お子様が進学校で「落ちこぼれている」と悩んでいる保護者の方も多いのではないでしょうか。

「進学校にさえ入学すれば、大学受験も簡単にクリアできると思っていたのに」「落ちこぼれになっている子供にどう対応していいかわからない」と親は悩んでしまいますよね。

このコラムでは進学校に通うお子様が落ちこぼれになった原因と親の適切な対応を紹介いたします。

なぜ落ちこぼれてしまった？考えられる原因4つ

激しい受験戦争の末、せっかく進学校に入学できたにもかかわらず、落ちこぼれになってしまうことはよくあることです。
この章では進学校で落ちこぼれてしまうよくある原因を4つ紹介いたします。

代表的な原因は次の4つです。

1. 勉強をしない
2. 学校のレベルについていけない
3. 劣等感から諦めてしまう
4. 部活に熱中しすぎる

以下で詳しく解説します。

1.　勉強をしない

勉強をしなければ落ちこぼれるのは当然といます。
そのため「なぜ当たり前のことをいっているのか？」と疑問に思われるかもしれません。

進学校は生徒の自主性を尊重する学校も多いです。
自主性を尊重すれば、落ちこぼれる生徒に勉強を強制するという方法をとりません。
赤点の生徒には強制的に補習を行うということをしないということです。
進学校ではよくあるパターンなのです。

そして、落ちこぼれの原因が勉強をしないことであるお子様にも2種類のパターンがあります。
それは、この2パターンです。

• 勉強をしなくても進学校に入学できた
• 進学校に入学するための勉強で燃え尽きた

勉強をしなくても進学校に入学できた

幼少期に神童と呼ばれるほど優秀なお子様がこのパターンに当てはまります。
地域の小学校レベルでは勉強をしなくても常に成績上位だった子供が多いのではないでしょうか。
そして、そのまま進学校でも勉強をせずに落ちこぼれていくパターンです。

進学校では幼少期に神童と呼ばれるほど優秀な生徒がたくさんいます。
まさに各地域の神童が集まったのが進学校といえるのです。
その優秀な生徒がさらに日々勉強に励み切磋琢磨しています。

入学当初の学力や能力が同じでも勉強するとしないとで差がつくのは当然の結果です。

進学校に入学するための勉強で燃え尽きた

進学校に通う生徒の中には、進学校に入学することこそを目標にして勉強に励んできた子供も多く存在します。
自分の学力よりも少しレベルの高い学校を無理して受験したタイプの子供です。

このタイプは、入学してからの未来を見ておらず、合格こそがゴールになってしまっています。
そのため、入学後は勉強への情熱が続かず、勉強をしなくなってしまいます。

2．学校のレベルについていけない

このタイプは高校から進学校に入学した生徒に多いといえます。

進学校の授業は学習難易度もスピードも普通の中学校とはまったく違います。
したがって、学校のレベルについていこうとすれば、毎日まとまった勉強時間の確保が必要となってきます。

進学校に高校から通う生徒の場合、中学生の時には定期試験の数週間前だけ勉強すればいい点数が取れたという人が大半ではないでしょうか。
中学校のレベルと進学校のレベルはまったく違うということを入学当初から念頭に置かなければなりません。
中学校と同じ気分で勉強していると気づかぬうちに落ちこぼれになってしまいます。

3.　劣等感から諦めてしまう

進学校の中には、「神童の中の神童」といえるような天才型の生徒が身近に存在します。
天才型の生徒が授業をうければ理解できるような問題も、一般的な子供は自宅での復習が必要です。

さらには、自宅で復習をしても天才型の生徒よりも理解が深まっていないことも多々あります。
「あの子の何倍も勉強をしても点数がとれない」「もうやっても無駄だ」という思考に陥ってしまいまうのです。

また、進学校の生徒は親自身の学力が高い傾向にあります。
親が医者であったり、有名大学を卒業しているという生徒が半数を占めることも珍しくありません。
一般家庭の子供は、自身の親の学歴をを他の生徒の親と比較してしまいます。
その結果、劣等感にさいなまれるのです。
「遺伝だから仕方がない」「勉強したって勝ってっこないや」と勉強を諦めてしまう生徒が多くいるのが事実です。

