大学受験は子どもの将来にとって重要な選択肢のひとつ。

受験する子ども本人はもちろん、親にとっても大変な時期です。

大学受験を前にして不安な気持ちを持ったり、子どもとの接し方に悩んだりする方は多いでしょう。

しんどい気持ちを抱え込んでしまうと、親だけでなく子どもにとっても良くありません。

この記事では大学受験生の親が「しんどい」と思ってしまう理由や、共倒れしないための対処法について解説します。

大学受験生をもつ保護者の方は、ぜひ最後までお読みください。

大学受験の親がしんどい理由

大学受験の親がしんどい理由は、主に5つあります。

• 精神的なプレッシャーとストレス
• 経済的負担の大きさ
• 受験情報の収集と対応の難しさ
• 親子関係の変化による葛藤
• 周囲の期待や比較

それぞれの理由について、詳しく解説します。

精神的なプレッシャーとストレス

大学受験では子どもだけでなく、親もプレッシャーを感じます。

子どもの成績が合否が気になったり、子どものクラスメイトと比べて焦ったりしてストレスを感じることも。

子どものことを思っているからこそ、「しんどい」と感じることも増えるでしょう。

また、一緒に暮らしていれば、子どもの態度から不安や焦りも感じるはず。

子どものメンタルも気に掛け、フォローする必要があります。

進学先が決まるまでは、親子ともに気が休まらない日々が続きます。

経済的負担の大きさ

大学受験やその準備には、さまざまな費用がかかります。

受験に際して、かかる費用の例をまとめました。

受験の準備にかかる費用	受験にかかる費用
塾・予備校の月謝 模試の受験料 参考書代	受験料 交通費 宿泊費（遠方に受験の場合） 入学金

特に私立大学は費用が高額になります。

また複数の大学を受験する場合、交通費や宿泊費に加えて日程によっては一時入学金が必要になる場合があります。

入学後も学費や生活費が必要なため、必要な出費といえど経済的な負担に悩む方は多いでしょう。

受験情報の収集と対応の難しさ

大学受験の情報は毎年変化しており、受験方式も多様になっています。

大学によって出願スケジュールや科目選択も異なるため、志望校すべての情報を収集するのは大変です。

判断を誤ると不利な条件の受験になったり、受験自体ができなくなったりする恐れがあります。

常に最新の情報を調べて子どもに合った受験を考えることは、親にとって大きなストレスになるでしょう。

親子関係の変化による葛藤

大学受験には親のサポートが必要不可欠です。

子どもの体調管理からメンタルケア、受験情報の収集など親の支えは幅広く必要になります。

一方で高校生にもなると自立したい一心で、親からのかかわりを拒む子どももいます。

心配の余り口を出しすぎれば子どもは反発しますが、放置しすぎると不安になるはず。

親としてもどんなかかわり方が理想的なのかわからず、悩んでしまう方も多いでしょう。

周囲の期待や比較

大学受験が近づくと、親同士や親戚、知人の間で「どこの大学を受けるの？」という話題が出てくる機会も増えてきます。

子ども本人だけでなく、親も周囲の期待や比較がストレスになることもあるでしょう。

時には周囲の人から、同年代の受験生と自分の子どもを比較されているように感じるかもしれません。

親が周囲からの関心にプレッシャーを感じると、子どもの努力が不十分だと感じて無理をさせてしまう原因になります。

大学受験を控える親子が共倒れしないためのポイント5つ

大学受験を前に、親がストレスを感じるのは無理もありません。

しかし親が思い詰めてしまうと、親子で共倒れしてしまいます。

大学受験を親子で乗り切るために心がけたいポイントを5つまとめました。

• 受験の主役は子どもと理解する
• 親自身のストレスマネジメントを意識する
• 経済的な準備と計画を立てる
• 家族内のコミュニケーションを大切にする
• 外部の専門家やコーチングを活用する

