予備校講師とは？平均年収・仕事内容・転職方法を解説！なるにはどうすればいい？

予備校講師とは？

予備校講師は、主に大学入試や資格試験の合格を目指す生徒たちに対して専門的な知識と指導を提供する教育者です。

進学予備校、高卒認定予備校、資格・試験予備校など、様々な教育機関で活動します。指導方法は、大規模な一斉授業から個別指導、オンライン講義など生徒のニーズに合わせて展開しています。

予備校講師には必要な資格はありませんが、目標大学と同等レベルの学力があるか、学生への指導が十分に可能な知識を有していることが必要です。

予備校講師の平均年収は？

予備校講師の平均年収は厚生労働省の令和4年度賃金構造基本統計調査によると、予備校講師を含む個人教師の平均年収は約427万円です。

日本人全体の平均年収よりやや低めか同程度の傾向にあります。予備校講師の年収は、予備校の規模や本人の実力や人気によっても大きく変わります。人気の講師になると授業数が多く一つの授業の単価が上がり、また参考書を出版することなどで年収が1000万を超えることもあるようです。

参照：厚生労働省　令和4年度賃金構造基本統計調査
参照：国税庁　令和4年度民間給与実態調査

予備校講師の仕事内容は？

予備校講師の仕事内容は生徒の学力向上と試験合格を目指す指導が中心です。しかし教壇に立って講義を行うだけが予備校講師の仕事ではありません。

予備校講師の仕事内容について詳しく見てみましょう。

講義の実施

予備校講師は、大学入試や資格試験に特化した講義や授業を実施します。生徒の理解度や学習進度に合わせた授業計画の立案と実行が含まれます。講師は授業中に生徒の疑問に応じ、複雑な概念を分かりやすく説明することで生徒の理解を深めることが必要です。

教材やテキスト、参考資料の作成

予備校講師は授業で使用する教材やテキスト、参考資料の作成にも携わります。最新の試験傾向を反映した資料を作成し、生徒が効率的に学習できるようにします。教材は理解を深めるための例題や演習問題を含むようです。演習問題も自らの経験から適切な問題を収集し回答や解説を作成します。

入試に関する情報収集、分析

予備校講師は、大学入試やその他の試験に関する最新情報の収集と分析も仕事の1つです。試験の形式、出題傾向、評価基準などを研究し授業計画や教材作成に活用します。また、生徒や保護者に対して、情報を提供し受験戦略のアドバイスや面談を行います。

模擬試験の作成

予備校講師は、生徒の試験対策として模擬試験の作成にも関わります。模擬試験は、実際の試験形式を模倣し生徒が試験環境に慣れることが目的です。講師は模擬試験の結果を分析し、生徒の弱点を特定し弱点に基づいた指導を行います。

参考書の出版

一部の予備校講師は、自らの専門知識を活かして参考書の出版や編集に携わることがあるでしょう。教科の専門知識を基にした内容の執筆、編集作業が含まれます。参考書は予備校の生徒以外の一般の受験生にも利用され、講師の専門性を示す手段となります。参考書の売り上げによっては講師の収入や人気につながるでしょう。

予備校講師に向いている人は？

予備校講師に向いている人は特定の教科や入試についての深い知識を持っていてなおかつ教育に対して情熱を持ち、生徒に対して熱心に教えることができる人です。

また、生徒の学習進度や理解度に合わせて指導方法を柔軟に変え、生徒の質問に対して明確で分かりやすい説明をすることも欠かせません。生徒とコミュニケーションをとり、生徒のモチベーションを高め、学習意欲を引き出すことができる人が適しています。

予備校講師に将来性はある？需要は？

予備校講師は大学入試の競争が激化しており質の高い指導を求める生徒や保護者の需要が高まっているため将来性はあるといえるでしょう。

また、オンライン教育の普及により、従来の対面授業だけでなくデジタル教育コンテンツの開発やオンライン指導にも対応できる講師が求められています。

しかし、少子化の影響により全体的な生徒数は減少傾向にあり、予備校業界全体の市場規模に影響を及ぼしています。将来的には、教育技術の進化に適応し、生徒に付加価値を提供できる講師が重宝されるでしょう。

予備校講師になるには？

予備校講師になるためには、まず特定の教科に関する深い知識と専門性が必要です。

多くの場合、4年制大学の卒業資格が求められ、教科に関連する学位や専門知識が望ましいとされます。教員免許は必須ではありませんが、教育経験や指導経験があると有利でしょう。

予備校講師の採用過程には、履歴書の提出、筆記試験、模擬授業、面接などが含まれることが一般的です。また、教育業界における最新の動向や試験傾向に精通していることもこの職業にとって重要です。

予備校講師に転職するには？未経験でもなれる？

予備校講師に転職するためには、まず関連する教科に対する深い知識が必要です。

未経験者でも専門分野における高い学識や熱意があれば、予備校講師としてのキャリアをスタートさせることができます。転職を希望する場合は教育経験を積むために家庭教師や小規模な塾でのアルバイトを始めることが一つの方法です。

また予備校講師は採用試験や模擬授業、面接などの選考プロセスを通過する必要があります。予備校講師として成功するためには、教育に対する情熱と生徒の学習をサポートするためのコミュニケーション能力が重要です。