マーシャラーとは？平均年収・仕事内容・転職方法を解説！なるにはどうすればいい？

マーシャラーとは？

マーシャラーとは、離発着する航空機を駐機場などの所定の場所まで安全に誘導する職業です。空港で航空機の誘導、給油などの地上作業を行う仕事をまとめてグランドハンドリングといいますが、その中でも資格をもつ限られた人のみが行える職業です。飛行機を定時通り発着させ、安全に運航するために重要な職業の一つと言えます。

マーシャラーの平均年収は？

マーシャラーの年収に関する統計的なデータはありませんが、一般的にマーシャラーも含むグランドハンドリングの年収は400〜600万だとされているようです。マーシャラーとして働く際は、ほとんどがグランドハンドリングを請け負う会社に正社員として就職します。そのため年収は所属の会社によって変わりますが、経験を積みマーシャラーとして業務を行えるようになるとグランハンドリングの平均年収よりも高くなることがあるようです。

マーシャラーの仕事内容は？

マーシャラーとは、着陸した飛行機を駐機すべき正確な位置まで誘導する仕事です。なぜ地上で飛行機に関する作業をするグランドハンドリングスタッフと異なる名前が付けられているのでしょうか。マーシャラーの詳しい仕事内容についてみていきましょう。

そもそもマーシャラーはなぜ必要？

具体的な仕事内容を把握するには、マーシャラーが必要な理由を知っておくことも大切です。マーシャラーの誘導する航空機は、とても大きくパイロットが座る操縦席もかなり高い位置にあるためパイロットから見ると広い死角が存在します。それに加え旅客機の場合乗客が乗り降りするためのボーディングブリッジという設備を飛行機に接続する作業が必要です。そこで、航空機が止まるべき正確な場所を地上から確認しながら誘導するマーシャリングと呼ばれる仕事が大切となります。そして、専門の資格をもつマーシャラーが必要となるわけです。

航空機の駐機場への誘導

航空機は空港に着陸すると、管制塔の指示に従って駐機すべき駐機場に走行してきます。駐機場に差し掛かったときからがマーシャラーの出番です。マーシャラーは正しい位置に誘導するために、パドルと呼ばれる赤や黄色の色をしたしゃもじのようなものを使い誘導します。パドルを両手に持ち、国際基準で定められた合図に従って、直進や曲がる方向はもちろん停止やエンジンの強弱も指示するので多くの経験が必要となるわけです。こうして、航空機を正しい位置に誘導し、駐機させます。

誘導だけじゃないその他の業務

マーシャラーと聞くとマーシャリング作業だと思われるかもしれませんが実は、航空機の誘導が終わった後には荷物の積載や車両の運転、航空機のドアの開閉や搭乗ゲートの接続、さらには出発機のお見送りなど、グランドハンドリングスタッフとしての作業も行います。グランドハンドリングを担当する会社や機体によっても異なりますが、一機に対して通常８名ほどのチームで動くためそのうちの一人がマーシャリングの資格をもつというわけです。

マーシャラーに向いている人は？

マーシャラーに向いている人は、チーム活動における協調性を持ち、屋外の作業に耐えることができる体力に自信がある人です。飛行機の運航、運営においては様々な業種が関わっていることから、チーム内での協調性はもちろん、他の業種との連携がスムーズに行えるかが重要となります。また、マーシャラーは、屋外で航空機の誘導を行うことがほとんどなので、昼夜を問わずどのような環境でも業務を行わないといけません。そのためそのような環境に耐えることができる体力を持っていることも必要です。

マーシャラーに将来性はある？需要は？

日本において、マーシャラーの将来性は十分にあると考えられます。近年では自動誘導システムの開発も進んでいることから、将来性が無いように思われるかもしれません。しかし、マーシャラーは、航空機を安全に離発着させるために必ず必要となる職業であり、日本では航空機の安全を最優先に考え人の手で行うことになっています。そのため、今後もマーシャラーの需要は続くと予想されます。

マーシャラーになるには？

マーシャラーになるために、国家資格やその他免許は必要ありません。しかし、各企業ごとにマーシャリング作業を行うための社内資格を設けている場合がほとんどです。その資格を取得するために、マーシャラーの業務を含むグランドハンドリング業務について多くの専門知識を学習する必要があります。そのため、航空系の専門学校や企業の実務研修でグランドハンドリング業務について学んでおくと関連会社に就職しやすくなります。マーシャラー業務のために必要となる、けん引自動車運転免許や大型特殊自動車運転免許を取得することもより近道となるでしょう。そして、グランドハンドリングの経験を積んだ後、社内の試験に合格すれば、マーシャラーとして働くことができます。

マーシャラーに転職するにはどうすればいい？未経験でもなれる？

マーシャラーに転職するためには、まず航空業界に関する基本的な知識と技術を身につけることが重要です。航空関連の専門学校や研修プログラムで学び、航空機の特性やグランドハンドリングに関する技術を習得することが一般的です。そのために専門学校に入学したり、入学が難しい場合には、グランドハンドリングを担当する企業に入社し実務経験を積むことが近道といえるでしょう。また、空港での勤務経験があると有利であると言われています。そして、社内の試験に合格することでマーシャラーとしての資格を得ることができます。]