親はあくまで子どものサポートに徹する必要があります。

子どもと適度な距離感で向き合えるよう意識しましょう。

受験の主役は子どもと理解する

子どもを心配するあまり、親が主体となって志望校や学部を決めたくなってしまうこともあるでしょう。

しかし、受験の主役はあくまでも子どもです。

悔いのない大学受験のためには、子ども自身が自分の将来を考えて行動する必要があります。

子どもの主体性を損なわないためにも、子どもの意思を尊重する姿勢を見せましょう。

大学受験は進路を決めるイベントだけでなく、子どもが大きく成長する機会でもあります。

当事者意識を持って受験を乗り切った子どもは、入学後も積極的に学び行動できるでしょう。

親が主体の大学受験は、子どもから成長する機会を奪ってしまいます。

親にとって、時には見守る姿勢をもつことも大事です。

親自身のストレスマネジメントを意識する

子どもの受験を心配する気持ちはあたり前のことですが、考えすぎはストレスの元です。

親がストレスをためていると家庭の雰囲気も悪くなり、子どもにも伝わります。

子どものストレスだけでなく、親自身のストレスマネジメントも意識することが大切です。

ストレスがたまっていると感じたら、大学受験から頭を離す時間を作りましょう。

趣味に没頭する、リフレッシュする時間を作るなど、自分の楽しみをもつとストレスを軽減できます。

親自身が心に余裕を持てると、子どもの悩みにも冷静に対応できるでしょう。

経済的な準備と計画を立てる

受験にかかる費用は、事前にある程度予測が可能です。

項目と費用の相場をまとめておき、事前に計画を立てておきましょう。

費用については、大学受験だけでなく進学後も考慮する必要があります。

学費に加え、進学先が遠方の場合は一人暮らしの生活費も必要です。

費用が足りない場合は、教育ローンや奨学金を利用する方法もあります。

必要な金額や世帯年収によって最適な選択肢は異なります。

経済的な不安がある場合は、計画を元に早めに見通しを立てましょう。

家族内のコミュニケーションを大切にする

大学受験というデリケートな時期だからこそ、家族内のコミュニケーションは必要不可欠です。

受験に関する話だけでなく、挨拶や雑談など普段通りの声かけを欠かさず続けましょう。

家庭に安心感があれば、子どもも悩みを親に打ち明けやすくなります。

親子で衝突するのではなく、互いを思いやれる環境作りが大切です。

親が子どもを心配する気持ちは当然のことですが、過剰に心配すると子どもは「信頼されていない」と感じられ、反発を感じます。

日頃からなるべくポジティブな言葉をかけると、子どもは安心感を得られるでしょう。

外部の専門家やコーチングを活用する

親子の間ではつい衝突してしまう場合や、親子だけでは解決できない悩みを抱えている場合は、外部の第三者を頼りましょう。

特に勉強や受験に精通している専門家の力を借りると安心です。

専門家の例

• 受験コーチング
• カウンセリング
• 塾
• 家庭教師

間に第三者が入ることで、親子の衝突を避けられます。

また専門家から客観的な意見を得られるため、感情的にならず問題解決に向けて冷静に話し合えるでしょう。

頼れる専門家を味方につけると、親の精神的な負担も軽減できます。

大学受験生の親が気を付けるべき注意点

大学受験生の親が、子どもとのかかわり方で注意すべき点を5つ紹介します。

• 過干渉にならないようにする
• ネガティブな発言を控える
• 生活習慣のサポートをする
• 健康管理を意識する
• 親子だけで抱え込まないようにする

過干渉にならないようにする

子どものことが心配なあまり、勉強や志望校にあれこれ口を出したくなる時もあるでしょう。

特に子どもが家でくつろいでいたり、成績が振るわなかったりすると「もっと勉強しないと」「努力が足りないのでは？」と言いたくなってしまうかもしれません。

しかし過干渉は子どもの反発を生み、子どものモチベーションを下げてしまいます。

子どもに口を出したくなった時は、「本当に子どものためになるか？」「自分の不安をぶつけていないか？」を一度考えてからにしましょう。

また、声をかける時は感情的に話すのではなく、子どもが受け止めやすい接し方で冷静に話すよう心がけましょう。

ネガティブな発言を控える

不安なあまり、つい子どもにネガティブな発言をしたくなるかもしれません。

しかし例え良かれと思ってかけた言葉でも、親からネガティブな言葉をかけられた子どもは自信をなくしてしまいます。

不安な気持ちを抱えているのは、子どもも同じです。

「きっと大丈夫」「◯◯なら合格できるよ」など、前向きな言葉をかけるよう心がけましょう。

親からの応援は、受験本番まで子どもの励みになります。

 生活習慣のサポートをする

生活習慣が乱れていると、勉強に集中できません。

例えば睡眠不足や偏った食生活、運動不足はパフォーマンスを大きく低下させます。

本番当日まで集中して受験に挑むためにも、子どもの生活習慣をサポートしましょう。

サポートの例をいくつか紹介します。

• 栄養バランスの整った食事を作る
• 早寝早起きを促し、試験の時間に集中できるサイクルを作る
• 適度な睡眠や休息を子どもにすすめる
• 子どもが根詰めていると感じたら、リフレッシュを提案する
• 散歩やジョギングなど、適度な運動を促す

せっかく勉強しても、生活習慣が乱れていると受験当日にベストなパフォーマンスを発揮できません。

コンディションを整えて受験に臨むためにも、生活習慣を整えましょう。

 健康管理を意識する

大学受験期には、子どもの健康管理にも注意する必要があります。

せっかく合格できる学力があっても、受験当日に体調を崩してしまうと実力を発揮できません。

家族で感染症対策やメンタルケアに気を払いましょう。

例年、受験シーズンにはインフルエンザが流行します。

予防接種や手洗い、うがいを徹底して、感染を防ぎましょう。

受験前には人混みを避け、外出時にはマスクを着用すると感染予防になります。

親子だけで抱え込まないようにする

大学受験が近づくと、親子ともにストレスを抱えることもあるでしょう。

そのような時は親子だけで解決しようとするのではなく、受験に関する悩みを相談できる場所を確保しましょう。

塾や予備校の先生、コーチングのサポートを活用すれば、精神的な負担を減らせます。

専門家はこれまで多くの受験生を指導した経験があります。

親子だけで悩むよりも、専門家の力を借りた方がより解決に近づくはずです。

家庭の中だけでは解決が難しいと感じたら、すぐに身近な専門家に相談しましょう。

まとめ

今回は大学受験生をもつ親が抱えがちな悩みや、ストレスに対処する方法について解説しました。

大事な時期だからこそ、子どもに対する接し方には注意が必要です。

親子で適切なコミュニケーションが取れないと、衝突したり子どもの自主性を妨げたりする恐れがあります。

アガルート学習コーチングは、大学受験に精通した講師がマンツーマンで生徒を担当するサービスです。

子どもの自主性を育みつつ、大学受験対策に向けて指導を行います。

「大学受験生のサポートをしてほしい」

「大学受験が心配で、つい子どもに干渉しすぎてしまう」

このような方は、ぜひ一度ご相談ください。

親の負担を軽減しながら、志望校合格に向けて子どもが主体的に取り組めるようサポートします。