大学入試対策として漢字の勉強をしていますか?大学入試において漢字学習は軽視されがちですが、漢字学習を疎かにしたがために受験に失敗した例もあります。

そこで本コラムでは、大学入試の漢字について解説します。
大学入試対策におすすめの漢字参考書もご紹介していますので、ぜひ最後まで読んでくださいね。

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大学入試で漢字は重要?パターン別に解説

大学入試において、「漢字は重要ですか?」と聞かれると一概に同じ答えを出すことはできません。

その理由は、志望大学によって変わるからです。

漢字の出題率は大学によって異なります
自分が志望している大学によって漢字学習が重要か否か分かれます。

そのため、まずは自分の志望大学の試験内容を知ることが大切です。試験内容は過去問等を見て確認しましょう。

今回は下記の3種類に分けて漢字が重要かについて解説していきます。

  1. 漢字の問題が出やすい大学を志望している場合
  2. 漢字問題が出ない大学を志望している場合
  3. 共通テストでの対策が必要な場合

また、文系・理系によって重要度は違うのかについても解説していきますね。

パターン1.漢字の問題が出やすい大学を志望している場合

志望大学の過去問を見て、下記のような場合、漢字学習をしっかりしておくことをおすすめします。

  • 漢字の問題が出やすい
  • 漢字の配点が高い

倍率が高い大学などの場合は、その漢字1つで合否が決まることもあります。
漢字1つで落ちてしまうと一生後悔することになりそうですよね。

このような方は漢字学習が重要になります。

パターン2.漢字問題が出ない大学を志望している場合

一方、志望大学の問題で下記のような場合は、漢字学習に時間をかける必要はありません。

  • 漢字問題が出ない
  • 漢字の配点が少ない

漢字よりも点数を期待できる分野や教科に集中しましょう。

パターン3.共通テストでの対策が必要な場合

共通テストが必要な場合、志望大学によって漢字の重要性が変わります。

共通テストの漢字の設問は、5問×2点です。
つまり、国語200点の内、10点が漢字ということになります。

共通テストで8割〜9割以上の点数を取る必要がある場合、この10点をやすやす落とすわけにはいきません。
そのため、共通テストの国語で8割〜9割以上の点数を狙っている方は漢字学習をしておくべきです。

一方、共通テストは受けるものの、7割以下でも問題ないかつ読解や古文、漢文で点数を取れる方は、漢字学習に力を入れるよりは、配点の高い読解や古文、漢文を重視することをおすすめします。

文系・理系で重要度は違う?

結論、文系か理系かによって漢字の重要度は違います。

理系で私学受験の場合、受験科目に国語がないことが多いですよね。
また、国公立大学を志望している場合でも、共通テストの10点分しかありません。

理系の場合、二次試験に国語が課されていることは滅多にないため、国語の勉強は共通テストのための勉強になります。

先述したように、8割〜9割以上の点数が必要な方は漢字学習も必要ですが、それ以外の方は漢字学習を行うよりも他の分野を勉強することがおすすめです。

一方、文系の場合、入試問題に漢字がなくても漢字学習が必要な場合があります。
特に、日本史選択を考えている方は、漢字問題がなくとも漢字を書けなければいけません。

また、漢字を勉強することで語彙力も得られます。語彙力があると現代文の読解に強くなるでしょう。

文系の場合は漢字問題が出なくても多少の漢字学習をしておくことをおすすめします。

パターン別 おすすめ漢字の勉強法

それでは、漢字の具体的な勉強法について解説していきます。

1. 漢字の問題が出やすい大学を志望している場合の勉強法

おすすめ:自分だけの漢字ノートを作る

漢字学習をしていると、膨大な漢字の量に嫌気が差してくるでしょう。ある漢字全てを覚えていると、間に合わずに高校を卒業してしまいます。

そこでおすすめなのが、自分だけの漢字ノートを作ることです。

漢字ノートには自分が一度でも間違えた漢字を書き留めておきます。
そして、漢字ノートに書き留めた漢字を何度も反復学習することが重要です。
このとき、模試や過去問で出題された漢字を中心にまとめましょう。
模試や過去問で出題されるということは、入試本番でも出題される可能性の高い漢字ということです。

頻出漢字をまとめ、より効率的に漢字学習を行いましょう。

2. 漢字問題が出ない大学を志望している場合の勉強法

おすすめ:覚えた漢字をすぐにアウトプット

先述したように、漢字が入試に出題されていなくても語彙力は重要です。
記述問題の際に、漢字で戸惑うことなくスムーズに問題を解けるほうが良いですよね。

そこで、覚えた漢字の言葉をすぐにアウトプットするようにすることをおすすめします。
アウトプットは誰かにその言葉の説明をするのでも、日常の場面で使ってみるのでもOKです。

その漢字がどういう意味なのか、どういう場面で使われるのかを理解することで語彙力は定着します。

最終的に何も意識せずにその漢字を使った言葉を使いこなせるところまで持っていきましょう。

3.共通テストでの対策が必要な場合の勉強法

おすすめ:反復学習

何度も記述していますが、漢字は反復学習をすることが大切です。

共通テストの場合、漢字問題も選択となっているため、わざわざ書き方を覚える必要がありません。そのため、反復学習を疎かにしている方が多いです。

しかし、漢字を覚えるために反復学習は必須です。
受験本番で書くことがなくとも、覚えられない漢字は書いて覚えると良いでしょう。

また、一度正解した問題も次に見直すと忘れている可能性があります。

パターン1.でご紹介した漢字ノートを作成し、覚えられているか何度も確認するとよいでしょう。

漢字対策をするべきタイミングは?

