航海士とは?平均年収・仕事内容・転職方法を解説!なるにはどうすればいい?

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航海士とは?

航海士とは、船舶の運航に関する業務を行う国家資格の一つを有した職種です。

航海士には、船長を筆頭に1等から3等までの階級があり、船の操縦や航法、荷役作業などを担当します。航海士になるには、海技教育機構が運営する海技教育施設で学び、国家試験に合格する必要があります。この仕事は、船舶の安全な運航を担う重要な職業です。航海士は、船舶の種類や航路によって、外航船や内航船、フェリーや貨物船、タンカーなどに乗船します。

また、船上での生活が長く、不規則な勤務や危険な作業にも耐えなければなりません。しかし、航海士は、海の上で自然や文化に触れることができる、やりがいのある職業でもあります。

航海士の平均年収は?

航海士の平均年収は、厚生労働省の情報提供サイトjobtagによると453.8万円です。

年収は、階級や資格、乗船する船の種類や航路によって大きく異なります。一般的に、階級が上がるほど年収も高くなります。また、外航船に乗船する航海士は、内航船に乗船する航海士よりも年収が高い傾向にあるようです。また、航海士は、船上での生活費や光熱費がかからないため、貯金が増えやすいというメリットもあります。

航海士の年収は、他の職種と比べて高い水準にありますが、航海士の仕事には、多大な責任や危険を伴います。航海士の年収は、そのような仕事の特徴や環境によって決まるものです。

年齢年収(万円)
20~24356.55
25~29440.06
30~34451.3
35~39527.08
40~44497.27
45~49493.43
50~54459.26
55~594481.63
60~64373.65
65~69300.86
70~275.75

参照:厚生労働省 職業情報提供サイトjobtag

航海士の仕事内容は?

航海士の仕事内容は、航海や停泊における、船舶の運航に関する業務です。

具体的な仕事内容には、以下のようなものがあります。

  • 航海当直:航海中、船長から権限を委譲されて、航海船橋で船の操縦や航法、通信などを行う。
  • 停泊当直:港に停泊しているとき、船の安全や荷役作業の監督を行う。
  • 荷役作業:港に着いたとき、荷物の搬入や搬出を行う。クレーンやデリックなどの荷役設備を操作する。
  • 担当機器の管理:航海計器や甲板機器、救命設備や消火設備など、航海士が担当する機器の点検や整備を行う。
  • 文書管理:法定文書や社内文書など、船内で使用する文書の作成や保管を行う。
  • 危機対応:船に何らかのトラブルや事故が発生したとき、適切な対応を行う。救助活動や消火活動などを行う。

このように、船舶の運航に必要なあらゆる業務を行います。航海士は、船の運航に関する専門的な知識や技能を持つ、プロフェッショナルな職業であり、船の安全や荷物の輸送、乗客のサービスなどに責任を持ちます。

航海士に向いている人は?

航海士は、船上での生活と仕事を長期間続けることができる人が向いています。

そのためには、以下のような特徴が必要となるでしょう。

責任感が強い人

航海士は、乗客や貨物の安全を守る重要な役割を担います。万が一の事故やトラブルが起きた場合には、重大な責任を負う必要があるため、自分のミスが大きな影響を及ぼすことを常に意識し、慎重に仕事をする人が向いています。

統制力がある人

航海士は、船員の指揮者として、船の運航や管理を行います。船員に的確に指示を出し、協力して業務を遂行するためには、統制力と総合的な判断力が必要です。また、船員とのコミュニケーションや信頼関係の構築も重要となります。

集中力がある人

航海士は、航海日誌や気象観測などの記録や計測を行います。また、船の操縦や見張りなどの業務にも集中しなければなりません。海が穏やかなときでも、油断せずに注意を払うことができる人が向いています。

航海士に将来性はある?需要は?

航海士は貿易や物流において必須であるため、需要は安定しおり、将来性もあるでしょう。

この仕事は、今後も必要とされる職業です。海運は、安価で大量に輸送できる手段として、国際貿易や物流に欠かせません。日本は海に囲まれた島国であり、海運に依存する割合が高いです。そのため、航海士の需要は安定しています。しかし、航海士の仕事や働き方は、技術革新や国際化によって大きく変わっています。

特に、外航船では、人件費の高さや人材不足などの問題から、外国人船員が多くなっているようです。日本人航海士は、世界的にも高い評価を受けていますが、競争は激しくなっています。そのため、航海士になるためには、高度な資格やスキルを持ち、技術革新や国際化に対応できる人材が必要です。

航海士になるには?

航海士になるためには、国家資格である「海技士(航海)」の免許を取得し、船に関する様々な専門知識を習得しなければなりません。

海技士(航海)の免許には、最上級の1級から6級まであり、航行する区域や船の大きさ、担う業務などによって異なります。一般的に、外航船員になるには3級、内航船員になるには4級の資格を取得する必要があります。海技士(航海)の免許は、国家資格です。国土交通省所轄の海技士国家試験に合格することで取得でき、試験は年に4回、北海道から九州まで10カ所の地方運輸局などで実施されます。

試験は、筆記試験と実技試験からなり、筆記試験は学科試験と法規試験に分かれます。海技士国家試験には、以下のような受験資格が必要です。級ごとに異なりますが、代表的なものは以下のようになっています。

  • 3級海技士(航海):商船高等専門学校を卒業し、1年間の乗船実習を修了した者、または海事系大学を卒業し、6ヵ月間の乗船実習を修了した者
  • 4級海技士(航海):海上技術学校(本科)を卒業し、6ヵ月間の乗船実習を修了した者、または海上技術短期大学校(専修科)を卒業した者

また、海技士国家試験の受験資格を得るためには、大学や専門学校に行く必要があり、卒業すれば、海技士国家試験の筆記試験が免除されます。大学や専門学校では、航海士に必要な知識や技能を学び、乗船実習では、実際の船に乗って航海士の仕事を体験し、実務能力を身につけます。

なお、航海士になるための実績は必要ありません。ただし、航海士として働くためには、船舶会社や商船会社の海上職採用試験に合格する必要があります。

採用試験では、海技士の免許や学歴だけでなく、航海士としての適性や志望動機、人柄なども重視されます。そのため、航海士になりたいという強い意志や情熱、船や海に対する興味や知識、船上での集団生活に適応できる性格や人間関係などをアピールすることが大切です。

航海士に転職するには?未経験でもなれる?

航海士に転職するには、海技士(航海)の免許が必要となりますが、未経験でも転職は可能です。

まずは、専門学校や大学に入学し、海技士の免許取得を目指すのが一般的です。海技士の免許は1級から6級まであり、外航船員になるには3級以上、内航船員になるには4〜5級以上が必要となります。海技士の免許を取得するには、商船高等専門学校や海事系大学、海上技術学校や海上技術短期大学校などの専門的な学校に進学する。

もしくは、一般の船員として働きながら乗船履歴を積んで、海技士の受験資格を得るという方法があります。この場合、船に寝泊まりしながらあらゆる雑用をこなし、数年間甲板部員として勤務したあとに国家試験の受験資格を得ることができます。

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