管工事施工管理技士とは?受験資格・科目・合格率・難易度・合格基準等を解説
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管工事施工管理技士とは?仕事内容は?
管工事施工管理技士は、冷暖房設備や空調設備、上下水道設備、吸排気ダクト、ガス管、浄化槽などの配管工事に関する知識や技術を有する者を認定する資格です。
具体的には、上下水道の配管工事やガス管の敷設工事、さらにはこれらの設備の保守・管理に関する業務を適切に行うための知識や技術、安全管理に関する知識などが求められます。
管工事施工管理技士は1級と2級があり、1級は主任技術者と監理技術者、専任技術者になることが可能で、2級の場合は専任技術者と主任技術者に就任することができます。
なお、管工事施工管理技士になるための試験は、管工事施工管理技術検定という名称です。
管工事施工管理技士(管工事施工管理技術検定)の受験資格は?なるにはどうすればいい?
管工事施工管理技士の受験資格は以下となります。
1級管工事施工管理技術検定・第一次検定 | ||||
区分 | 学歴又は資格 | 管工事施工に関する実務経験年数 | ||
指定学科 | 指定学科以外 卒業後 |
|||
イ | 大学卒業者 専門学校卒業者(「高度専門士」に限る) |
卒業後3年以上 | 卒業後4年6ヶ月以上 | |
短期大学卒業者 高等専門学校卒業者 専門学校卒業者(「専門士」に限る) |
卒業後5年以上 | 卒業後7年6ヶ月以上 | ||
高等学校・中等教育学校卒業者 専修学校の専門課程卒業者 |
卒業後10年以上 | 卒業後11年6月以上 | ||
その他の者 | 15年以上 | |||
ロ | 技能検定合格者 | 10年以上 | ||
ハ | 高等学校卒業者 中等教育学校卒業者 専修学校の専門課程卒業者 |
卒業後8年以上の実務経験(その実務経験に指導監督的実務経験を含み、かつ、5年以上の実務経験の後専任の監理技術者による指導を受けた実務経験2年以上を含む) | ||
ニ | 専任の主任技術者の実務経験が1年以上ある者 | 高等学校卒業者 中等教育学校卒業者 専修学校の専門課程卒業者 |
卒業後8年以上 | 卒業後9年6ヶ月以上 (注) |
その他の者 | 13年以上 | |||
ホ | 2級合格者 |
1級管工事施工管理技術検定・第二次検定 | ||||||
区分 | 学歴又は資格 | 管工事施工に関する実務経験年数 | ||||
指定学科 | 指定学科以外 卒業後 | |||||
ⅰ | 2級合格後3年以上の者 | 合格後1年以上の指導監督的実務経験及び専任の監理技術者による指導を受けた実務経験2年以上を含む3年以上 | ||||
2級合格後5年以上の者 | 合格後5年以上 | |||||
2級合格後5年未満の者 | 高等学校卒業者 中等教育学校卒業者 専修学校の専門課程卒業者 | 卒業後9年以上 | 卒業後10年6ヶ月以上 | |||
その他の者 | 14年以上 | |||||
ⅱ | 専任の主任技術者の実務経験が1年以上ある者 | 2級合格者 | 合格後3年以上の者 | 合格後1年以上の専任の主任技術者実務経験を含む3年以上 | ||
合格後3年未満の者 | 短期大学卒業者 高等専門学校卒業者 専門学校卒業者(「専門士」に限る) | (1)イの区分 | 卒業後7年以上 | |||
高等学校卒業者 中等教育学校卒業者 専修学校の専門課程卒業者 | 卒業後7年以上 | 卒業後8年6ヶ月以上 | ||||
その他の者 | 12年以上 |
2級管工事施工管理技術検定・第一次検定
・年齢が17歳以上の者
2級管工事施工管理技術検定・第二次検定 | ||
学歴又は資格 | 管工事施工に関する実務経験年数 | |
指定学科の卒業者 | 指定学科以外の卒業者 | |
大学卒業者 専門学校卒業者(「高度専門士」に限る) | 卒業後1年以上 | 卒業後1年6ヶ月以上 |
短期大学卒業者 高等専門学校卒業者 専門学校卒業者(「専門士」に限る) | 卒業後2年以上 | 卒業後3年以上 |
高等学校卒業者 中等教育学校卒業者 専修学校の専門課程卒業者 | 卒業後3年以上 | 卒業後4年6ヶ月以上 |
その他の者 | 8年以上 | |
技能検定合格者 | 4年以上 |
管工事施工管理技士(管工事施工管理技術検定)の概要