漢字は他の分野に比べ、軽視されがちです。そのため、後回しになることも多いでしょう。
このようにならないためにも、漢字学習は計画的に行う必要があります。

そこで、漢字学習をいつどのように行うかについても解説します。

文系でも理系でも漢字学習は早めに行おう!

漢字学習は高校1、2年生の時期から始めると良いでしょう。
漢字学習は積み上げの科目であるため、早い段階から始めるべきです。

例えば、1日の内に頑張って100個の漢字を覚えたとします。
1週間後、この漢字を100個全て覚えられている人はなかなかいませんよね。
1ヶ月後には1つも覚えていないということもあり得ます。
つまり、漢字学習は何度も何度も反復して行う必要があるのです。

そのため、漢字学習を早めに行うに越したことはありません。
文系でも理系でも将来的に漢字が必要になる可能性はあります。

文理選択を行う前の段階から漢字学習を始めましょう。
そうすることで、いざ入試の準備をする際に自分が楽になります。

高3の漢字学習はスキマ時間に!

3年生になると、英語や数学などを本格的に行うようになるため、どうしても漢字学習に時間を取れない方が多いと思われます。

そこで、漢字学習はスキマ時間を利用しましょう。

漢字学習は5分でできるところが特徴です。
この特徴を活かして、通学の際やちょっとした休憩時間の際に漢字学習を行うと良いでしょう。

また、数学などをしていて息詰まりそうになった際の気分転換にもおすすめです。

この少ない時間でも、積み上げていくことで確実に漢字を定着させることができます。

大学入試対策におすすめの漢字参考書3選

漢字参考書の選び方

漢字参考書は数多くあります。共通テストのようなマーク式の漢字問題を集めたものから、漢字を核問題を集めたものまで様々です。

ただ、漢字の覚え方も人それぞれ違います。
読むだけでは覚えられない方はマーク式の参考書を使っていても漢字を覚えることは難しいでしょう。

漢字参考書を選ぶ際は、まず自分に合っているのかを基準に考えてみてください。
その上で、自分が志望する大学の過去問に似た形式の参考書を選びましょう。

ここでは、上記でお伝えしたパターン1.~3.それぞれにおすすめの参考書を3選ご紹介します。

1.大学入試でる順漢字書き取り・読み方2900

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大学入試 でる順 漢字書き取り・読み方2900(旺文社)は、難関大を含む大学入試問題10年分を分析し、出題頻度の高い漢字がテーマ別・出題形式別などで分類されている参考書です。

問題の順番も頻出度の高い漢字から順に掲載されています。
そのため、自分で範囲を決めて学習を進められます。

また、全ての漢字に意味が併記されており、語彙力アップを図ることも可能です。
意味だけでなく、類義語や対義語など関連語句も記載されているため、網羅的に漢字学習を進められます。

そのため、志望大学で漢字問題が出題される方におすすめの参考書です。

2.入試漢字マスター一八〇〇+(河合塾シリーズ)

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入試 漢字マスター1800+ 四訂版 (河合塾シリーズ)(河合出版)は、他の参考書に比べ他の参考書に比べ問題数は少なめです。

これは、頻出漢字が厳選されていると言い換えられます。
そのため、効率的に漢字学習を進められます。

また、すべての問題に語句の意味が記載されています。

語彙力アップのために漢字学習を進めたい方におすすめの参考書です。

3.現代文漢字 一問一答【完全版】(東進ブックス)

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現代文漢字 一問一答【完全版】 (東進ブックス 大学受験 一問一答シリーズ)の特徴は、問題が全て横書きになっていることです。

国語の参考書は基本的に縦書きになっているため、横書きの参考書は好き嫌いが分かれるでしょう。

しかし、1ページの情報量を多くできるため、効率的に学習を進められます。

また、問題は共通テスト形式になっています。

そのため、スキマ時間に漢字学習をしたい方や共通テストの漢字学習をしたい方におすすめの参考書です。

まとめ

漢字学習は後回しにされがちですが、早めに行ったほうが有利に入試を進められます。

漢字学習は積み上げていくことで定着します。
ギリギリに慌てて漢字学習をしても無駄な次官になってしまう可能性があるでしょう。

漢字学習はスキマ時間でも行うことが可能です。
入試直前になる前から、少しずつ漢字学習を積み上げていき、自信を持って受験に挑みましょう。

関連コラム:【大学受験】勉強法の基本を解説!志望校合格のためにするべきこととは

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この記事の著者 土井 龍弥

土井 龍弥

2年間の教員経験を経て学習塾を開業。
小学生から高校生までの指導・学習相談を担当する。

現在は、これまでの経験を活かして教育・子育てに関する記事の監修・執筆を行う。

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