中学生の子どもをもつ親にとって、子どもの成績は悩みのタネの一つ。中でも、子どもの成績が悪いと、「親である私が悪いのかな？」と不安になることがあるかもしれません。

そこで本コラムでは、中学生の子どもの成績が悪いときの親のNG行動と成績を上げる方法について解説します。

成績が悪い状況を悪化させないよう、これまでの接し方を見つめ直しながら読んでください。

中学生の子の成績が悪い…主な原因4つ

まずは、中学生の子の成績が悪い原因から解説します。

下記のようなことが１つでもあると、成績は上がりにくいです。

1. 勉強のやる気がない
2. 授業に集中できていない
3. 間違ったやり方で勉強している
4. 勉強の仕方がわからない

どの原因に当てはまっているのか、確認していきましょう。

1.勉強のやる気がない

勉強のやる気がないと、成績は上がりません。中学生が勉強のやる気を下げる原因はさまざまです。

• 授業内容が難しくなり、理解が追いつかない
• 家族や周囲の期待がプレッシャーになる
• 部活動や友人関係など勉強より優先したいことが多い

これらの要素が重なると、やる気の低下に拍車がかかってしまいます。

2.授業に集中できていない

授業に集中できていないと、内容を理解できず、成績が悪化します。

中学生が授業に集中できない原因の一つは、生活リズムの乱れです。睡眠不足や栄養の偏りは、集中力を低下させやすく、授業中の理解力にも影響します。

また、周囲の友人関係も集中を妨げているかもしれません。仲の良い友人が近くにいると、ついおしゃべりに気を取られ、授業内容が頭に入らなくなります。

3.間違ったやり方で勉強している

勉強をしていたとしても、間違った勉強法では成績は上がりません。たとえば、ただノートを書き写すだけの勉強法は、理解が深まらず、暗記も定着しにくい傾向があります。

また、単純な丸暗記に頼る方法も非効率的です。公式や単語を覚えるだけでは応用力が身につかず、テストで点数を取れません。

関連コラム：中学生の勉強法のキホン！勉強の仕方がわからない原因と5教科のポイントを紹介

4.勉強の仕方がわからない

そもそも勉強の仕方がわからない場合も、成績悪化の原因となります。

たとえば、どの教科から手を付ければいいのか、効率的な勉強の順序が理解できていないと、計画を立てられません。

また、ノートの取り方や復習の方法もわからない場合、授業内容が定着せず、やった気になって終わってしまいます。

成績が悪い中学生の子どもの親のNG行動7つ

成績が悪い中学生の子どもに対して、下記のような対応をしていませんか？ いずれかに当てはまる方は要注意です。

1. 「勉強しなさい！」と強要する
2. 子どもに甘すぎる
3. 尊敬できない行動を取っている
4. 親子のコミュニケーションがうまくいっていない
5. 過度にプレッシャーをかけている
6. 子どもに無関心
7. 間違った声かけをしている

詳しく確認していきましょう。

1.「勉強しなさい！」と強要する

親は成績が悪い子どもに対して「勉強しなさい！」と強く言ってしまいがちです。

しかし、こうした強要はかえって逆効果になることが多く、子どものやる気を削いでしまう可能性があります。

さらに、強要は親子関係にも悪影響を与えます。勉強が嫌な義務と化し、成績が改善しないままに終わるケースも少なくありません。

また、「勉強しなさい！」という言葉だけでは、具体的な学習方法や改善策を示していないため、子どもは勉強法がわからないままになります。

難しいですが「どうやって勉強すればよいのか」具体的に提案ができると、勉強のきっかけになり得ます。

2.子どもに甘すぎる

親は時には厳しい姿勢を見せないと、勉強の優先順位が低くなり、集中力や習慣が身に付かなくなる可能性が高くなります。

子どもに甘すぎる態度は成績を上げるきっかけにはなりません。

たとえば、テストの結果が悪くても叱らず、「頑張ったから仕方ない」と励ますだけでは、危機感を持ちにくくなるかもしれません。

また、勉強時間をしっかり管理せず、自由にさせることで、子どもがつい遊びやスマートフォンに時間を使ってしまいがちです。

中には、宿題を忘れた場合やテストの勉強が不十分だったときに、親が責任を肩代わりしてしまうケースもあるでしょう。

こうした行動は子どもの自立心を育む機会を奪い、成績向上のための努力を自分からしようという意欲が薄れてしまいます。

3.尊敬できない行動を取っている

中学生の子どもが成績不振に陥る背景には、親の行動が影響している場合があります。勉強の励みや相談相手としての親の存在が薄れると、学習意欲の低下や孤立感にもつながりやすくなります。