科目・出題範囲
管工事施工管理技士の科目・出題範囲は、以下の通りです。
1級管工事施工管理技術検定 | ||
検定区分 | 検定科目 | 検定基準 |
第一次検定 | 機械工学等 | 1 .管工事の施工の管理を適確に行うために必要な機械工学、衛生工学電気工学、電気通信工学及び建築学に関する一般的な知識を有すること。 2 .管工事の施工の管理を適確に行うために必要な冷暖房、空気調和、給排水、衛生等の設備に関する一般的な知識を有すること。 3 .管工事の施工の管理を適確に行うために必要な設計図書に関する一般的な知識を有すること。 |
施工管理法 | 1 .監理技術者補佐として、管工事の施工の管理を適確に行うために必要な施工計画の作成方法及び工程管理、品質管理、安全管理等工事の施工の管理方法に関する知識を有すること。 2 .監理技術者補佐として、管工事の施工の管理を適確に行うために必要な応用能力を有すること。 |
|
法規 | 建設工事の施工の管理を適確に行うために必要な法令に関する一般的な知識を有すること。 | |
第二次検定 | 施工管理法 | 1 .監理技術者として、管工事の施工の管理を適確に行うために必要な知識を有すること。 2.監理技術者として、設計図書で要求される設備の性能を確保するために設計図書を正確に理解し、設備の施工図を適正に作成し、及 び必要な機材の選定、配置等を適切に行うことができる応用能力を有すること。 |
2級管工事施工管理技術検定 | ||
検定区分 | 検定科目 | 検定基準 |
第一次検定 | 機械工学等 | 1 .管工事の施工の管理を適確に行うために必要な機械工学、衛生工学、電気工学、電気通信工学及び建築学に関する概略の知識を有すること。 2 .管工事の施工の管理を適確に行うために必要な設備に関する概略の知識を有すること。 3 .管工事の施工の管理を適確に行うために必要な設計図書を正確に読み取るための知識を有すること。 |
施工管理法 | 1 .管工事の施工の管理を適確に行うために必要な施工計画の作成方法及び工程管理、品質管理、安全管理等工事の施工の管理方法に関する基礎的な知識を有すること。 2 .管工事の施工の管理を適確に行うために必要な基礎的な能力を有すること。 |
|
法規 | 建設工事の施工の管理を適確に行うために必要な法令に関する概略の知識を有すること。 | |
第二次検定 | 施工管理法 | 1 .主任技術者として、管工事の施工の管理を適確に行うために必要な知識を有すること。 2 .主任技術者として、設計図書で要求される設備の性能を確保するために設計図書を正確に理解し、設備の施工図を適正に作成し、及び必要な機材の選定、配置等を適切に行うことができる応用能力を有すること。 |
出題形式
管工事施工管理技士の出題形式は、第一次検定が択一式、第二次検定が記述式です。
試験時間
管工事施工管理技士の試験時間は、1級管工事施工管理技術検定の第一次検定が270分、第二次検定が165分、2級管工事施工管理技術検定の第一次検定が130分、第二次検定が120分です。
合格基準(合格ライン)
管工事施工管理技士の合格基準は、1級管工事施工管理技術検定の第一次検定が「全体の得点60%以上かつ検定科目(施工管理法(応用能力))の得点が50%以上」、1級管工事施工管理技術検定の第二次検定、2級管工事施工管理技術検定の第一次検定・第二次検定が「得点が60%以上」です。
受験料
管工事施工管理技士の受験料は、以下の通りです。
第一次検定 | 第二次検定 | 第一次検定・第二次検定 | |
1級管工事施工管理技術検定 | 10,500円 | 10,500円 | – |
2級管工事施工管理技術検定 | 5,250円 | 5,250円 | 10,500円 |
試験会場
1級管工事施工管理技術検定の試験会場は、札幌、仙台、東京、新潟、名古屋、大阪、広島、高松、福岡、那覇の10会場です。
2級管工事施工管理技術検定「第一次検定(前期)」の試験会場は札幌、仙台、東京、新潟、名古屋、大阪、広島、高松、福岡、那覇の10会場です。
2級管工事施工管理技術検定「第一次検定・第二次検定」「第二次検定」の試験会場は札幌、青森、仙台、東京、新潟、金沢、名古屋、大阪、広島、高松、福岡、鹿児島、那覇の13会場です。
