高校受験が近づくにつれ、気になってくるのが「偏差値」。受験勉強をするうえで、偏差値を知ることで志望校までの距離を測れます。

そのため、多くの中学生やその保護者の方は「偏差値を上げたい！」と願っていることでしょう。

しかし、偏差値を上げる方法を正しく理解している方は多くありません。

そこで本コラムでは、中学生が偏差値を上げる方法について解説します。

科目別の偏差値を上げる勉強法についても解説していますので、ぜひご参考にしてください。

中学生が偏差値を上げる方法は２つ

中学生が偏差値を上げる方法は下記の2つ。

1. 勉強時間を増やすこと
2. 正しいやり方で勉強すること

つまり、偏差値や成績が上がらない原因は、勉強時間が足りていないことと、勉強方法が間違っていることの可能性が高いのです。

勉強時間を増やすことは基本中の基本。毎日の学習時間を増やし、一定のリズムで勉強を続けることが大切です。

偏差値が上がらない中学生のほとんどは、勉強時間が足りておらず、学校や塾の授業を受けるだけで満足している可能性があります。

次に、正しい勉強方法を身につけることが必要です。

間違った勉強方法のまま勉強時間を増やしても、無駄になってしまう可能性があります。

逆に、正しい勉強法を知っていれば、最短で効率的に学習を進められます。

このように、勉強時間の確保と効果的な勉強法の実践が、偏差値を上げるための基本です。

成績が上がらない場合は、まずこれらの点を見直してみましょう。

時間をかけてコツコツと学習を進めることが、確実に偏差値を向上させる鍵です。

方法1.勉強時間を増やす

中学生が偏差値を上げるためには、現在の勉強時間を見直し、増やす必要があります。

偏差値を上げるには、これまでの勉強時間では不十分なのかもしれません。

偏差値を1・5・10上げるための勉強時間

まず、偏差値を1上げるためには、約20〜30時間の追加勉強が必要とされています。

これは、日常の学習時間に週に数時間の追加をすることで達成可能です。

次に、偏差値を5上げるためには、100〜150時間の追加勉強が必要です。

これは3ヶ月から6ヶ月間、週に10時間程度の追加学習を続けることで達成できます。

この場合、学校の宿題や通常の勉強に加えて、毎日1〜2時間の追加勉強をすることが重要です。

この時間は、理解が不足している分野や弱点を重点的に補強するために使います。

さらに、偏差値を10上げるには、200〜300時間の追加勉強が必要となります。

これは、半年から1年間、週に15〜20時間の追加学習を意味します。

毎日2〜3時間の勉強時間を確保し、計画的に進めることが大切です。

このレベルの勉強時間は、試験前の短期間の集中勉強だけでなく、長期間にわたる持続的な努力が求められます。

なお、これらの追加勉強は一気に行っても効果的ではありません。

長期的に自主学習を続けることで、偏差値アップを目指せます。

勉強時間を増やす際には、ただ長時間机に向かうだけでは効果はあまり期待できません。

質の高い勉強を行うために、効率的な勉強方法を取り入れることが重要です。

例えば、スケジュールを立てて計画的に勉強すること、定期的に復習すること、そして休憩を適切に取り入れることで集中力を維持することが挙げられます。

また、具体的な目標を設定し、達成感を味わうことでモチベーションを維持することも効果的です。

さらに、先生とのコミュニケーションも重要です。

どの分野が弱点か、どの教材が効果的かなどのアドバイスを受けることで、効率的に勉強時間を増やせます。

また、友達と一緒に勉強することで、お互いに刺激を与え合い、学習効果を高められます。

総じて、偏差値を上げるためには、今までの勉強時間を増やし、効率的かつ計画的に学習を進めることが必要です。

継続的な努力と正しい勉強方法を取り入れることで、目標達成に近づくことができます。

方法2.正しいやり方で勉強する

偏差値を上げるためには、正しいやり方で勉強することが必要です。

具体的な勉強法として、下記5つの手順を踏むことで、偏差値アップを目指せます。

1. 現在の自分の位置を確認する
2. 目標設定をする
3. 基礎を固める
4. 参考書・問題集・過去問を活用する
5. 思うように成績が上がらなければ、プロを頼るor塾を変える

