漢字の意味や成り立ちを調べるとき、どの辞典を選べばいいのか迷ったことはありませんか？

特に中学生になると学習範囲が広がり、国語や歴史の授業で漢和辞典が必要になる場面が増えるかもしれません。とはいえ、実際に漢和辞典を使う必要性や選び方がわからない方も多いのではないでしょうか。

このコラムでは、中学生におすすめの漢和辞典を5つ厳選し、それぞれの特徴や選び方のポイントを詳しく解説します。また、漢和辞典を効果的に活用する勉強法も紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

中学生におすすめの漢和辞典5選

さっそく、中学生におすすめの漢和辞典をご紹介します。ここでおすすめする中学生向けの漢和辞典は、下記の5つです。

1. 例解新漢和辞典
2. 学研 現代標準漢和辞典 改定第4版新装版
3. 大きな字の常用漢和辞典 改定第五版
4. 旺文社 標準漢和辞典 第七版
5. 新選漢和辞典 第八版 新装版

それぞれ詳しく見ていきましょう。

1.例解新漢和辞典

「例解新漢和辞典」は、中学生にとって非常に使いやすく、知識を深められる漢和辞典です。この辞典は、収録親字数が7,000を超え、最新の「常用漢字表」や「人名用漢字」にも対応しています。

また、親字解説では漢字本来の意味と日本語独自の用法を分けて説明しており、基礎から応用までしっかりと学べる構成です。36,000語もの熟語解説には、具体的で生き生きとした用例が添えられており、語彙力を高めながら文章作成にも役立てられます。

さらに、部首索引や四字熟語索引など多彩な索引が備わっており、効率的に調べることが可能です。特に、新設の「UDデジタル教科書体」による見やすい紙面設計は、中学生が長時間使用しても疲れにくい工夫がされています。

この漢和辞典がおすすめな人

• 漢字や熟語を体系的に学びたい人
• 調べるだけでなく、文章力や語彙力を伸ばしたい人
• 漢字学習を効率的かつ深く進めたい人

2.学研 現代標準漢和辞典

「学研 現代標準漢和辞典」は、中学生の学習に特化した漢和辞典で、「思考力・判断力・表現力」を鍛えるための工夫が満載です。この辞典は、漢字力や語彙力を養うために必要な情報を網羅しつつ、学年配当や学習進度に合わせた工夫が施されています。

常用漢字の学習時期が一目で分かるマークや、小学校で習う漢字の筆順を全コマ表示する機能など、初心者にも安心して使える設計です。さらに、四字熟語や故事成語、慣用表現などの「ことばマーク」や、漢文・漢詩の大コラムが掲載されており、表現力や古典理解の向上にも役立ちます。

索引の種類が豊富で、効率的に調べ学習が進められる点もポイントです。中学生から大人まで幅広く使えるため、長く愛用できる一冊となっています。

この漢和辞典がおすすめな人

• 漢字を効率的に覚えたい人
• 漢文や漢詩に取り組む機会が多い人
• 調べ学習や表現力向上を意識している人

3.大きな字の常用漢和辞典

「大きな字の常用漢和辞典」は、中学生をはじめ、見やすさを重視する人に最適な漢和辞典です。本文の文字サイズが旧版より約120%、見出し字は最大約160%拡大されており、特に画数の多い漢字でもくっきりと見やすい構成となっています。

また、特大ルーペが付属しており、ページ全体を拡大して確認できるため、細部までしっかり理解することが可能です。

「書くための辞典」として評価の高いくずし字見本を引き続き収録し、手紙や作品制作にも役立てられる点もポイントの一つ。また、漢字の使い分け解説がさらに充実しており、同訓異字や類似語の違いを明確に学べます。

付録には「筆順の手びき」や「簡体字・常用漢字対応表」があり、日常学習から受験準備まで幅広くサポートします。

この漢和辞典がおすすめな人

• 大きな文字で読みやすい辞典を探している人
• 筆順やくずし字をしっかり学びたい人
• 同訓異字や類義語の使い分けを強化したい人

4.旺文社 標準漢和辞典

「旺文社 標準漢和辞典」は、中学生に最適な学習辞典として支持されています。見出し漢字の大きさと引きやすさにこだわっており、学習指導要領にも対応しているため、学校での利用にも安心です。

熟語は約4万語を収録しており、日常生活や漢文学習の基礎をしっかりとカバーします。また、「知っておきたい論語の一句」や故事成語を4コマ漫画で解説する工夫が、楽しみながら深く学べる仕組みを提供しています。

さらに、購入特典として無料で利用可能な辞書アプリが付属しており、外出先でも気軽に言葉を調べることが可能です。付録の「漢詩の鑑賞」では、日本人と中国の名詩を多角的に楽しむことができ、学習に加え文化的な視点も養えます。

この漢和辞典がおすすめな人

• スマートフォンやタブレットで手軽に辞書を使いたい人
• 学校の授業やテスト対策にぴったりな辞書を探している人
• 漢詩や論語に興味がある人

5.新選漢和辞典

「新選漢和辞典 」は、中高生から社会人まで幅広く使える本格派の漢和辞典です。約60年の歴史を持つロングセラーとして、漢字学習や古典読解、日常生活での使用まで対応する万能な一冊となっています。

親字約1万5500字、熟語約6万4000語を収録し、JIS第1～第4水準漢字や補助漢字を完全網羅している点が特徴です。さらに、異体字欄や中国古典・日本古典に必要な語句も充実しており、学習・研究の両方で役立ちます。