2級管工事施工管理技術検定「第一次検定(後期)」の試験会場は札幌、青森、仙台、宇都宮、東京、新潟、金沢、名古屋、大阪、広島、高松、福岡、鹿児島、那覇の14会場です。
管工事施工管理技士(管工事施工管理技術検定)の免除制度
管工事施工管理技士に免除制度は、以下となります。
1級管工事施工管理技術検定 第一次検定免除者 | |
1) | 技術士法(昭和58年法律第25号)による第二次試験のうち技術部門を機械部門(選択科目を「流体機器」又は「熱・動力エネルギー機器」とするものに限る。)、上下水道部門、衛生工学部門又は総合技術監理部門(選択科目を「流体機器」、「熱・動力エネルギー機器」又は上下水道部門若しくは衛生工学部門に係るとするものに限る。)とするものに合格した者で、第一次検定の合格を除く1級管工事施工管理技術検定・第二次検定の受検資格を有する者(技術士法施行規則の一部を改正する省令(平成15年文部科学省令第36号)による改正前の第二次試験のうち技術部門を機械部門(選択科目を「流体機械」又は「暖冷房及び冷凍機械」とするものに限る。)、水道部門、衛生工学部門又は総合技術監理部門(選択科目を「流体機械」、「暖冷房及び冷凍機械」又は水道部門若しくは衛生工学部門とするものに限る。)とするものに合格した者を含む。) |
2級管工事施工管理技術検定 第一次検定免除者 | |
1) | 平成28年度以降の学科試験のみを受検し合格した者で、(2)イのうち第一次検定の合格を除く2級管工事施工管理技術検定・第二次検定の受検資格を有する者(当該合格年度の初日から起算して12年以内に連続2回の第二次検定を受検可能) |
2) | 技術士法による第二次試験のうち技術部門を機械部門(選択科目を「流体機器」又は「熱・動力エネルギー機器」とするものに限る。)、上下水道部門、衛生工学部門又は総合技術監理部門(選択科目を「流体機器」、「熱・動力エネルギー機器」又は上下水道部門若しくは衛生工学部門に係るとするものに限る。)とするものに合格した者で、第一次検定の合格を除く2級管工事施工管理技術検定・第二次検定の受検資格を有する者(技術士法施行規則の一部を改正する省令(平成15年文部科学省令第36号)による改正前の第二次試験のうち技術部門を機械部門(選択科目を「流体機械」又は「暖冷房及び冷凍機械」に係るものとするものに限る。)、水道部門、衛生工学部門又は総合技術監理部門(選択科目を「流体機械」、「暖冷房及び冷凍機械」又は水道部門若しくは衛生工学部門とするものに限る。)とするものに合格した者を含む。) |
3) | 学校教育法による高等学校又は中等教育学校を卒業した者で、平成27年度までの2級の技術検定の学科試験に合格した後、学校教育法による大学を卒業した者で高等学校又は中等教育学校在学中及び大学在学中に規則第2条に定める学科を修め、高等学校又は中等教育学校を卒業した後8年以内に行われる連続する2回の実地試験(第二次検定)を受検しようとする者で、管工事施工管理に関し1年以上の実務経験を有する者 |
管工事施工管理技士(管工事施工管理技術検定)の日程
2級
第一次検定
(2021年以降は後期のみの数字)第二次検定
合格率
受験者数
合格率
受験者数
2022年
56.8%
11,051人
59.7%
8,316人
2021年
49.8%
11,580人
67.7%
8,938人
2020年
62.2%
12,348人
43.5%
12,678人
2019年
65.2%
13,950人
44.1%
13,064人
2018年
57.9%
13,837人
40.4%
13,694人
2級
第一次検定
(2021年以降は後期のみの数字)第二次検定
合格率
受験者数
合格率
受験者数
2022年
56.8%
11,051人
59.7%
8,316人
2021年
49.8%
11,580人
67.7%
8,938人
2020年
62.2%
12,348人
43.5%
12,678人
2019年
65.2%
13,950人
44.1%
13,064人
2018年
57.9%
13,837人
40.4%
13,694人
2級
第一次検定
(2021年以降は後期のみの数字)第二次検定
合格率
受験者数
合格率
受験者数
2022年
56.8%
11,051人
59.7%
8,316人
2021年
49.8%
11,580人
67.7%
8,938人
2020年
62.2%
12,348人
