受験は人生を大きく左右する一大イベントです。頑張る受験生の方が身近にいると、何とか応援してあげたいと思いますよね。

しかし、既に頑張っている人に対して「頑張れ」と言うのは受験生を追い込んでしまう場合もあります。
また、過度な応援は受験生にとってプレッシャーを与え、受験本番まで高いパフォーマンスを持続することが難しい精神状況にしてしまうかもしれません。

そこで、本記事ではプレッシャーにならない受験生に対する応援メッセージを紹介します。ご自身と受験生の方との間柄ごとに紹介しますので、該当する部分を参考にしてください。

後半にはNGメッセージの例も紹介するので、応援のつもりでかけた言葉が受験生を追い込んでしまっていないかチェックしてみてください。

【親から受験生の子へ】プレッシャーにならない応援メッセージ例

まずは親（保護者の方）から受験生のお子様に贈る応援メッセージを紹介します。

メッセージ例1

「最近、本当に一生懸命勉強してるね。あなたの努力はちゃんと見てるから、自信を持ってね。どんな結果であっても、あなたを応援しているよ。」

お子様の努力を認めることで自信を持ってもらい、結果に関わらず家族のサポートがあることを伝えています。また、命令口調を避けて対等で優しい口調としているのもポイントです。

メッセージ例2

「勉強の合間にリラックスする時間も大切だよ。たまには休憩して、趣味や好きなことを楽しんでね。そうすれば、より勉強に集中できると思うよ。」

お子様に適度な休憩やリラックスの重要性を伝えています。プレッシャーを与えないよう、「頑張れ」という言葉を使わず、お子様が自分でバランスを取ることをサポートしています。

また、受験直前の時期には次のようなメッセージを伝えるのも良いでしょう。

メッセージ例3

「受験が近づいてきて緊張するかもしれないけど、あなたがこれまでに積み上げてきた努力は裏切らないよ。大切なのは、自分を信じること。私たちもあなたを信じているよ。」

このメッセージでは、お子様に自分自身を信じることの大切さを伝えています。緊張やプレッシャーに負けず、これまでの努力がちゃんと力になっていることをお子様が自覚することで、受験当日にいつもの実力が発揮できるよう解きほぐしてあげましょう。

メッセージ例4

「今日も一日頑張ったね。私たちもあなたの努力を見ていて、とても誇りに思っているよ。受験まであと少し、焦らず無理せず、自分のペースで進んでいこうね。」

お子様の努力を認めて励まし、受験までの期間があと少しだから焦らず無理せずに乗り切ろうと伝えることで、プレッシャーをかけずに応援しています。

【同級生・友達から受験生へ】プレッシャーにならない応援メッセージ例

同級生や友達から受験生へ贈る応援メッセージを紹介します。同級生や友人からメッセージを伝える際は、同級生たちも受験勉強に励む仲間であることを示しながら、伝えるとよいでしょう。

メッセージ例1

「一緒に勉強しよう。助け合いながら受験勉強を乗り切ろうね。」

このメッセージでは、一緒に勉強することを提案し、友人関係による連帯感を強調することで、孤立感を和らげ個人戦ではなくチーム戦であることを感じてもらうことを目的としています。

メッセージ例2

「私は散歩が好きなんだけど、あなたは勉強の合間に何かお気に入りのリラックス方法ある？」

誰しも受験勉強に疲れる時期はあるものです。このメッセージでは、自分のリラックス方法を共有することで、本人もリラックス方法を探すきっかけを作ることを目的としています。

受験本番が差し迫った直前期には、次のようなメッセージを伝えるのもよいでしょう。

メッセージ例3

「受験目前でもとても前向きに取り組んでいて本当にすごいね。私も見習って頑張るよ。」

最後まで前向きに受験勉強に取り組む姿を尊敬していると素直に伝えることで、受験生にモチベーション高く最後まで取り組んでもらうことを目的としています。

メッセージ例4

「もう受験直前。あともう少しで受験生活も終わりだね。あとは本番だけだし、最後まで一緒に頑張ろう。」

受験までの残り時間が短いことを伝えることで、ラストスパートとして、気持ちの持ち直しを促しています。

他にも、志望校が同じライバル同士であれば、次のようなメッセージで高めあうのもよいでしょう。

メッセージ例5

「あなたと競い合いながら勉強してきたから、お互いに成長できたよね。最後の直前期も一緒に乗り切ろう！」

友人と競い合うことでお互いに成長できたことを評価し、最後の直前期も一緒に乗り切ろうと伝えることで、連帯感を持って受験に臨もうと精神面をフォローしています。

メッセージ例6

「あなたの努力は私にも力をくれるんだ。お互い切磋琢磨して、本番までもう一踏ん張り頑張ろうね！」

友人の努力が自分にも力を与えることを示し、お互いに切磋琢磨して頑張ろうと伝えています。お互いに良い影響を与え合うことで、さらに高いところ目指すことができる、と良いライバル関係を築こうとしています。

