「中学受験はいつから準備すれば良いんだろう？」「受験のための塾はいつ頃から通えばいいの？」

このように、中学受験の準備をいつから始めようか迷っている方は多いのではないでしょうか？

塾に通ったり志望校の選定をしたりなど、中学受験が初めての親御さんは不安なこともたくさんあるかと思います。

そこでこの記事では、このような悩みを感じている方に向けて、中学受験の準備を始めるべき時期やいつから塾に通うべきか、などについて解説します。

中学受験の準備は小３（新4年生）２月頃からがベスト

一般的に中学受験の準備を始める時期は、小学3年生（新4年生）の2月頃から始めるのが良いと言われています。

その理由は、受験に必要な基礎から志望校対策までの内容を網羅するのに約3年間は必要だからです。

実際に自身も中学受験を経験し、塾講師として中学受験の指導経験もある私個人の意見としても、上記の時期にスタートするべきだと考えます。

中学受験の勉強は内容が特殊なことに加え、塾の環境にも慣れる必要があるため、時間には余裕を持っておくと安心でしょう。

小学3年生の2月頃にはじめるメリット・デメリット

こちらでは、小学3年生の2月頃から準備を行うメリット・デメリットを解説します。

メリット

この時期から受験対策を行うメリットは下記の通りです。

• 早期から中学受験のカリキュラムに沿って勉強できる
• 大手や人気の塾に入塾できる可能性が高い
• 塾での勉強習慣が身につけられる

小学3年生からの受験カリキュラムが用意されている塾は多いため、早い時期から準備を始めれば、余裕を持って対策を行うことができます。

また、低学年から塾に通えば、学校以外での勉強習慣をつけられるので、受験直前に勉強量が増えても負担に感じにくくなります。

そのほかにも、大手の塾や人気の高い塾は4年生の定員枠が満員になる可能性があるため、気になる塾があれば早めに申し込むことをおすすめします。

デメリット

この時期から受験対策を行うデメリットは下記の通りです。

• 受験までにモチベーションが下がる可能性がある
• 勉強以外のことが疎かになってしまうかもしれない
• 勉強自体が嫌いになる可能性がある

低学年の頃から塾に通うことになれば、約3年間は勉強を続けることになるので、受験までモチベーションが下がってしまう可能性があります。

小学生は好奇心旺盛のため、勉強以外のことにも興味を示す可能性のある年頃です。

そこで勉強中心の生活になってしまうと、勉強そのものが嫌いになってしまったり、勉強以外のことが疎かになるかもしれません。

中学受験には教科書にあることだけでなく、時事などの一般教養も必要です。

そのため、受験を意識するあまり勉強に偏りすぎるのは大きなデメリットと言えるでしょう。

関連コラム：中学受験のメリット・デメリットとは？中学受験をするかしないか決め方のも解説

中学受験は何年生から？準備ステップ

次に中学受験に向けての準備について、学年別に解説していきます。

実は、受験への備えは、塾に通って勉強すること以外にもたくさんあります。

そこでここからは、お子さんが小学生に上がってからできる準備をご紹介します。

小学1・2年生

中学受験は教科書に書いてある知識を覚えるだけでは不十分です。

そもそも中学受験の内容は特殊で、例えば算数は中学校レベルの内容を四則演算の知識のみを用いて解くなど、柔軟な思考力や発想力が求められます。

そのため、お子さんが1年生や2年生の頃から中学受験を検討している方は、まず柔軟な思考力を育てることをおすすめします。

思考力を育てる方法は簡単で、家のお手伝いを積極的に経験させてあげると良いでしょう。

スーパーでさまざまな食材の名前や産地を知ることは、社会の地理分野で活かせる知識ですし、料理で調味料の種類や味付けの濃淡を知ることは、理科の分野で活かせる知識です。

このように、日常の何気ない家事から教養が身につけられるだけでなく、柔軟な思考力や発想力を育てることが期待できます。

小学3・4年生

お子さんが3年生や4年生になると、入塾を本格的に考える方も増えてくるかと思います。

実際に入塾したら、まずは日常的に勉強する習慣をつけましょう。

小学生は好奇心旺盛なため、自発的に勉強に向き合い、その楽しさが感じられるようになることが大切です。

勉強を義務的に感じてしまうと、受験までモチベーションが保てなかったり、勉強そのものが嫌いになってしまう可能性があります。

塾によっては小学3年生からの受験対策カリキュラムが用意されている場合もありますが、本格的な内容ではなく基礎的な土台となる内容ですので、達成感ややりがいが感じられるようサポートしてあげましょう。

