介護福祉士国家試験

介護福祉士国家試験とは?受験資格・科目・合格率・難易度・合格基準等を解説

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介護福祉士とは?仕事内容は?

介護福祉士は、介護分野における唯一の国家資格であり、介護を必要とする人々に対して身体的な援助や日常生活のサポートを提供する専門職です。この資格を持つことにより、給与アップや手当の付与が期待できます。介護福祉士の役割は、単に手助けをするだけではなく、利用者がどのように自立できるかを考えることに重点を置いています。

日本の高齢化社会において、介護福祉士の需要は高まっています。平均寿命が80歳代である一方で、健康寿命は70歳代とされており、多くの高齢者が何らかの介護や支援を必要としています。少子高齢化が進む中、介護福祉士の資格を持つことは、安定した職を確保する上で有利となります。

介護福祉士の主な仕事内容には、身体介護、生活援助、介護計画の作成などが含まれます。身体介護には食事介助、入浴介助、更衣介助、排泄介助などがあり、利用者の状態を適切に評価し、適切な介護方法を見つける能力が求められます。生活援助では、掃除、洗濯、調理、買い物などの家事をサポートします。

また、介護福祉士は管理業務も担うことがあり、チームリーダーや介護部の長、サービス提供責任者などの役割を果たすこともあります。利用者やその家族からの相談に応じ、適切な対応を行うことも重要な業務の一つです。介護福祉士は、専門的な知識と技術を持ち、利用者の生活を支える重要な役割を担っています。

介護福祉士国家試験の受験資格は?なるにはどうすればいい?

介護福祉士国家試験の受験資格は以下となります。

養成施設ルート 介護福祉士養成施設(専門学校や短期大学等)に通って、厚生労働省の指定するカリキュラムを履修して専門的な知識・技術を学び、卒業と同時に受験資格を得るルート
実務経験ルート 介護の実務経験3年と実務者研修の修了で、受験資格要件を満たすルート
福祉系高校ルート 高校進学時に福祉系高校を選択した方が対象
平成20年度以前の入学者 福祉系高校卒業と同時に受験資格を得ることができます。
介護福祉士の筆記試験・実技試験のいずれも合格すれば国家資格を取得することができます。
平成21年度以降の入学者 福祉系高校卒業と同時に受験資格を得ることができます。
介護福祉士の筆記試験に合格すれば国家資格を取得することができます。※
特例高校等 卒業後に実務経験を9か月以上を積めば受験資格を得ることができます。
介護福祉士の筆記試験、実技試験に合格すれば国家資格を取得することができます。※
※介護技術講習会の修了者は、実技試験が免除になります。
経済連携協定(EPA)ルート
(日本人は対象外)
経済連携協定に基づき、介護福祉士資格を取得するために日本で就労および研修を受けているインドネシア人、フィリピン人等(EPA介護福祉士候補者)が、資格取得を目指すルート
※介護技術講習会の修了者は、実技試験が免除になります。

介護福祉士国家試験の概要

科目・出題範囲

介護福祉士国家試験の科目・出題範囲は、以下となります。

人間と社会人間の尊厳と自立 ※
人間関係とコミュニケーション ※
社会の理解
介護介護の基本 ※
コミュニケーション技術 ※
生活支援技術
介護過程
こころとからだのしくみ発達と老化の理解
認知症の理解
障害の理解
こころとからだのしくみ
医療的ケア医療的ケア
総合問題
実技試験
※「人間の尊厳と自立・介護の基本」、「人間関係とコミュニケーション・コミュニケーション技術」の2科目ずつを1科目群としてまとめて扱う

出題形式

介護福祉士国家試験の出題形式は、五肢択一です。

試験時間

介護福祉士国家試験の試験時間は、220分です。

合格基準(合格ライン)

介護福祉士国家試験の合格基準は60%を基本とし、年度により補正がかかります。また、総得点が合格基準を満たしたうえで、11科目全てにおいて得点する必要があります。

受験料

介護福祉士国家試験の受験料は、18,380円です。

試験会場

介護福祉士国家試験の試験会場は筆記試験は34都道府県で、実技試験は東京都と大阪府のみで実施されます。

介護福祉士国家試験の免除制度

介護福祉士国家試験は、福祉系高校ルートおよびEPAルート以外の受験資格により受験した方は実技試験が免除されます。

介護福祉士国家試験の日程

申込み期間

介護福祉士国家試験の申込み期間は、例年8月上旬~9月上旬です。

試験日

介護福祉士国家試験筆記試験の試験日は、例年1月下旬です。

介護福祉士国家試験実技試験の試験日は、例年3月上旬です。

合格発表日

介護福祉士国家試験の合格発表日は、例年3月下旬です。

介護福祉士国家試験の合格率・受験者数

  合格率 受験者数
2022年 84.3% 66,711名
2021年 72.3% 83,082名
2020年 71.0% 84,483名
2019年 69.9% 84,032名
2018年 73.7% 94,610名

介護福祉士国家試験の難易度は?どれくらいのレベル?

介護福祉士国家試験の合格率は75%前後となっており、難易度は低いです。

ただし、実務経験のある受験者が多いこと、また働きながら試験勉強を進める必要があることを考慮する必要があります。

介護福祉士国家試験の勉強法・対策方法は?

介護福祉士国家試験の勉強法には、いくつかの重要なポイントがあります。まず、自分の苦手な科目を特定し、それらを重点的に見直すことが大切です。苦手な科目を克服することで、試験全体の得点を伸ばすことが可能になります。また、過去問題集を繰り返し解く中で、何度も間違えてしまう問題があれば、それらを特に注意深く見直し、正しい理解を深めることが重要です。過去問題の解説をしっかり読み、知識を定着させることが求められます。

さらに、試験に頻出する用語や概念について、あいまいな理解をしている部分がないかを確認し、正確な理解を確保することも重要です。特に、似たような用語や名称が多い介護福祉の分野では、それぞれの用語の正確な意味を理解し、区別できるようにすることが必要です。

直前期までに済ませておくべきこととしては、模擬試験を受けて試験の感覚を掴むことも大事です。模擬試験は、実際の試験の雰囲気に慣れるだけでなく、自分の現在の実力を把握するのにも役立ちます。また、試験範囲が広いため、全科目に目を通し、全体的な理解を深めることも大切です。これにより、どの科目が弱点であるかを明確にし、効率的な学習計画を立てることができます。

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介護福祉士国家試験実施団体

公益財団法人 社会福祉振興・試験センター

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