43.5%
12,678人
2019年
65.2%
13,950人
44.1%
13,064人
2018年
57.9%
13,837人
40.4%
13,694人
2級
第一次検定
(2021年以降は後期のみの数字)第二次検定
合格率
受験者数
合格率
受験者数
2022年
56.8%
11,051人
59.7%
8,316人
2021年
49.8%
11,580人
67.7%
8,938人
2020年
62.2%
12,348人
43.5%
12,678人
2019年
65.2%
13,950人
44.1%
13,064人
2018年
57.9%
13,837人
40.4%
13,694人
試験日
1級管工事施工管理技術検定の第一次検定の試験日は、例年9月上旬です。
1級管工事施工管理技術検定の第二次検定の試験日は、例年12月上旬です。
2級管工事施工管理技術検定の「第一次検定(前期)」の試験日は、例年6月上旬です。
2級管工事施工管理技術検定の「第一次検定(後期)」「第二次検定」の試験日は、例年11月中旬です。
合格発表日
1級管工事施工管理技術検定の第一次検定の合格発表日は、例年10月上旬です。
1級管工事施工管理技術検定の第二次検定の合格発表日は、例年3月上旬です。
2級管工事施工管理技術検定の「第一次検定(前期)」の合格発表日は、例年7月上旬です。
2級管工事施工管理技術検定の「第一次検定(後期)」の合格発表日は、例年1月上旬です。
2級管工事施工管理技術検定の「第二次検定」の合格発表日は、例年3月上旬です。
管工事施工管理技士(管工事施工管理技術検定)の合格率・受験者数
1級 | 第一次検定 | 第二次検定 | ||
合格率 | 受験者数 | 合格率 | 受験者数 | |
2022年 | 42.9% | 16,839人 | 57.0% | 6,618人 |
2021年 | 24.0% | 15,827人 | 73.3% | 4,540人 |
2020年 | 35.0% | 13,531人 | 61.1% | 8,211人 |
2019年 | 52.1 | 16,838人 | 52.7% | 10,431人 |
2018年 | 33.2% | 16,473人 | 52.7% | 7,608人 |
2級 | 第一次検定 (2021年以降は後期のみの数字) |
第二次検定 | ||
合格率 | 受験者数 | 合格率 | 受験者数 | |
2022年 | 56.8% | 11,051人 | 59.7% | 8,316人 |
2021年 | 49.8% | 11,580人 | 67.7% | 8,938人 |
2020年 | 62.2% | 12,348人 | 43.5% | 12,678人 |
2019年 | 65.2% | 13,950人 | 44.1% | 13,064人 |
2018年 | 57.9% | 13,837人 | 40.4% | 13,694人 |
管工事施工管理技士(管工事施工管理技術検定)の難易度は?
管工事施工管理技士の合格率は40~60%程度となっており、国家資格のなかでは比較的易しい難易度となっています。
管工事施工管理技士(管工事施工管理技術検定)の勉強法・対策方法は?
まず、管工事施工管理技士の勉強において最も重要なのは暗記です。試験問題は毎年変わるものの、問題文や回答の内容はほぼ同じであり、過去数年分の問題をしっかりとマスターすることで、本番の試験でも反射的に回答が分かるようになります。具体的には、過去問題を繰り返し解くことが最も効果的な勉強法とされています。最初は内容が理解できなくても、解説を読み進めることで徐々に理解が深まり、問題と答えの関連性が頭に刻まれていきます。
過去問題集は、できるだけ多くの年度の問題が収録されているものを選び、解説もしっかりと読むことで、傾向を掴むことができます。
試験は学科試験と実地試験の2つに分かれています。学科試験は択一問題のみで、過去問を繰り返し解いて暗記することで合格することが容易です。一方、実地試験には記述問題も含まれますが、問題の形式は大きく変わらないため、問題と解答の型を暗記しておくことが重要です。
管工事施工管理技士(管工事施工管理技術検定)の対策におすすめのテキスト・参考書
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