検索機能にも優れ、独自の「部首ナビ」が目的の漢字を素早くサポート。「語法」欄や「原義と派生義」図を通じて漢字の深い理解が得られ、漢文学習にも効果的です。また、第八版では軽量化が図られ、携帯性も向上しています。

この漢和辞典がおすすめな人

• 高校・大学受験まで見据えて本格的な漢字辞典を探している人
• 軽くて携帯しやすい漢字辞典を探している人
• 長期間使える高品質な辞書を求めている人

関連コラム：中学生におすすめの国語辞典10選！国語辞典は必要？選び方＆勉強法は？

中学生に漢和辞典は必要？

漢和辞典は中学生にとって「持っておいたほうがいい」学習ツールと言えます。理由は、国語や歴史の授業だけでなく、漢字の意味や成り立ちを深く理解することで、語彙力や文章力が向上するからです。

小学生向けの辞典でも基本的な漢字を調べるには十分。ただ、中学生以上になると扱う漢字が増えるため、それに応じた内容が収録された辞典のほうが便利でしょう。特に、難読漢字や古典的な表現を扱う場合、漢和辞典が役立つ場面は少なくありません。

電子辞書やアプリが普及している現在でも、紙の辞典は調べながら知識を体系的に身につけられることがメリットです。一度覚えた漢字を辞典で引く過程は記憶の定着を助け、他の関連語彙にも自然と目を通す機会が得られます。

中学生は学習習慣を身につける時期であり、漢和辞典を活用することで効率的な学びを期待できるでしょう。

一方で、日常的に辞典を使う場面が少ないと感じる場合は、電子辞書やアプリと併用する形でも構いません。紙媒体とデジタルツールのそれぞれの強みを理解し、必要に応じて選ぶことがおすすめです。

中学生の漢和辞典の選び方

次に、中学生の漢和辞典の選び方を解説します。主に下記3点に気をつけて、漢和辞典を選ぶことがおすすめです。

• 学年やレベル
• 読みやすいレイアウトと使いやすさ
• 補助機能や付録の充実度

それぞれ詳しく解説していきます。

学年やレベル

中学生が使う漢和辞典は、学年・レベルに応じた内容が充実しているものを選びましょう。

小学生用では収録語彙が不足し、高校生以上向けでは内容が難解すぎることがあります。中学生向けの辞典は、教科書に登場する漢字を網羅し、日常学習に役立つ情報が整理されています。

また、古典や文学作品で用いられる漢字や成り立ちの解説が含まれているものを選ぶことも重要です。これにより、授業の理解が深まり、実用性が高まります。

読みやすいレイアウトと使いやすさ

漢和辞典を選ぶ際には、レイアウトの見やすさも重要です。漢字の索引やページ構成がわかりやすいものは、初心者にも使いやすく、調べる際の負担が軽減されます。

また、余白が適度にあり、解説が図や例文で補足されているものは、学習の理解を助けます。特に、中学生は初めて本格的に辞典を使う機会が多いです。そのため、使いやすい構造の辞典を選ぶことで、調べる習慣を身につけやすくなります。

補助機能や付録の充実度

漢和辞典には、学習をサポートするさまざまな付録や機能がついているものがあります。たとえば、下記のような補助機能や付録が多いです。

• 漢字の筆順表
• 四字熟語のリスト
• 歴史や文化に関連する用語のコラム

これらの付録があれば、辞典を使った学びがより広がります。

また、最近では電子版やスマートフォン用アプリと連携できる辞典もあり、紙媒体とデジタルの利便性を併用できるものも選択肢としておすすめです。このような補助機能が充実している辞典は、自主学習の幅を広げる助けとなります。

中学生の漢和辞典の使い方・勉強法

漢和辞典は、単に漢字を調べるための道具ではなく、学びを深めるための強力なサポートツールです。

まず、授業中に出てきた漢字の意味や成り立ちを辞典で調べる習慣をつけることで、語彙力が向上します。漢字の部首や画数を手がかりに検索を行う過程は、辞書の使い方に慣れるだけでなく、論理的思考を育む訓練にもなるでしょう。

次に、古典や文学作品に触れる際には、辞典の解説を活用して文中の漢字の背景や成り立ちを理解することで、文章全体の理解が深まります。たとえば、成り立ちや用例を確認することで、漢字の意味やニュアンスをより正確に捉えることが可能です。

さらに、辞典を用いた自主学習では、四字熟語や同じ部首を持つ漢字をまとめて調べる方法がおすすめ。同じテーマの漢字を学ぶことで、効率的に関連知識を習得できます。

また、調べた内容をノートにまとめることで記憶の定着が促されます。中学生にとって、漢和辞典はただの辞書以上に、探求心を広げる学習ツールとして役立つ存在です。

関連コラム：中学生の勉強法のキホン！勉強の仕方がわからない原因と5教科のポイントを紹介

まとめ

中学生にとって、漢和辞典は学習の理解を深め、語彙力や知識を広げるための重要なツールです。適切な辞典を選び、効果的に活用することで、国語や歴史の授業だけでなく、日常の学びの質も向上します。

とはいえ、辞典の選び方や使い方がわからず、迷うこともあるでしょう。そんなとき、オンラインマンツーマン指導の「アガルート学習コーチング」を活用すれば、勉強に関するどんな些細な疑問でもすぐに解決できます。

目標達成への近道として、頼れる学習サポートをぜひ活用してみてください。