石工とは？平均年収・仕事内容・転職方法を解説！なるにはどうすればいい？

石工とは？

石工とは、石材を切り出したり加工したりする職業です。

石材採石、石積み、石材加工、石張りなどの分野があります。石材の特性や技術に精通し、墓石や石垣、建築物の外装など、石に関するさまざまな加工が仕事です。石工は、石に興味や関心がある人や、手に職をつけたい人や、クリエイティブな仕事がしたい人に向いています。

やりがいは、自分の作品が長い時間にわたって大事にされることや、公共工事に関われることでしょう。なお、石工の技術や知識を証明するためには、石材施工技能士などの資格を取得することがおすすめです。

石工の平均年収は？

石工の平均年収は、厚生労働省の情報提供サイトjobtagによると437.7万円です。

石工の年収は、特定の職場やプロジェクトの要件、スキル、労働市場の需要と供給によって変動することがあります。具体的な情報を得るためには、地域や国の労働市場での最新のデータや、地元の建設業界の情報を参照することが重要です。

参照：厚生労働省　職業情報提供サイトjobtag

石工の仕事内容は？

石工の仕事内容は、石材採石、石積み、石材加工、石張りなどの分野があります。

具体的には以下のような内容です。

石材採石

砕石場から石を切り出す仕事です。ジェットバーナーやスロットドリルなどの道具を使って、花崗岩や玄武岩などの岩石を切り出します。切り出した石を石切り機で寸法に合わせて切り、角石や板石などに製材し、石材の表面を研磨したり、艶出しなども行います。

石積み

石垣を積む仕事です。石垣だけでなく、花崗岩や大理石などの石材を工事現場に積み重ねて、壁や柱、堤防などの石材構築物を構築します。石と石の間に隙間ができないように、正確に積み上げます。

石材加工

石で墓石や灯篭などを作る仕事です。石仏や石鳥居、記念碑など、種類は多岐に渡り、大理石や砂石、花崗岩などに、のみや小ベラなどの道具で文字や模様を彫ります。他にも、サンドブラストなどで文字や模様を彫ったりする仕事もあります。

石張り

建築物の外装や内装に石を貼り付ける仕事です。薄い石板を化粧板として使ったり、石のタイルを敷いたりします。石の色や形を工夫して、建築物に美しさや高級感を演出します。

石工に向いている人は？

石工に向いている人は、石に対する興味や関心を強く持ち、辛抱強く真面目な人です。

石工になるには時間がかかり、石の据え付けに必要な基本技術を身につけるには通常3年以上、一通りの石材加工技術を習得するには10年以上かかると言われています。

よって、長い学習プロセスに耐えられる忍耐力が必要です。石工の仕事では、石材を細かい部分まで調整し、正確に配置する必要があるため、細かい部分の調整を行う際には、手先の感覚や目算のスキルも重要視されます。

よって、緻密さはもちろん、石を切り出したり、加工したりするための美的センスを持っている人にもおすすめでしょう。また、自分の発想や想像力をもとに、オリジナルの作品を作ることができます。そのため、クリエイティブな仕事がしたい人にもぴったりです。他にも、一定の技術や実績を持てば、独立して自分の店を持つこともできるため、独立したい人にも魅力的でしょう。

石工に将来性はある？需要は？

石工は製品や公共工事において必要とされているため、今後も需要は安定していくと言えるでしょう。

石工は墓石や灯篭などの石製品を作る仕事ですが、これらの製品は、日本の伝統文化や宗教に深く関わっており、一定の需要があります。また、石材加工の仕事にはコンピューターや機械が導入されていますが、細かな細工は職人の手作業で行われるため、石工の技術は今後も必要とされるでしょう。

また、石垣や石畳、石張りなどの石工事は、公園や河川敷、歴史的建造物などの整備など、公共工事の仕事の需要も多いので、石材店では職人技が重要視される傾向があります。

石工になるには？

石工になるために必須の資格はありません。

しかし、石工としての技術や知識を証明するために、国家資格である「石材施工技能士」の資格を取得することが有利となります。石材施工技能士は、石材施工に関する学科と実技の試験に合格した者に与えられる国家資格です。

都道府県知事が実施し、中央職業能力開発協会や都道府県職業能力開発協会が問題作成や試験の実施などを行います。ただし、受験資格は、石材施工の実務経験が3年以上必要です。また、1級と2級の2種類があり、1級は、2級の資格を持ち、さらに3年以上の実務経験があることが条件となります。

資格取得のために大学や専門学校に行く必要はありませんが、建築や土木などに関する専門知識を学ぶと有利となるでしょう。なお、美術や芸術などの彫刻科がある学校を卒業した後、石材店などで修業をして経験を積むのが一般的だそうです。具体的には、石を切り出したり、加工したりする専門的な技術が必要となります。石の素材感や特徴に関する知識も求められるでしょう。

他にも、石を切り出すために、ジェットバーナーやスロットドリルなどの道具の操作方法や機能の学習が必要です。また、加工するためには、のみや小ベラなどの道具で文字や模様を彫る技術や、サンドブラストなどで文字や模様を彫る技術を学ぶ必要があります。

石工に転職するには？未経験でもなれる？

石工になるには、特別な学歴や資格は必要ありません。

そのため、未経験でも可能です。まずは、独学や経験を積んで、石に関する基礎知識や技術を身につける必要があります。そのため、石材店や石屋で修業をして経験を積みましょう。石材店や石屋などに問い合わせて、見習いとして働き、現場で実際に働くことで、石工の仕事内容や雰囲気を知ることができます。また、先輩の指導を受けて、石工としての技術や経験を積むことができるでしょう。

なお、「石材施工技能士」の資格も取得すると有利となります。その後、石材店や石屋に直接応募したり、インターネットやハローワークで求人を探したり、転職サイトや転職エージェントを利用すると良いでしょう。

また、石工に転職する人は、以下のような人が多いです。

石工に興味や関心がある人

石にまつわるさまざまな仕事を行う職業です。石の美しさや歴史に魅力を感じる人や、石でオリジナルの作品を作りたい人などが石工に転職する傾向があります。

手に職をつけたい人

専門的な技術が必要な職業です。石工としての技術を身につけると、自分のスキルやセンスを発揮できる職業となります。また、石工の技術は今後も需要が高まると考えられるため、安定した職業となるでしょう。

なお、石工のキャリアパスは、以下のようなものがあります。

石材店や石屋などで働くこと

石工としての技術や経験を積みながら、墓石や石垣などの石製品の製作や施工を行います。役職や年齢に応じて、給与や待遇が上がっていくようです。

独立して自分の店を開くこと

石工としての技術や経験が十分にあれば、自分の店を開くことができ、自分の作品を多くの人に見てもらったり、自分のスタイルで仕事をしたりすることができます。しかし、経営や営業などの責任も大きくなります。