【後輩から受験生の先輩へ】プレッシャーにならない応援メッセージ例

同じ部活の先輩後輩関係は、一緒に部活動に励んできた時間を共にしている分、絆も厚く先輩が受験勉強に頑張っている姿を見ると、なんとか応援したくなりますよね。

本章では、部活の後輩から受験生の先輩に贈るメッセージを紹介します。

メッセージ例1

「先輩、勉強も大変だと思いますが、健康にも気をつけてくださいね。先輩が受験勉強に励む姿は素晴らしいですが、私たちは先輩の体調も気がかりです。」

受験勉強に励む先輩のことを立てながらも、体調を気遣う後輩の気持ちを伝えています。素直な気遣いは後輩だからこそ聞き入れてもらえるかもしれません。

メッセージ例2

「先輩、勉強中に疲れたら、いつでも話し相手になりますよ。少しでもリラックスできる時間を持ってくださいね。」

受験勉強に疲れている先輩に対していつでも話を聞くよと伝えることで、息抜きの時間に自分を頼ってほしいと意思表示しています。

また、受験直前期には次のようなメッセージを贈るのもよいでしょう。

メッセージ例3

「先輩、受験まであと少しですね。これまでの努力が報われることを心から願っています。私たちも先輩の応援を続けていますからね！」

受験直前期であることを踏まえて、最後まで応援をしていることを伝えることで、受験生を勇気づけることを目的としています。

メッセージ例4

「本番までもう少しですね。受験が落ち着いたら一度、部活にも顔出しに来てくださいね。先輩が来てくださるのをみんな待っていますから。久しぶりに一緒に練習しましょう！」

部活の後輩として受験が落ち着いたら部活動に来るよう伝え、受験勉強が本格化する前のように一緒に練習しようと伝えています。受験が終わった後の楽しみを作ることや、受験生である先輩に帰る場所があることを示すことで心強さを感じてもらうことを目的が目的です。

受験生である先輩が目指す志望校を後輩であるあなたも目指している場合には、次のようなメッセージも有効です。

メッセージ例5

「部活を引退してからすごく努力をされていますよね。私も来年その学校を目指すので、先輩のように頑張ります。」

先輩の努力を感じ取っていることを伝えた上で、後輩が同じ学校を目指すので先輩を見習って頑張る意思を示すことによって、先輩が自発的に頑張ろうと思ってもらうことを目的としています。

メッセージ例6

「私も来年同じ学校を目指すので、2人とも合格したら、また一緒に同じ部活でたくさん思い出を作りましょう！」

先輩と同じ志望校を目指すことを示した上で、2人そろって合格を目指そうと言うことで、プレッシャーを感じさせずに頑張ってほしいことを伝えています。

【先輩から受験生の後輩へ】プレッシャーにならない応援メッセージ例

先輩の立場から受験生として頑張る後輩に贈るメッセージ例を紹介します。

先輩は先に受験生活を乗り越えて、新しい生活に踏み出しているため、受験生にとって希望を与えたり、受験生活の戦い方を教えてくれたりする、頼もしい存在です。

頼れる先輩からのメッセージは受験生にとって、心の支えになるでしょう。

メッセージ例1

「受験勉強は本当に大変だったけど、結果が出た時の喜びは何物にも代えがたいんだ。その先にある達成感を楽しみに頑張ってほしいな。」

受験勉強を乗り越えた先輩から、受験を通して得たものを伝えることで、受験生である後輩が今を乗り切ることで成長できることをモチベーションに頑張ってもらおうとしています。

メッセージ例2

「私が受験生だった時、たまに勉強法や志望校に迷ってしまうことがあったけど、そんな時は自分の目標を思い出して、再び前に進む力が湧いてきたよ。自分を信じて進んでね。」