1つずつ詳しく見ていきましょう。

1.現在の自分の位置を確認する

正しいやり方で勉強する第一歩として、「現在の自分の位置を確認する」ことが重要です。

これには、成績や苦手分野を正確に把握することが含まれます。

まず、定期テストや模擬試験の結果を詳細に分析しましょう。

テストの点数だけでなく、どの分野でミスが多かったか、どの問題が特に難しかったかなども確認します。

この作業を通して、自分の得意分野と苦手分野を明確に把握できます。

また、各教科ごとの偏差値を見て、自分の学力レベルを客観的に評価することも重要です。

さらに、学校の先生や塾の講師に相談することも効果的です。

彼らはあなたの成績や学習状況をよく知っているため、的確なアドバイスを提供してくれます。

例えば、どの教材が効果的か、どのような勉強法が合っているかなど、具体的な指導を受けられます。

2.目標設定をする

次に、「目標設定をする」ことが大切です。

目標設定は、勉強の方向性を明確にし、モチベーションを維持するために欠かせません。

目標設定は、「次のテストで全教科の平均点を5点上げる」や「数学の偏差値を3ポイント上げる」といった、達成可能な範囲で具体的な数字を設定することが大切です。

漠然と「成績を上げる」ではなく、具体的な数値目標を持つことで、努力の方向が明確になります。

また、目標を達成するための具体的な行動計画を立てましょう。

例えば、「毎日1時間は英語の単語を覚える」「週に3回は数学の問題集を解く」など、日々の勉強習慣を具体的に決めます。

このように、目標に向けて何をするべきかを細かく計画することで、着実にステップを踏むことができます。

さらに、定期的に目標を見直し、進捗を確認することも重要です。

毎週または毎月、自分の進捗状況をチェックし、必要に応じて計画を修正します。

例えば、設定した目標が高すぎる場合は現実的なレベルに調整し、逆に簡単に達成できる場合は目標を引き上げるなどして、常に適切なチャレンジを維持しましょう。

3.基礎を固める

次に、「基礎を固める」ことが大切です。

基礎がしっかりしていなければ、どれだけ応用問題に取り組んでも効果は限られてしまいます。

まず、基礎を固めるためには、教科書の内容をしっかり理解することが大切です。

教科書は各教科の基本的な概念や重要なポイントが網羅されており、これを理解することが基礎固めの第一歩となります。

教科書の例題や基本問題を何度も解き、確実に理解できるようにしましょう。

次に、授業で使ったノートを見返すことが重要です。

授業中に書いたノートには、先生が強調したポイントや自分が理解しにくかった部分が記録されています。

これらを復習することで、教科書だけでは補えない部分をカバーし、より深い理解が得られます。

また、基礎を固めるためには、反復練習が不可欠です。

特に数学や理科などの理系科目では、基本的な公式や定理を繰り返し練習し、確実に使いこなせるようになることが重要になります。

英語では基本的な文法や単語の暗記を徹底的に行い、長文読解やリスニングに対応できるようにしましょう。

4.参考書・問題集・過去問を活用する

基礎が固まったら、「参考書・問題集・過去問を活用する」ことが効果的です。

これらの教材を正しく選び、活用することで、効率的に学力を向上させることができます。

まず、参考書の選び方ですが、自分の学力に合ったものを選ぶことが大切です。

基礎から学びたい場合は、基本的な内容をわかりやすく解説しているものを選びましょう。

応用力を高めたい場合は、少し難易度の高い問題が掲載されているものが適しています。

評判やレビューを参考にし、自分に合った参考書を見つけることが重要です。

問題集の選び方も同様に、自分のレベルに合ったものを選ぶことが大切です。

その中でも、基本問題から始め、少しずつ難易度を上げていく問題集がおすすめです。

問題を解くことで理解が深まり、知識の定着が図れます。