4.　部活に集中しすぎる

進学校の中には勉強に集中させるため、部活を禁止している学校もあります。

反対に、生徒の自主性を尊重し、盛んに部活動を行っている進学校もあります。

そして、部活に時間を取られ、勉強をする時間を物理的に確保できないために落ちこぼれることはよくあるパターンです。

親のするべきこと・してはいけないこと

子供が落ちこぼれてしまったとき親としては「勉強しなさい」と口うるさくいってしまいそうですよね。何とかして落ちこぼれから脱出してほしいと願うのが親心です。

子供が落ちこぼれてしまった時、適切に対応すれば、子供は必ず未来を見つけます。
この章では子供が落ちこぼれてしまったときに親がするべきこと・してはいけないことを解説します。

まず親がするべきことは、

• 子供を信じて見守る
• 勉強に集中できる環境を作る
• 将来の話をする

そして親がしてはいけないことは

• なんとかしようと親が動く
• 落ちぶれたことを責める

以下で詳しく解説します。

親がするべきこと

子供を信じて見守る

落ちこぼれになった子供は自分自身で落ちこぼれていることに気づいている場合がほとんどです。
人生ではじめての挫折を味わっている子供もいることでしょう。

落ちこぼれる原因は「子供の中」にのみ存在します。
子供を信じて肯定的な関わりを続けることで、子供が自ら打開策を見つけます。
子供自身の力を信じ、落ちこぼれから脱出するまでには途方もない時間がかかるかもしれません。

しかし、親にできることは子供自身の成長を信じ、見守ることだけです。

子供を信頼すればその愛情が間違いなく子供に好影響を与えます。
非常に忍耐力のいることですが、子供の自立心を養うためにも、温かい目で見守ってください。

勉強に集中できる環境を作る

落ちこぼれの子供も、よく考えてみれば、進学校に合格できた子供なのです。

そのため、努力する能力を持っている子供が大半です。
落ちこぼれてしまった子供も、どうにか這い上がろうともがいているパターンはよくあります。
勉強しようとしても上手くいかずに落ちこぼれてから上昇できない場合もあるでしょう。

子供が勉強に取り組み始めたのならば、家庭内の環境を整えてあげましょう。

中学生、高校生はまだまだ子供です。楽しい方に流されて当然でしょう。
子供が勉強にやる気を出した時には、勉強に集中できる環境を作ってあげましょう。

• 　兄弟姉妹がいる場合には皆同じ時間に勉強をする
• 　親も一緒に本を読んだり、勉強をする
• 　コーチングを求めた場合、一緒に検討する
• 　自宅以外に集中できる場所を見つける

上記のように、子供が勉強に励みやすい環境を整えてあげましょう。

関連コラム：家で勉強に集中する方法6選！集中できない時の対処法も解説

将来の話をする

進学校に通わせている親の中には学歴の大切さを痛感している人もいるのではないでしょうか。
社会で生きていく上で学歴があれば有利に働く場面も多いことも事実です。
しかし実際、子供はなんのために勉強をしなくてはいけないのかが分かっていないケースも多いのです。
その場合、「勉強しなさい」と頭ごなしにいっても、なんの効果もありません。

子供の将来の夢について一緒に語り合ってください。その夢には学力は必要ない場合もあるでしょう。
反対に、学歴がとても重要な夢かもしれません。
難関大学に合格しなければ叶わない夢もあります。

親は子供よりも広い世界を見ているでしょう。
社会人の先輩として子供の夢を叶えるための方法を一緒に考えてください。
子供が夢を叶えようとした時に、間違いなく自主的に勉強に取り組みはじめます。

親がしてはいけないこと

なんとかしようと親が動く

勉強は人にやらされるものではありません。
無理やり勉強させられても、時間だけが無駄に過ぎるだけといっても過言ではないでしょう。

親が何とかしようと、アドバイスをしたり、塾を見つけてきたり、時にはガミガミ叱ってみたりしても意味がありません。
それどころが、親のエゴを押し付けていると感じてしまい、反発心を招きかねません。

