板前とは?平均年収・仕事内容・転職方法を解説!なるにはどうすればいい?
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板前とは?
板前とは、日本料理の店で調理作業に従事する職人のことです。
板は俎(まないた)のことで、もと客を供応する際に主人が俎の前に座して調理する儀礼があったことに由来します。日本料理には会席料理や懐石料理、天ぷら料理、うなぎ料理、ふぐ料理など様々な種類があり、これら各種の料理を調理します。
他にも、味覚だけでなく、盛り付けの美しさや季節感を大事にしていますので、器選びと盛り付けも重要な仕事となります。小さな店ではほとんどの作業をひとりでやることもありますが、料亭、旅館などでは仕事が分業化されているようです。
呼び名も店によって異なりますが、掃除、洗い物、野菜の下処理など下積みの「追い回し」、盛り付けをする「先付け、八寸場」、焼き魚、天ぷらなど加熱調理を担当する「焼き場、揚げ場」、煮物、吸い物などだしを使った味付けを担当する「蒸し場、煮方」、刺身を切る「板場」に分かれています。
また、料理の味を左右するのはやはり材料であり、新鮮で良質な材料を求めて早朝から市場へ仕入れに出向くことが多いとのこと。最近の傾向として、以前はほとんどが男性でしたが、女性も増えているようです。
板前の仕事内容は、材料の下ごしらえ、調理、盛り付け、清掃・消毒などを行います。給与としては、見習い期間中は低収入ですが、一人前になるほど給料が上がります。板前の年収は、勤務先や経験によって大きく異なるようです。
板前の平均年収は?
板前の平均年収は、厚生労働省の情報提供サイトjobtagによると383.8万円です。
ただし、一流の料理店や高級ホテルで働く板前は、それ以上の収入を得ることができる可能性があります。また、料理のスキルや評判が高い板前も高収入を得ることができるでしょう。平均年収は地域や勤務先によって異なるため、具体的な数字は変動します。料理業界での経験やスキルを積んでいくことで、収入を向上させる機会も増えるでしょう。
年齢 | 年収(万円) |
20~24 | 295.71 |
25~29 | 337.33 |
30~34 | 387.63 |
35~39 | 423.71 |
40~44 | 426.91 |
45~49 | 447.25 |
50~54 | 449.17 |
55~59 | 409.94 |
60~64 | 377.31 |
65~69 | 380.35 |
70~ | 251.78 |
板前の仕事内容は?
板前の仕事内容は、材料の下ごしらえ、調理、盛り付け、清掃・消毒などです。
具体的には以下のような作業を行います。
材料の下ごしらえをする
魚や肉、野菜などの材料を洗ったり、皮をむいたり、切ったり、下茹でしたり、下味をつけたりする作業です。材料の鮮度や品質を見極める目と、包丁の扱いに熟練した技術が必要となります。
調理をする
下ごしらえした材料を、煮る、焼く、揚げる、蒸す、炒めるなどの方法で調理します。日本料理の特徴であるだし汁や醤油、味噌などの調味料を使って、素材の旨味を引き出す味付けを行うようです。また、火加減や調理時間、調理器具の使い方などに注意を払います。
盛り付けをする
調理した料理を、器に美しく盛り付けます。料理の色や形、量やバランス、季節やテーマに合わせて、器の選択や飾り付けをするようです。料理の見た目や雰囲気を演出するセンスが必要となります。
清掃・消毒をする
安全で衛生的に食品を取り扱うために、調理場と配膳場所を清掃・消毒します。調理器具や食器、カウンターやテーブルなどを洗浄・拭き取り・消毒を行い、衛生管理の基準やルールを守ります。
板前に向いている人は?