できるだけ早く塾の環境に慣れたり、勉強する習慣が身につけば、内容が本格的になってもモチベーションが保たれますし、勉強に前向きに向き合う姿勢が期待できます。

小学5・6年生

5年生に上がると勉強の内容がより本格的になり、受験が身近に感じるでしょう。

すでに塾に通っているお子さんは、塾の環境にも慣れて勉強する習慣も身についているかと思います。

ですので、受験本番まで本人のモチベーションを保ちつつ、志望校のオープンキャンパスなどに積極的に足を運んで、目標を明確にすることが大切です。

入塾当初は中学受験に対して受け身だった子供も、徐々に状況が理解できるようになるのでお子さん自身が「ここに行きたい！」と思える目標校があると、勉強に対する意識の大きなアドバンテージになります。

5年生以降に中学受験のために入塾する場合も、基本的なステップは同じになります。

しかし、3・4年生から塾に通っている子供とは異なり、スタートから受験対策のカリキュラムに沿った内容となる可能性もあります。

塾の環境に慣れながら、中学受験ならではの特殊な勉強を理解することは、子供にとっては大きな負担となるでしょう。

もちろん塾によって用意されているカリキュラムは異なりますので、一概には言えませんがクラス単位で授業を行う塾では、生徒ごとにカリキュラムを用意するのは難しいため、より負担に感じてしまうかもしれません。

一方で個別指導塾の場合は、生徒ひとりひとりに合わせた指導を行うのが特徴です。

そのため、入塾のタイミングが遅れてしまっても、生徒に合わせたカリキュラムで進めることができるため、スタート時の負担を少し軽くすることができるかもしれません。

周りの生徒が気になって勉強に集中できないというお子さんや、クラス授業で他の生徒と競い合う雰囲気が合わないお子さんは、個別指導であればのびのびと自分のペースで勉強をすることができます。

中学受験の準備段階での注意事項3つ

最後に中学受験の準備段階で気をつけるべきポイントを3つお伝えします。

1. 中学受験の目的を明確にしておく
2. さまざまな塾から子供にあった塾を見つける
3. 座学以外の学びの機会を大切にする

上記のポイントについて、早速詳しく見ていきましょう。

1.中学受験の目的を明確にしておく

最も大切なのは、受験の目的が明確にあるかどうかです。

中学受験をすることになると、学校が終わってから勉強したり塾に通ったりと、子供の自由な時間が減ってしまいます。

長期休暇は塾の夏期講習などもあるでしょうから、遊びたい盛りの子供にとってはかなりの負担になると考えるべきです。

このような受験勉強の負担や中学受験の目的が曖昧で、なんとなく受験を決めてしまうと家族全体で挫折してしまう可能性が高いでしょう。

入塾したての頃はお子さんも状況が分からなくても、通っているうちに中学受験のことを徐々に理解できるようになります。

ですので、ご両親の間だけでなくお子さんにも受験の目的をしっかりと共有することをおすすめします。

家族の中で目的が共有できていれば、同じ目標に向かって頑張るチームワークが生まれ、勉強に対するモチベーションを上げることができますよ。

2.さまざまな塾から子供にあった塾を見つける

中学受験のための塾は、クラス単位で授業を行う塾や、個別指導塾、オンライン塾などさまざまなものがあります。

また、ハイクラスな学校の合格を目指している塾や、塾の雰囲気がアットホームで穏やかな場合など、塾によって異なります。

ご両親としては「よりいい学校に入るためにより良い塾に通わせたい！」と感じるかもしれませんが、実際に塾に通ったり受験をするのは子供本人なので、お子さんが通いやすいと感じる塾を見つけることが大切です。

多くの塾では体験授業を受けることができるので、実際に足を運んで塾の雰囲気や指導方針などを確認することをおすすめします。

3.座学以外の学びの機会を大切にする

中学受験では教科書に書いてあることを覚えるだけではなく、いろいろな経験をして肌で学ぶことも大切です。

いい学校に入るためにたくさん塾に通って勉強するのも間違いではありませんが、受験までの2〜3年間がそれだけでは子供が挫折してしまったり、モチベーションが保てなくなる可能性もあります。

メリハリをつけるためにも、家族で出かけたり旅行に行く機会を設け、多くの学びが得られる機会を子供に与えてあげましょう。

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まとめ

こちらの記事では、中学受験の準備をいつから始めるべきかについてお話ししました。

中学受験は大変なことも多いので、曖昧な気持ちで受験を決めるのではなく、家族の中で受験の目的をしっかり持ち、共有して一丸となって志望校合格を目指す必要があります。

ついつい子供のために…と親は理想を高く持ってしまいがちですが、お子さん本人がモチベーションを保って前向きに受験に向き合えることが最も重要です。

そのためにも、子供が通いやすいと感じられる塾を選んだり、行きたいと思える志望校を見つけるようにしましょう。

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