時に迷いが生じることもある受験生活の中で自分を信じて進むことの大切さを、先輩の実体験から伝えています。

受験本番が間近に迫った直前期には、次のようなメッセージを贈ってあげるとよいでしょう。

メッセージ例3

「試験当日は、あなたが一生懸命勉強してきたことを信じて挑戦しよう。私たちも応援してるからね。」

受験を終えた先輩からの応援を受けることで、受験生を勇気づけることを目的としています。

メッセージ例4

「これまでの努力を信じて、自分のペースで試験に臨んでほしいな。そして受験勉強で積んだ経験は今後の人生でとても役立つと思うよ。」

先輩から受験本番にいつも通りの実力が発揮できるよう力を入れ過ぎずに臨んでほしいということと、受験勉強で培った勉強習慣や精神面などは今後の人生にも大きく役立つということを、実体験をもって伝えています。

また、受験生が目指す学校が、先輩の合格した学校である場合には、次のようなメッセージもよいでしょう。

メッセージ例5

「学校生活のことでも試験本番の雰囲気のことでもなんでも聞いてね。知っている限りのことを教えるよ。」

先に志望校に入学した先輩から後輩へ学校生活や試験本番のことを伝えることで、モチベーションアップや試験本番に空気に飲まれて実力が発揮できない事態を避けることを目的としています。

メッセージ例6

「もし勉強方法で悩んでいることがあったら言ってね。学習計画を一緒に立てたり、去年使った参考書を持ってきたりするから。」

実際に志望校に合格した先輩として、勉強方法のアドバイスをいつでも教える姿勢を伝えることで、受験生が頼りやすい状況を作ることを目的としています。

【受験生の兄弟姉妹へ】プレッシャーにならない応援メッセージ

ここれでは親子以外の家族から受験生受験生へ贈る応援の言葉を紹介します。まずは兄弟姉妹から。

メッセージ例1

「兄（姉）さん、たまには息抜きも大事だよ。短い休憩を取ってリフレッシュして、また頭が冴えてくると思うんだ。何か手伝えることあったら言ってね。」

息抜きの重要性を伝えるともに、自分が兄のサポートをする意志があることを示すことで、サポートしてくれる存在がいる安心感を持ってもらうことを目的としています。また、弟や妹に向けたメッセージとしても有効です。

メッセージ例2

「受験まであと少し緊張するよね。でも兄（姉）さんなら大丈夫だと思うよ。これまでの努力が結果につながるって信じてるから。」

受験までの期間を意識しつつ、兄弟姉妹のこれまでの努力を評価し、自分が信じていることを伝える。緊張感の緩和と自信を持ってもらうことを目的としています。

【祖父母から受験生へ】プレッシャーにならない応援メッセージ例

受験生の祖父母から受験生へ贈る応援の言葉を紹介します。

メッセージ例1

「受験が終わったら、一緒にどこかにお出かけしようね。楽しみがあると、頑張れるものだから。」

受験後に楽しいことが待っていることを伝えることで、今が正念場であと少し粘り強く頑張ろうと思ってもらうことを目的としています。

メッセージ例2

「どんな結果になろうと、私たちがあなたを誇りに思うことは変わらないからね。あなただけの努力と成長を大切にしていってほしいな。」

祖父母がどんな時でも孫のことを誇りに思っていることを伝え、自己肯定感を持ってもらうこととともに、結果よりも努力や成長を評価することを伝えています。

プレッシャーになるかも…メッセージを送る際の注意点3つ

ここまで、受験生に贈るとよいメッセージ例を紹介してきました。

本章では、受験生にメッセージを贈る前に考慮すべき内容と、伝えるのは避けた方がよいメッセージ例を紹介します。

会話の中でつい口走ってしまうようなものも含まれているため、受験生と接する機会の多い方は、参考にしてください。

受験生に贈る前に考慮すべき内容は次の3つです。

1. ネガティブな内容を含んでいないか
2. 必要以上の期待を伝えていないか
3. 他の人と比較したメッセージを伝えていないか

1.ネガティブな内容を含んでいないか

「失敗しても大丈夫」や「失敗したらあなたの人生はどうなる？」といったネガティブなシナリオを含む言葉掛けを含んでいないかメッセージを贈る前によく確認しましょう。

失敗をイメージすることは受験生にとって、「不合格にならないように頑張らないと」とさらなるプレッシャーをかけてしまいます。

失敗した時のことを考えるのではなく、合格するためにどうするかなど、ポジティブな内容に目を向けられるようなメッセージを贈るようにするとよいです。

2.必要以上の期待を伝えていないか

周囲の期待を過度に受験生に伝えることは禁物です。保護者の方や先生、友人などから受験生へ期待の気持ちを伝えると、受験生は周囲の期待を背負って受験に臨むことになります。

