高校の定期テストは意味がない?捨てるのはアリなのかメリットを比較
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高校生の多くは、大学受験に向けて勉強を進めています。
そのため、「高校の定期テストは意味がない」とお考えの方も多いのではないでしょうか。
とはいえ、高校の定期テストを捨てると大学受験に影響を及ぼすかもしれません。
逆に言うと、高校の定期テストで高得点を取ることにも、多くのメリットがあります。
そこで本コラムでは、「高校の定期テストは意味がない」と言われる理由や、捨てるメリットについて解説します。
最後に定期テストで高得点をとる意味・メリットについても解説していますので、参考にして自分が取るべき選択肢を考えてください。
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目次
なぜ「高校の定期テストは意味がない」と言われる?理由3つ
高校の定期テストは、時として意味がないと言われることがあります。
結論から言うと、定期テストの意味がないことはありません。
では、なぜ意味がないと言われるのでしょうか。主に、下記3つの理由が挙げられます。
- 大学の一般入試では評定を見られないから
- 受験に必要がない教科があるから
- 受験勉強に充てられる時間が減るから
それぞれ解説していきます。
1.大学の一般入試では評定を見られないから
高校の定期テストが「意味がない」と言われる理由の1つ目は、大学の一般入試で評定が見られないためです。
大学の一般入試では、多くの場合、学力試験の結果のみが評価されます。
つまり、定期テストの成績が悪くて評定が下がっても、大学入試の合否には直接影響しないのです。
このため、定期テストの成績に力を入れすぎることは、一般入試を目指す学生にとっては効率的ではないと考えられます。
評定は内部進学や推薦入試で重視されるものの、一般入試ではその重要性は低いです。
結果として、定期テストに時間と労力をかけるよりも、受験対策の勉強に専念する方が得策と感じる生徒も多いです。
2.受験に必要がない教科があるから
高校の定期テストが「意味がない」と言われる理由の2つ目は、受験に必要がない教科があるためです。
志望する大学や学部によって、受験に必要な教科は異なります。
例えば、文系志望の生徒にとって理科や数学の深い知識は必要ない場合が多く、逆に理系志望の生徒にとって歴史や古文が直接役立つことはあまり多くありません。
そのため、生徒は自分の受験科目に集中して勉強する方が効率的です。
受験に関係のない教科に時間を割くことは、受験対策としては効果的ではありません。
定期テストでは全教科が対象となるため、特定の教科だけに集中することが難しくなります。
また、定期テストの範囲は学校ごとに異なり、受験に直結しない内容が含まれることもあります。
3.受験勉強に充てられる時間が減るから
高校の定期テストが「意味がない」と言われる理由の3つ目は、定期テストの勉強に時間を取られることで受験勉強に充てられる時間が減るからです。
特に受験直前期には、志望校の過去問演習など、受験対策に集中することが求められます。
しかし、定期テストの範囲は広く、教科ごとに異なる内容を網羅しなければならず、受験に直結しない部分にも時間と労力を割かざるを得ません。
例えば、理系志望の生徒が歴史や国語の定期テスト対策に時間を割くことは、受験に必要な数学や理科の演習時間を減らすことになります。
文系志望の生徒にとっても、物理や化学の詳細な理解は受験にはあまり役立たないことが多いです。
こうした状況が続くと、定期テストの勉強が受験対策の妨げになると考えてしまうのでしょう。
高校の定期テストを捨てるメリットとは
高校の定期テストを捨てることには、特定の状況下でメリットがあります。
特に一般選抜での受験を考えている場合、志望校対策に専念できることが最大の利点です。
大学受験では、最終的に当日の試験点数が合否を決定します。
そのため、定期テストよりも受験対策に重点を置くのは合理的です。
例えば、定期テストの範囲は広く、全ての科目を網羅するには膨大な時間が必要です。
しかし、大学受験では志望校の出題傾向に合わせた対策が求められます。
定期テストを捨てることで、その時間を過去問演習や弱点克服に充てられます。
特に理系志望の生徒であれば、数学や理科に集中することでより効果的な学習が可能。
文系志望の生徒も同様に、歴史や国語の深掘りに時間を使えます。
また、定期テストのプレッシャーから解放されることで、精神的な余裕が生まれ、より集中して受験勉強に取り組めるでしょう。
学校の成績は推薦入試や内申点が重視される場合に重要ですが、一般選抜では影響しないため、定期テストの重要性は相対的に低くなります。
このように、定期テストを捨てることで、志望校対策に専念でき、受験勉強に充てる時間を最大限に活用できるのは大きなメリットです。
定期テストで高得点を取る意味・メリット
一方で、定期テストで高得点を取ることにも意味・メリットがあります。ここでは、下記5つのメリットについて解説します。
- 定期テストの点数は評定に関係する
- 受験勉強の基礎を学べる
- 大学入試の練習になる
- 自分に合った勉強法を見つけるのに役立つ
- 高校で習う範囲は一般教養として役立つ
一つずつ確認していきましょう。
定期テストの点数は評定に関係する
定期テストで高得点を取ることは、評定に大きく影響します。
評定とは、各学期の成績を数値化したもので、高校生活全体の学業成績を反映します。
推薦入試やAO入試を考えている人にとって、評定は非常に重要です。
これらの入試形態では、評定が合否を左右する大きな要因となります。特に志望校が評定基準を設けている場合、高い評定を維持することが必要です。
さらに、奨学金を借りる予定の人も評定を重視する必要があります。
多くの奨学金制度は、成績優秀者に対して支給されるため、高い評定は奨学金を受けるための条件を満たす手段です。