板前に向いている人は、料理に興味があることはもちろんのこと、優れた味覚を持ち手先が器用で、伝統文化を守り続けることに情熱を持っている人です。
具体的には、以下のような特徴を持つ人です。
料理が好きで、和食に興味がある人
板前は、和食調理の五法(生・煮る・焼く・揚げる・蒸す)を現場で学び、一通りの日本料理を作れるようになるまでに、10年はかかると言われています。そのため、料理に興味があり、和食の歴史や文化、季節や地域の特色などを理解し、守り続けることに情熱を持つことが大切です。
料理の知識や技術は修業を通して身につけることができますが、料理に対する情熱や好奇心は自分で持ち続けなければなりません。
日本の伝統や文化を尊重し、継承していきたい人
板前は、日本の伝統文化である和食を作る職業です。和食は、ユネスコの無形文化遺産に登録されており、世界的にも注目されています。板前は、和食の歴史や文化、季節や地域の特色などを理解し、守り続けることに情熱を持つことが求められるでしょう。また、和食の魅力をお客様に伝えることも、板前の役割の一つです。
長期的な目標を持ち、努力や忍耐を惜しまない人
板前になるためには、最低でも2〜3年、長ければ10年以上の修業を積むことが必要です。修業中は、掃除や洗い物、野菜の下処理などの雑務から始まり、先輩や料理長から厳しい指導を受けます。また、給料も低く、休日も少ないことが多いです。しかし、このような修業を乗り越えることで、一流の料理人になることができます。
板前に将来性はある?需要は?
板前は日本食の人気が高まっていることからも、大いに将来性があり、需要は高まっているでしょう。
日本料理はユネスコの無形文化遺産に登録されており、国内外から高い評価を受けています。このように、板前は、日本の伝統文化を守りながら、国内外のニーズに応えることができる仕事であり、大いに将来性があると言えます。
板前になるには?
板前になるために、必須の資格はありません。
しかし、調理師免許やふぐ調理師資格などの資格を持っていると、就職や給与に有利になる場合があるでしょう。調理師免許は国家資格で、厚生労働大臣が指定した調理師養成施設を卒業するか、2年以上の実務経験を積んだ後に試験に合格することで取得できます。ふぐ調理師資格は都道府県が発行する資格で、調理師免許とは別に申請や試験が必要です。
また、調理師免許やふぐ調理師資格などの資格を取得するためには、受験資格があり、調理師免許は、調理師養成施設を卒業するか、2年以上の実務経験を積むことが求められます。ふぐ調理師資格は、調理師免許を持っていることがほとんどの都道府県で必要となります。なお、大学や専門学校に行く必要はありません。
その他にも、専門調理師や調理技能士などの民間資格がありますが、これらは必須ではないようです。求められる能力としては、優れた味覚や、器用な手先、体力などでしょう。また、料理技術だけでなく、段取りや盛り付け、器選びなどのセンスや知識も求められます。
調理の面では、和食調理の五法(生・煮る・焼く・揚げる・蒸す)を現場で学び、一通りの日本料理を作れるようになることが必要です。また、材料の選び方や下ごしらえ、だし汁や調味料の使い方、火加減や調理時間、調理器具の使い方などの技術も学ぶ必要があります。
他にも、料理の色や形、量やバランス、季節やテーマに合わせて、器の選択や盛り付けをするセンスも求められるでしょう。
板前に転職するには?未経験でもなれる?
板前に転職するには、調理師免許を取得することが必要となりますが、未経験でも可能です。
まずは調理師免許の取得を目指しましょう。その後は、料亭や割烹、和食料理店などで見習いとして働きながら、先輩や料理長から技術やノウハウを学んでいくことになります。調理師免許は、調理師専門学校や大学の調理コースを卒業するか、調理師養成施設で150時間以上の調理実習を受けた後に試験を受けることで取得できます。
しかし、調理師免許だけでは、一人前の板前として認められるわけではありません。板前は、和食調理の五法を現場で学び、一通りの日本料理を作れるようになるまでに、10年はかかると言われています。そのため、調理師免許を取得した後は、料亭や割烹、和食料理店などで修業を積むことが必要です。
板前の修業は厳しく、長期的な視点で考える必要があります。また、板前の世界は資格よりも現場修業が重視されるため、一流の技術を学ぶには一流の人から学ぶのが良いとされています。そのため、転職する際には、自分の目指すレベルや方向性に合った店を選びましょう。
板前に転職する傾向にある人は、以下のような特徴があると言えるでしょう。
- 料理が好きで、和食に興味がある人
- 日本の伝統や文化を尊重し、継承していきたい人
- 長期的な目標を持ち、努力や忍耐を惜しまない人
- 負けず嫌いで、自分の腕を磨きたい人
- お客様に喜んでもらえることにやりがいを感じる人
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