畜産農家とは?平均年収・仕事内容・転職方法を解説!なるにはどうすればいい?

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畜産農家とは?

畜産農家とは、乳製品や肉、卵を販売するために牛や豚、鶏などの家畜を繁殖させて育てる仕事です。製品として出荷するために、動物の特性を知り、成長具合や健康状態をコントロールしながら、生育環境を整えていかなければなりません。

動物はストレスや暑さ、寒さに弱く、仕事を怠ると病気になったり味が落ちたりしてしまうため、毎日向き合う必要があります。また、どのように出荷していくかなど経営の知識も求められます。

畜産農家の平均年収は?

畜産農家の農業租収益から経営費を引いた農業所得の平均は、2021年の農林水産省農業経営統計調査によると全体で790万円ほどです。サラリーマンの平均的な収入に比べると比較的高い傾向にありますが、経営規模に差があります。以下で詳しい平均農業所得を見てみましょう。

<個人経営体(全国平均)>

営農類型農業所得(万円)
酪農経営362.5
肉用牛経営709
繁殖牛経営551
肥育牛経営151.1
養豚経営360.9
採卵養鶏経営165.7

<法人経営体(全国平均)>

営農類型農業所得(万円)
酪農経営1,812.1
肉用牛経営235.1
繁殖牛経営342
肥育牛経営186.6
養豚経営2,067.2
採卵養鶏経営3,150.6

出典:「営農類型別経営統計」 農林水産省

畜産農家の仕事内容は?

畜産農家の仕事は、主に動物の世話や掃除というものがあります。営農類型によって仕事内容が少しずつ異なってくるため、それぞれ見ていきましょう。

酪農経営

酪農経営では、まず牛舎の掃除や餌やり、牛の健康状態の確認を行うことが多いです。餌の種類や飼料の配合は酪農家によってそれぞれであるため、試行錯誤しながら牛に餌をあげています。

その後、牛に搾乳機を装着して搾乳作業を開始しつつ、子牛には手作業で哺乳などの世話を行います。他にも夏には牧草を刈ったり、乳牛の出産に立ち会ったりすることもあるでしょう。

肉用牛・繁殖牛・肥育牛経営

肉用牛経営には子牛を生産・販売する繁殖牛経営と子牛を購入してお肉として販売する肥育経営があります。繁殖牛経営では、掃除や餌やりはもちろん、子牛のせりが重要な仕事です。生後9ヶ月程度の子牛を搬入やブラッシングして競り場へ連れていき、落札されたら購買者の元へ送り届けます。

肥育牛経営では、生後29ヶ月ほど牛を出荷することが大事な仕事です。約750kgの牛を荷台に乗せて食肉センターへ配送され、枝肉になった後に食肉卸市場でセリにかけられます。

養豚経営

養豚経営は繁殖から出荷まで一貫して行うことが主流です。まず、餌やりや掃除、健康チェックを行います。その後、繁殖のサポートや子豚にワクチン接種をしたり、出荷したりします。豚の分娩は夜から明け方に行われるため場合によっては一晩中作業することもあるでしょう。

畜産農家に向いている人は?

動物が好きで動物のために努力できる人が向いています。詳しくどのような人が畜産農家に向いているか見ていきましょう。

動物が好きな人

畜産農家は牛や豚、鶏などを育てる仕事であるため、動物が好きであることが必須条件です。動物という命相手であるため、何があっても最後まで愛情や責任を持ってやり遂げられる人が向いているでしょう。

体力のある人

大きい動物相手であり、餌の量も多いため力仕事がメインです。また、動物の病気や出産などにより勤務時間や休みは不規則な場合も多いため、それに耐えることができるような体力のある人が向いています。

経営の力がある人

餌を買ったり、動物を売ったりすることが仕事であるため、いくらで売り買いするかなど経営する力のある人が向いています。法人で行っている場合は、経営を専門にしている人を雇っている場合もあります。

畜産農家に将来性はある?需要は?​​

畜産農家の需要や将来性はなくなりつつありますが、完全になくなることはないでしょう。現在、畜産物の消費量が下がってきていますが、飼料代が上がっており畜産農家は厳しい状態が続いています。

そして、植物性ミートなどの開発も進んできており需要が下がるのではないかと言われています。しかし、畜産品が完全になくなることは考えにくいため、仕事がなくなることはないでしょう。

畜産農家になるには?

畜産農家になるには、必須の学歴はありません。しかし仕事内容によっては必要な資格があります。例えば、牛や豚などの家畜を生育する畜産農家になる場合は、各都道府県が年1回開催する家畜商講習会の全課程を終了し、家畜商免許を取得しなければなりません。

そのため、親が畜産農家の場合はそのまま免許を取得して継ぐ場合が多いです。それ以外の場合は、大学で畜産を学ぶことが一般的です。畜産は動物を相手にするため、全く知識がなければ畜産は難しくなります。そして大学を卒業後は、農業法人や畜産を行う企業に就職します。

独り立ちを考えている場合は、お金も時間もかかることを覚えておきましょう。また、地域の人たちからも受け入れてもらえるような人間性も大事です。各都道府県には新規就農相談に乗ってくれる部署があるため、将来自分で畜産農家を経営したいということを伝えると良いです。

畜産農家に転職するには?未経験でもなれる?

畜産農家に転職するために必須の学歴はないですが、家畜を生育する畜産農家になる場合は家畜商免許が必須となります。畜産をやるチャンスを逃して畜産に関係のない仕事をしている人や農家から転職する傾向にあります。

また、農家と畜産農家を兼業する人も多いです。畜産農家になるためにまずは畜産をやっている企業に就職し経験を積んで、その後独り立ちを検討すると良いです。未経験でも求人募集しているところは多いためそこに応募したり、畜産が学べる大学で勉強したりしましょう。

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