また、学校によっては成績上位者に対して特別な支援が提供される場合もあります。
高い評定を取ることで自信がつき、学習意欲の向上にもつながります。
学習意欲が向上することで、学習習慣が定着し、将来の大学受験にも好影響を与えるでしょう。
定期テストは単なる一時的な評価ではなく、長期的な学業成績や進路に直結するため、その意義を理解して取り組むことが重要です。
受験勉強の基礎を学べる
定期テストで高得点を取ることは、受験勉強の基礎を学ぶ絶好の機会です。
定期テストは学校の授業内容をベースに作られており、教科書や授業で扱った範囲を復習することで、基礎知識の定着を目指せます。
この基礎知識は受験勉強に直結し、応用問題にも対応できる力を養います。
また、定期テストの勉強を通じて、自分の理解度を確認することも可能。
テスト勉強を進める中で、自分が理解できていない部分や苦手な分野が明確になります。
これらの弱点を早期に発見し、補強することができるので、効率的に受験勉強を進めることが可能です。
さらに、定期テストは、短期間で集中して勉強する力も養います。
この集中力は受験勉強の際に必要不可欠であり、特に直前期の追い込みに大きく貢献します。
定期テストで得た経験と知識を基に、受験勉強を効率よく進めることができるでしょう。
このように、定期テストで高得点を取ることは、受験勉強の基礎を学ぶ上で非常に重要です。
授業内容をしっかりと理解し、基礎力を固めることが、受験での成功につながります。
大学入試の練習になる
定期テストで高得点を取ることは、大学入試の練習になります。
まず、目標を立てて一定期間勉強に取り組むことで、計画的な学習習慣を身につけることが可能です。
大学入試も同様に、長期間の計画的な学習が求められるため、定期テストでの経験はそのまま受験勉強に活かせます。
また、定期テストは、時間内に問題を解く練習の場でもあります。
限られた時間内で効率よく問題を解くスキルは、大学入試でも非常に重要です。
定期テストでの経験を積むことで、プレッシャーの中でも冷静に対応する力が養われます。
加えて、定期テストは模擬試験としての役割も果たすのです。
模擬試験は、受験本番のシミュレーションとして非常に有効ですが、定期テストも同じく、試験本番に向けた実践的な練習となります。
試験形式に慣れることで、大学入試本番でも実力を発揮しやすくなります。
このように、定期テストで高得点を取ることは、大学入試の練習として非常に有意義です。
計画的な学習習慣、時間管理能力、苦手分野の克服、そして試験本番のシミュレーションといった点で、定期テストの経験は大学入試に直結する重要なステップとなります。
自分に合った勉強法を見つけるのに役立つ
定期テストで高得点を取ることには、自分に合った勉強法を見つけるという大きなメリットがあります。
定期テストを通じて、様々な勉強法を試す機会が得られます。
例えば、音読して覚える方法や、書いて覚える方法、または図や表を使って視覚的に理解する方法など、自分に最も適した勉強法を見つけることが可能です。
音読することで記憶に残りやすい人もいれば、実際に書いてみることで理解が深まる人もいます。
定期テストの準備期間を利用して、これらの方法を試してみると良いでしょう。
自分に合った勉強法が見つかると、効率的に学習を進められ、結果として高得点を取ることができるようになります。
さらに、テストを受けるたびに、どの勉強法が効果的だったかを振り返ることも重要です。
成功した方法や改善が必要な方法を分析することで、自分に最適な学習スタイルを確立できます。
これにより、次回のテスト勉強に向けた計画をより効果的に立てることができます。
自分に合った勉強法を見つけることは、大学入試や将来の学習にも大いに役立ちます。
早い段階で効果的な学習方法を確立することで、受験勉強もスムーズに進めることができ、長期的な学習効果を最大限に引き出せます。
高校で習う範囲は一般教養として役立つ
定期テストで高得点を取ることにより、高校で習う範囲が一般教養として役立つことも、大きなメリットの一つです。
高校で学ぶ科目は、国語、数学、英語、理科、社会など、多岐にわたります。
これらの科目は、日常生活や社会で必要とされる基本的な知識やスキルを身につけるために重要です。
例えば、国語の読解力や表現力は、他人と効果的にコミュニケーションをとるために欠かせません。
また、数学の論理的思考力や問題解決能力は、日常生活の様々な場面で役立ちます。
英語は、グローバル化が進む現代において、国際的なコミュニケーションの手段として重要です。
理科の知識は、科学技術の理解や環境問題に対する意識を高めますし、社会の歴史や公民の知識は、社会の構造や文化を理解するために必要です。
これらの知識は、単に受験のためだけでなく、社会に出たときにも非常に役立ちます。
例えば、ニュースを理解する際や、ビジネスの場面で論理的に考える際、または旅行先での異文化理解においても、これらの一般教養は大きな助けとなります。
定期テストで高得点を取るために努力することは、これらの一般教養をしっかりと身につけることにも繋がります。
高校で習う範囲は、受験勉強のみならず、人生全般において価値あるものとなるでしょう。
まとめ
いかがだったでしょうか。
今回は高校の定期テストは意味がないのか、について解説しました。
高校の定期テストを捨てるメリットもありますが、基本的に定期テストも高得点を目指す方が大学受験においても効果的です。
そのため、志望校対策と並行して、定期テストにも取り組むことをおすすめします。
とはいえ、両者を同時並行して行うことは簡単ではありません。
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この記事の著者 土井 龍弥
2年間の教員経験を経て学習塾を開業。
小学生から高校生までの指導・学習相談を担当する。
現在は、これまでの経験を活かして教育・子育てに関する記事の監修・執筆を行う。