たとえば、親が「今度こそ一緒に勉強を見てあげる」と約束しながら守らないと、子どもは親への信頼を失います。

さらに、親が子どもを軽く見たり、からかい半分で嫌がることをするのも悪影響です。

自分が真剣に取り組んでいるときに茶化されたり、小さな失敗を過剰に責められたりすると、子どもは傷つき、親に対する尊敬や信頼を失います。

4.親子のコミュニケーションがうまくいっていない

成績が振るわない中学生には、親子のコミュニケーションが影響している可能性もあります。

たとえば、親が一方的に「勉強しなさい」と言うだけで、子どもの意見や不安を聞かないと、子どもは理解されていないと感じてしまいます。

また、親が感情的に叱ったり、成績について過度に責めたりすると、子どもは自己肯定感を失いがちです。

特に思春期の子どもはプライドが高く、繊細なため、コミュニケーションが断絶すると、勉強に対する意欲も低下しやすくなります。

さらに、親子で日常的な会話が少ないと、勉強の悩みや目標を相談する機会が減ります。

そして、必要なサポートを受けにくくなり、結果として学力も伸び悩むことが多くなるのです。

5.過度にプレッシャーをかけている

親からの過度なプレッシャーは、中学生の成績が伸び悩む要因の一つです。

たとえば「もっと頑張れ」「次は絶対にいい点を取れ」と繰り返し言われると、子どもはプレッシャーに押しつぶされ、自信を失いやすくなります。

親が子どもの成績に過度に期待をかけることで、子どもは勉強が「失敗できない行為」と感じます。

こうした状態では勉強が苦痛になり、かえって集中力が続かず、成績も上がりにくくなることが多いです。

さらに、プレッシャーが強すぎると、子どもは親に対する反発心を抱きやすくなります。

「どうせ満足してもらえない」と感じ、勉強から逃げるような態度を取ることも少なくありません。

6.子どもに無関心

親が子どもの勉強や生活について気にかけていないと、子どもは「努力や成果は誰にも関心を持たれない」と感じ、勉強に対する意欲を失いがちです。

また、親が勉強の話題を避けたり、テスト結果に無関心であると、子どもは「成績が悪くても問題ない」と認識してしまうかもしれません。

これにより、学習習慣が身につかず、自己管理能力も低下してしまう恐れがあります。

さらに、無関心な態度は、親子間のコミュニケーション不足につながります。

この状態が続くと、子どもは勉強や成績について誰にも頼れなくなり、結果として学習面でのサポートが受けられないまま成績が低下しがちです。

7.間違った声かけをしている

親がコミュニケーションを取れていると思っていても、間違った声かけをしていれば、逆効果です。

たとえば、成績が良い友人や兄弟と比べると、子どもは劣等感を抱きやすくなり、勉強への意欲を失います。

また、批判やけなしすぎも問題です。努力の過程ではなく「また悪い点数だね」と結果だけに触れたり、できなかった部分ばかりを指摘したりすると、子どもは自己肯定感を失います。

さらに、親が期待をかけすぎるあまり、失敗を厳しく責めるのも逆効果です。

失敗やミスを成長の一環と受け止められるような声かけがないと、子どもは挑戦する意欲を持てず、結果として成績も向上しにくくなります。

中学生が成績を上げる方法・ポイント7つ

今成績が悪くても安心してください。中学生が成績を上げる方法はあります。成績アップを目指すために、下記を試してみてください。

1. 親が子どもの成績・学力の状況を把握する
2. 大人は正しく褒める
3. 達成しやすい目標を設定する
4. 正しい方法で勉強する
5. 勉強時間を増やす
6. 勉強しやすい環境を整える
7. プロに頼る