また、解説が詳しい問題集を選ぶと、間違えた問題の原因を理解しやすくなります。

そのため、問題集は解いて終わりではなく、解説もよく読むことを癖づけましょう。

過去問の活用も重要です。

過去問を解くことで、出題傾向や頻出問題を把握できます。

過去問を解いた後は、解説を読み込み、間違えた問題を復習することで、同じミスを繰り返さないようにしましょう。

5.思うように成績が上がらなければ、プロを頼るor塾を変える

上記のように正しいやり方で勉強していても思うように成績が上がらない場合、その原因は勉強方法が合っていないからかもしれません。

このような場合、塾や家庭教師などプロの助けを借りることが有効です。

まず、現在通っている塾で成果が出ていない場合、その塾の指導方法や教材が自分に合っていない可能性があります。

その場合、転塾を検討することが一つの選択肢です。

他の塾では、異なる指導スタイルや教材を使用しているため、自分に合った方法を見つけられるかもしれません。

また、転塾を考える際には、体験授業を受けてみることがおすすめです。

実際に授業を受けることで、自分に合った塾かどうかを確認できます。

家庭教師を利用することも有効な方法です。

家庭教師は個別指導を行うため、自分のペースで学ぶことができ、具体的な苦手分野に焦点を当てた指導が受けられます。

家庭教師を選ぶ際には、指導経験が豊富で、自分の学習スタイルに合った教師を選ぶことがおすすめです。

家庭教師を通して、自分に合った勉強方法を見つけることができれば、偏差値向上の大きな助けとなります。

さらに、学習コーチングサービスも検討してみましょう。

学習コーチは、学習計画の立て方や効果的な勉強法をアドバイスしてくれる専門家です。

学習コーチを通して、自分に合った学習方法や計画を見つけることで、効率的に偏差値を上げるための勉強を進められます。

偏差値を上げるための科目別勉強法

次に、科目別で偏差値を上げるための勉強法を解説します。

5教科それぞれ効果的な勉強法を身につけることで、全体的な偏差値の底上げを図れます。

国語

中学生が国語の偏差値を上げるためには、まず基礎的な読解力と語彙力を強化することが重要です。

そのために、教科書の音読や精読を習慣化しましょう。

音読は文章のリズムや言葉の使い方を身につけるのに効果的です。

毎日少しずつでも教科書や読書に取り組むことで、自然と読解力が向上します。

文章を読む際には、内容を把握するだけでなく、筆者の意図や論理の展開に注意を払うことが求められます。

そのためには、新聞や評論文などの難易度の高い文章にも積極的に挑戦してみましょう。

これにより、論理的思考力や読解力が鍛えられ、試験でも高得点を狙えるようになります。

次に、文章問題の解き方を身につけることが大切です。

まずは教科書に載っている例題を解き、解説をしっかり読み込みましょう。

その上で、問題集や過去問を活用して、実際の試験形式に慣れておくことが必要です。

問題を解く際には、設問の意図を読み取り、自分の意見や感想を整理して書く練習を繰り返しましょう。

数学

中学生が数学の偏差値を上げるためには、基本的な計算力や問題解決能力を高めることが必要です。

そのために、まずは基礎的な公式や定理をしっかりと理解することが大切。

教科書や参考書を活用して、各章の重要な公式や定理をマスターしましょう。

次に、問題集や過去問を積極的に解くことが必要です。

特に過去問は、実際の試験の傾向や出題形式を把握するのに役立ちます。

問題集を解く際には、解答を自分で確認し、間違えた問題や理解できなかった箇所をしっかりと復習しましょう。

さらに、数学は他の科目と比べて応用力が求められるため、日常生活や身近な事象と数学的な関連性を意識することも大切です。

例えば、グラフや表を使って身の回りのデータを分析したり、数学の公式や定理を実際の問題に応用してみることで、数学への興味や理解が深まります。