親は子供が落ちこぼれそうになったとき、先回りしてついつい手助けしたくなります。
しかし、親心をぐっとこらえて子供を信じて見守ってください。

落ちこぼれたことを責める

10代は非常に多感な時期です。
落ちこぼれたことを責められると、「落ちこぼれは愛してもらえないんだ」と誤解してしまいます。
その誤解が反抗心に変わることも多々あります。

子供を責めてしまう理由は、理想の子供と現実の子供のギャップではないでしょうか。
理想的な子供とは親が勝手に作り上げたものです
子供にはなんの責任もありません。
子供を責めたところで状況が好転することはないということを念頭に置いておきましょう。

子どもが落ちこぼれてしまった親へのアドバイス

子供が落ちこぼれてしまったとき上述の対応以外にも、心構えとして4点知っておいてください。

• 子供が中学生の場合にはまだまだ先は長い
• 子供が高校生の場合には、やる気を出せば1年で志望校に合格可能である
• 親にも学校にも限界がある
• 親以外の人のアドバイスを求めることも必要

子供が中学生の場合にはまだまだ先は長い

落ちこぼれた子供が中学生の場合には、大学受験までの道のりはまだまだ長いということを念頭に置いてください。
勉強を何年も続けていると中弛みがでるのは当然です。
最終目標が難関大学突破であるならば、中学生時代は勉強の休息時間だと考えてください。
落ちこぼれといっても進学校に入学できる能力をもった子供なのです。

しかし、休息時間だからと中学校の基礎的勉強をしないのはいけません。
子供が中学生で落ちこぼれになった場合、中学校の基礎的勉強は一通り理解することを目標に最低限の勉強はさせましょう。

そして、子供の内面と向き合えるような会話を心がけてください。
再び勉強へのやる気がでるよう、陰からサポートしてくださいね。

子供が高校生の場合には、やる気を出せば1年で志望校に合格可能である

子供が高校生の場合には、大学受験が3年以内にあるので親御さんも焦ってしまいますよね。
現役合格できればよいのですが、難関大学を志望した場合、浪人するかもしれないということを想定しておいてください。

子供自身が勉強にやる気を出すことに成功すれば、落ちこぼれ状態から1年で難関大学に合格することは可能です。

子供の内なる叫びに気づき、愛をもって接してくださいね。
愛が伝われば、子供はやる気を出します。

進学校に合格するポテンシャルをもっている子供です。
1年の勉強で難関大学に合格することは不可能ではないでしょう。

親にも学校にも限界がある

子供も意見をもった立派な一人の人間です。

周りが最善の環境を作り出しても、勉強をするのは子供自身です。
落ちこぼれた子供にも理由があるでしょう。

もしかすると、今は勉強が必要ないのかもしれません。
サポートする周りにも限界があるということを知っておきましょう。

親以外のアドバイスを求めることも必要

親の意見は聞かないのに、他人の意見はよく聞くという場合もあるのではないでしょうか。
親にはついつい甘えが出てしまうものですからね。

いくら環境を整えても好転しない場合には、他の人に助けを求めることも必要です。

大学に合格した先輩にアドバイスを受けたり、コーチングを検討することも必要となってくるかもしれません。

まとめ

進学校に通う子供が落ちぶれて悩んでいる親御さんはたくさんいるでしょう。

親にできることは、子供を信じて見守り、子供の負担にならない程度のサポートをすることだけです。
子供にとって落ちこぼれから上昇することが必要ならば、必要な時期がくれば対策を考えるでしょう。
その時まで、先回りしたい気持ちをぐっとこらえて見守ってください。

信頼と愛情が伝われば、子供は自然と動き出すはずです。

より早く落ちこぼれから上昇するためにはコーチングも良いでしょう。
良いコーチングは子供を覚醒させます。
ぜひ検討してみてくださいね。

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