えられます。

受験資格に制限がなく、どなたでも受験できる試験ですが、民法、区分所有法、宅地建物取引業法、税の知識、建築関係、鑑定評価、利回り計算など、投資用不動産取引に必要な幅広い専門知識が問われます。

試験時間は90分、四者択一形式で、オンライン試験のため自宅から受験可能です。公式テキストと試験対策講習動画という専用の学習教材が用意されており、これらをしっかりと学習すれば合格できる内容となっています。

宅地建物取引士など不動産関連の知識がある方にとっては取り組みやすい試験と言えるでしょう。

投資不動産取引士の勉強法・対策方法は？

投資不動産取引士の対策には、以下の方法がおすすめです。

1.公式テキストの活用

公式テキストでは、投資不動産取引において最低限必要と思われる基礎知識を習得できます。法律で定義されている事項が主となりますので、しっかりと身につけましょう。

2.直前対策講座の受講（希望者のみ）

試験対策講習動画は、投資不動産取引士の本試験で問われやすい部分を重点的に解説しています。講習時間は2時間で、特に出題のポイントとなりやすい部分を重点的に解説しています。

「どこが重要なのか」「なぜそのようになるのか」「どういう形で出題される可能性があるのか」といったことを意識しながら学習することが重要です。

Web動画形式で、試験の2週間前から試験最終日まで何度でも視聴可能です。

3.体系的な学習

9章にわたる幅広い内容を効率的に学習するため、各章の関連性を意識しながら体系的に学習しましょう。

4.実務知識の理解

投資不動産の査定、契約実務、推奨資料の利用方法など、実務的な内容も含まれるため、実践を意識した学習が効果的です。

投資不動産取引士の対策ができる講座

投資不動産取引士は、以下の教材で対策できます。

1.公式テキスト

受験申込をした方に送付される公式テキストです。テキストのみの販売は行っていません。

内容：

• 第１章：投資不動産取引士とは
• 第２章：民法関連の基礎知識
• 第３章：区分所有法の基礎知識
• 第４章：宅地建物取引業法の基礎知識
• 第５章：投資不動産に関する税の基礎知識
• 第６章：建築関係の基礎知識
• 第７章：不動産に関する鑑定評価と地価公示の基礎知識
• 第８章：投資不動産に関する実務上の基礎知識
• 第９章：投資不動産に関する利回りの基礎知識

2直前対策講座（オプション）

受講料：11,000円（税込）※希望者のみ
内容：出題ポイントを重点的に解説した2時間のWeb動画
配信期間：試験の2週間前から試験最終日まで何度でも視聴可能

投資不動産取引士の実施団体

一般社団法人投資不動産流通協会

公式サイト：https://toshi-fudousan.or.jp/

投資不動産流通協会は、日本で初めて投資用不動産の適正な取引の推進と取引の標準化を図る団体です。

高度な知識を有する専門家の育成やコンプライアンスの徹底を進め、誰もが安心して不動産に投資できる環境を整えることを目的としています。

投資不動産取引士の育成に加え、専用資料やノウハウの提供を通じて、投資用不動産事業を支援しています。