他者の期待を背負って受験に臨むことは受験生に大きなプレッシャーをかけることになるため、おすすめできません。

結果に期待したくなる気持ちはわかりますが、期待しているということが必要以上に伝わらないように配慮をすることが必要です。

3.他の人と比較したメッセージを伝えていないか

「〇〇君はこの夏に偏差値がいくつ上がったらしいよ。」といった、他の受験生や兄弟姉妹などと比較するようなメッセージを伝えることはやめておきましょう。

成績の伸び方は人それぞれタイミングが異なりますが、他の人の成績が伸びていると当事者は焦ってしまいます。

その焦りから慌てて猛勉強をして体調を崩してしまったり、他の参考書に目移りしてしまったりといった事態に陥る可能性もあります。

他の人と比べず、受験生本人の成績の変化に着目してメッセージを贈るようにするのがおすすめです。

受験生に送るのは避けた方がよいNGメッセージ例

ここからは、受験生に伝えるのは避けた方がよいメッセージの例をいくつか紹介します。

声掛けをする前に、これらのメッセージに似たものを伝えようとしていないか自己点検してみてください。

NGメッセージ例1

「この受験に失敗したら、あなたにはこれからどういう人生が待っていると思う？」

不合格だった場合のネガティブなシナリオを受験生に想像させてしまっています。失敗したら、ではなく合格した先の人生を一緒に考えるようなメッセージにしましょう。

NGメッセージ例2

「うちの親戚はみんな有名大学を卒業しているから、お前も負けてられないだろう？」

このような身内からのメッセージは、親戚の学歴を提示して受験生にプレッシャーをかけてしまっています。周囲の学歴ではなく、受験生本人の人生にフォーカスしたメッセージを伝えるようにしましょう。

NGメッセージ例3

「君と志望校が同じ同級生たちは、夏の模試で良い成績を取っているらしいよ。頑張らないとね！」

志望校が同じ同級生たちの成績と比較することで、自分のペースで勉強し続けることを乱してしまう可能性があります。他の人と比べるようなメッセージは避けるようにしましょう。

NGメッセージ例4

「君の受験校はかなり難しいらしいね。そんなところに受かる自信あるの？」

ネガティブな内容を含んでおり、受験生のモチベーションを下げる要因になってしまいます。誰しも志望校に合格できるか不安を抱えながらも自分を信じて勉強に励んでいるので、このようなメッセージは避けるようにしましょう。

NGメッセージ例5

「先輩が志望校に合格することを、後輩一同全員で期待しています。」

後輩からのNGメッセージですね。過度な期待を受験生に背負わせてしまうため、プレッシャーを与えてしまう結果になる可能性があります。このようなメッセージは個人的な応援レベルで伝える方がよいでしょう。

NGメッセージ例6

「私で合格できたんだから、あなたも必ず合格できるはずだよ。」

先輩が後輩を励ますために発したメッセージですが、「私にもできたんだから」というメッセージは受験生を追い込んでしまう結果になりかねません。

受験生本人の実力や努力に焦点を当てたメッセージを伝えるようにしましょう。

受験生の精神状況はとても繊細です。プレッシャーを与えず、心の支えとなるような寄り添うメッセージを伝えるようにするとよいでしょう。

まとめ

今回は受験生にかけるべき応援メッセージを紹介しました。

受験に対する想いは個人差があるものの、受験生はみんな強い想いを持って受験勉強に臨んでいます。周囲の方からの理解あるメッセージによって、より高いパフォーマンスを発揮できるようになるため、今回紹介した文例を参考にしてみてください。

また、受験生が具体的な悩みや不安を口にした時には、積極的に話を聞いてあげるとよいでしょう。その中で勉強法に悩んでいる場合は学校や塾の先生に話を聞くことももちろんですが、コーチングサービスも勧めてあげるとよいでしょう。

コーチングサービスでは、学校や塾の先生には今さら相談しづらい基礎的な学習方法や日々の学習計画の立て方まで、指導実績豊富なプロのスタッフが丁寧にサポートします。

まずは1週間の無料体験からご検討ください。

関連コラム：勉強のやる気が出ない時におすすめのやる気を出す方法16選！モチベーションを保つコツとは