最後に、数学は継続的な学習と練習が重要です。

毎日少しずつでも問題集や参考書に取り組むことで、着実に成績を向上させることができます。

週間や月間の学習計画を立てて目標を設定し、着実に達成していきましょう。

英語

中学生が偏差値を上げるために英語の勉強を行う際には、4つのスキル（リーディング、リスニング、スピーキング、ライティング）をバランスよく伸ばすことが重要です。

まず、リーディングのスキルを向上させるためには、英語の本や記事、新聞などを積極的に読む習慣をつけることが大切です。

難しい単語や表現があっても、辞書を使いながら理解を深めていきましょう。

次に、リスニングのスキルを向上させるためには、英語の音声教材やYouTubeなどの動画コンテンツを活用して、英語のリスニング力を鍛えることが有効です。

また、英語の音声を聞きながらメモを取ることで、聞き取りの精度を高められます。

スピーキングのスキルを向上させるためには、英会話教室やオンラインの英会話レッスンなどで積極的に会話の機会を作ることが重要です。

これらが難しい場合は、友達や教師などと英語で会話するなどして補いましょう。

最後に、ライティングのスキルを向上させるためには、日記やエッセイ、レポートなどを書く練習を継続することが大切です。

また、書いた文章を教師に添削してもらうことで、精度を高められます。

理科

中学生が偏差値を上げるために理科の勉強を行う際には、基礎からしっかりと理解を深めることが大切です。

まず、理科の勉強では科目ごとに重要なポイントを押さえることが必要です。

例えば、物理では力や運動、化学では元素や化合物、生物では生物の特性や生態系など、それぞれの分野における基本的な概念や法則をしっかりと理解しましょう。

次に、理科の勉強では実験や観察、図やグラフの解析などを通して、科学的な思考力を養うことが重要です。

実際に手を動かして現象を観察し、仮説を立てて実験を行い、結果を考察することで、科学的な考え方や問題解決能力を身につけられます。

さらに、理科の勉強では積極的に参考書や教材を活用することもおすすめです。

分かりやすく解説された参考書や動画教材を使うことで、理解が深まりやすくなります。

特に、YouTubeなどで実験動画を見ることで、より明確にイメージできます。

社会

社会の勉強では歴史・地理・政治・経済などの分野を幅広くカバーします。

それぞれの分野において、重要な出来事や概念、法則などを理解することが必要です。

例えば、歴史では時代背景や歴史的な出来事の流れ、地理では地形や気候などの特徴、政治では政治制度や政治家の役割、経済では経済の仕組みや国際関係など、幅広い知識を習得しましょう。

次に、社会の勉強では地図やグラフ、表などの情報を読み取る力が求められます。

地図から場所や地域の関係性を読み取ったり、グラフや表からデータを分析したりすることで、より深い理解が可能です。

過去問や模擬試験を活用して、このような問題に慣れておきましょう。

また、社会の勉強では時事問題や社会問題にも目を向けることが重要です。

新聞やニュース、インターネットなどから最新の情報を取り入れ、自分の考えをまとめる力を養いましょう。

偏差値を上げるにはプロに頼るのが早い

いかがだったでしょうか。

今回は、中学生が偏差値を上げる方法について解説しました。

今回ご紹介したように、偏差値を上げるには勉強時間を増やすことと、正しいやり方で勉強することが必要です。

とはいえ、自分で正しいと思う勉強法で勉強しても、間違っている可能性もあります。

そのため、「この人なら任せられる」と思えるプロに頼って正しく勉強を進めるのが、偏差値を上げるために必要。

アガルート学習コーチングでは勉強のやり方もプロのコーチが教え、生徒自身で学習の自走ができるようにサポートします。

このサポートにより、勉強時間も増え、偏差値を上げることが可能です。

無料体験も行っていますので、ぜひ一度検討してみてはいかがでしょうか。