不動産デベロッパーとは？平均年収・仕事内容・転職方法を解説！なるにはどうすればいい？

不動産デベロッパーとは？

不動産デベロッパーとは、土地や建物の開発、再開発、改修を行う専門家や企業を指します。

デベロッパーの主な業務は、土地の購入、計画・設計の段階から建設、販売や賃貸までの一連の流れを手がけることです。不動産デベロッパーは市場の需要を予測し、適切なプロジェクトを企画・実行する能力が求められます。

ゼネコンとの違い

ゼネコン（一般建設業者）は建設工事の実施を主な業務としており、デベロッパーからの依頼に基づいて、実際の建物の設計や施工を担当します。収益は工事の請負料金から得ます。

対してデベロッパーは、不動産の企画、設計、販売、管理など、プロジェクト全体の事業主としての役割を持ち、事業リスクを主に負う存在です。収益は土地や建物の売買・賃貸から得られます。

ハウスメーカーとの違い

ハウスメーカーは住宅の設計、施工を主な業務として行い、独自の住宅ブランドや設計哲学でカタログやモデルハウスを通じて顧客に提案します。

一般的には個人向けの住宅の建設が中心ですが、マンションやアパートの建設も手掛けることがあります。対してデベロッパーは、幅広い建設プロジェクト（オフィスビル、公共施設、道路、ダムなど）の設計、施工を手掛けます。

不動産デベロッパーの平均年収は？

不動産デベロッパーの年収に関する統計的なデータはありませんが、一般的に大手不動産会社のデベロッパーだと800〜1000万円とされているようです。

基本的には勤続年数に従って昇給していきますが、30代の若手でも1000万円を超える場合も珍しくなく、当人の実力に応じた高給も期待できるでしょう。

不動産デベロッパーの仕事内容は？

不動産デベロッパーは、市場調査を基に最適な土地を選定・取得し、物件の計画から設計、建設を行うことが主な仕事です。

また、完成後の販売や賃貸のマーケティング活動を担当し、物件の管理・運営も行うこともあります。不動産デベロッパーの仕事内容について詳しく見てみましょう。

市場調査

 どのような物件に需要があるのか、目的地域の人口動態、経済状況、ライフスタイルの変化などを調査します。また、既存の物件や近日中に市場に出る物件、同地域の他のデベロッパーの動向など競合の分析をします。

土地の選定・取得

地元のブローカーや土地所有者とのネットワークを活用して、土地の適正価格を判断するため市場価格を調査後、適地を探し、土地価格、支払い条件、引き渡し時期などを土地の所有者や関連機関と交渉します。最適な価格での取得を目指していきます。

計画・設計

物件のブランディングやコンセプト、デザイン方針などを決定し、建築家、設計士、風水師などの外部専門家と打ち合わせや協議を行います。プロジェクトの経済的実現可能性なども考慮します。

資金調達

プロジェクトの収益予測やコスト計算を行い、必要な資金の規模やタイミングなどのビジネスプランを策定します。また、金融機関と交渉し、 ローンの利率や融資条件などの交渉を行います。

建設・施工管理

建設業者やサブコントラクターの選定を行い、施工の進捗を管理し計画通りに進行しているかを随時チェックします。施工の品質を監督し、建築計画の環境への影響や土地の用途変更や建築許可など、各種法令に基づく手続きも進めます。

販売・賃貸

販売価格、販売方法、広告戦略などマーケティング戦略を考え、広告代理店やPR会社と連携し、宣伝活動を行います。また、物件の案内や価格交渉も見込み客に対して行っていきます。

管理・運営

物件が販売またはリースされた後も、維持管理やテナントとの関係管理が必要です。購入者からの問い合わせやクレームに対応し、物件に関連する修繕やメンテナンスのサービスを提供します。契約更新の交渉はテナントと行います。

不動産デベロッパーに向いている人は？

不動産デベロッパーに向いている人は、土地の取得や資金調達、販売活動などでの交渉を有利に進めることができる交渉スキルを持つ人です。

また、建築家、融資機関、テナントなどの多岐に渡る関係者とのやり取りを円滑にするコミュニケーション能力に長けた人も不動産デベロッパーに向いていると言えます。

不動産デベロッパーに将来性はある？需要は？

不動産デベロッパーの将来性は、経済の成長や都市化の進行に左右されますが、近年では環境や持続可能性に対する意識に配慮した、緑豊かでエコフレンドリーな開発が求められているため需要は高いと言えるでしょう。

都市部の再開発や新しい都市エリアの開発と同時に新しい技術も取り入れながら、人と環境に配慮した持続可能な開発が求められています。

不動産デベロッパーになるには？

不動産デベロッパーになるには、不動産開発事業を手掛ける企業に就職することが一般的です。

不動産開発事業を手掛ける企業に就職する為に必要な資格などは特にありませんが、宅地建物取引士や不動産鑑定士など不動産に関連する資格を持っておくと、より志望度の高さをアピールできるでしょう。

また、基本的に学歴でいえば大卒以上であることが最低条件になりますが、大手不動産会社は就活生にとって人気も高い為、国立大学や有名私立大学出身など高学歴であることを求められる場合も多いようです。

不動産デベロッパーに転職するにはどうすればいい？未経験でもなれる？

不動産デベロッパーへの転職は、新卒採用がメインとなるため、未経験からの転職は難しいと言われています。

不動産業界での営業経験や不動産に関する資格、行政書士などの法務に関する資格を持っていると、他の志望者と差別化できる場合があります。これまでのキャリアや経験で身につけたスキルを適切にアピールすることが重要となるでしょう。