それぞれ段階的に実践していきましょう。

1.親が子どもの成績・学力の状況を把握する

親はまず、子どもの学力や成績の現状を正確に把握することが大切です。漠然と「勉強しなさい」と言うだけでは、子どもは何に取り組むべきかわかりません。

成績を把握するには、定期テストや宿題の内容を確認しましょう。

どの教科や単元でつまずいているかを明確にします。たとえば、英語の文法が苦手なのか、数学の計算力が足りないのかを特定します。

また、学校の先生や塾の講師からフィードバックを得ることも効果的です。第三者の視点を取り入れることで、親自身が見落としている課題に気づけます。

子ども自身の意見や感想を聞くことも忘れてはいけません。「何が分からないのか」「どこに苦手意識があるのか」を共有することで、親子で適切な学習計画を立てられます。

2.大人は正しく褒める

中学生の成績を上げるためには、子どもを正しく褒められることが重要です。

親は結果だけを評価するのではなく、勉強への取り組み方や努力を褒めることで、子どもは成長を実感しやすくなります。

テストの点数が伸び悩んでいるときでも、「前回間違えた問題をきちんと復習できているね」など、努力した部分に目を向けることが大切です。

過程を褒めることで、子どもは勉強への自信を持ち、さらなる挑戦意欲が湧いてきます。

また、褒める際には具体的な言葉を使うことが効果的です。

「すごいね」だけではなく、「ここを工夫したからうまく解けたんだね」など、具体的に伝えることで、どの行動が良かったのかが明確になります。

3.達成しやすい目標を設定する

目標を設定する際には、達成しやすい目標から決めていきましょう。

一度に多くのことを求めると、負担が大きくなり、やる気を失う原因になります。小さな成功体験を積み重ね、自信を育むことが大切です。

また、目標は具体的に決めましょう。漠然と「成績を上げる」と考えるだけでは、具体的な行動に結びつきません。

一方、具体的な目標を設定することで、取り組むべき課題が明確になります。

たとえば、「次のテストで平均点を超える」や「数学の基本問題を全て解けるようにする」など、現実的で具体的な目標を設定することがおすすめです。

これにより、努力の方向性が定まり、成果を出しやすくなります。

4.正しい方法で勉強する

中学生が成績を上げるためには、正しい方法で勉強することが不可欠です。無計画に長時間勉強するだけでは、効率が悪く、思うような成果につながりません。

まず、学校の授業内容をしっかり理解することが基本です。

授業で習った範囲を復習し、分からない部分は早めに解決することで、基礎を固められます。特に教科書やノートを活用した復習は重要です。

さらに、苦手分野に絞った学習を行うことで効率的に成績を上げられます。

テスト前には、得意分野よりも弱点を優先して対策することで、点数の底上げが期待できます。問題集や過去問を繰り返し解くことも有効です。

5.勉強時間を増やす

成績を上げるには、それまでよりも勉強時間を増やす必要があるはずです。

しかし、無計画な長時間学習は、集中力を失い、効果が薄くなる場合があります。勉強時間を確保するためには、計画的に取り組むことが重要です。

まず、生活リズムを見直し、無駄な時間を削ることで勉強時間を確保します。

たとえば、テレビやスマートフォンの使用時間を制限するだけで、1日1時間以上の勉強時間を生み出せることもあります。

集中力を維持する工夫も必要です。

短い休憩を挟みながら学習することで、長時間の勉強でも効果を持続できます。時間を増やすだけでなく、質を意識した取り組みが成績向上につながります。

6.勉強しやすい環境を整える

成績を上げるためには、集中して勉強できる環境作りが大切です。周囲に気が散る要素が多いと、せっかくの勉強時間が無駄になり、学習効率も低下します。

まず、机の上を整理し、必要な教材や文房具だけを置くようにしましょう。

不要なものが視界に入ると気が散りやすくなるため、スマートフォンやゲーム機は視界に入らない場所に置くことがおすすめです。

また、明るさや温度にも気を配ります。適度な明るさがあると、目の疲れが軽減され、勉強への集中力が持続します。

特に夕方から夜にかけての勉強では、十分な照明を確保しましょう。

さらに、周囲の音が気になる場合は、耳栓やノイズキャンセリングヘッドフォンを使うのも効果的です。

静かで整った環境での勉強習慣をつけることで、学習の質が向上し、結果として成績アップにつながります。

7.プロに頼る

相性が良い塾などプロの力を借りることは、中学生の成績向上に大きな効果がある可能性が高いです。

親が子どもの学力状況を正確に把握し、適切な勉強法を指導するのは実際には難しいでしょう。

このような場合、勉強のサポートをプロに任せる選択肢があります。

たとえば、塾は教科ごとの基礎や応用を体系的に学べる環境を提供します。家庭教師は個別指導により、子どもの特性に合わせた学習プランを作成することが可能です。

さらに、コーチング塾では勉強法や習慣づくりの指導も行い、自己管理能力を高められます。

また、プロに頼ることで、親子間のストレスを減らせることもメリットの一つです。

親が無理に勉強を教えようとして関係が悪化するより、プロに委ねる方が子どもの学習意欲が向上することを期待できます。

アガルート学習コーチングで中学生の成績UP！

今回は中学生の成績が悪い場合の親の対応について解説しました。

子どものためにと思ってやっている行動が、実は逆効果になっている可能性があります。正しい方法で子どもと接することが、成績向上のためには大切です。

とはいえ、親が子どものために完璧な存在でいることは簡単ではありません。

前章で記載しているように、プロに頼ることも選択肢にいれると、親の負担を減らしつつ、子どもの成績アップを期待できます。

重要なのは、子どもに合った指導スタイルのサービスを選ぶことです。適切なサポートを受けることで、効率的に成績を上げられる環境が整います。

どのサービスを受けるか悩んでいる方には、アガルート学習コーチングを選択肢に入れると良いでしょう。

アガルート学習コーチングは、完全マンツーマン指導で、専属コーチが毎日勉強の進捗管理をして、保護者にも報告します。

これにより、勉強する習慣が身に付くので、自然と成績が上がるので、おすすめです。

無料の学習相談・無料体験を行っているので、この機会に試してみてはいかがでしょうか。