カーデザイナーとは？平均年収・仕事内容・転職方法を解説！なるにはどうすればいい？

カーデザイナーとは？

カーデザイナーとは、新しく開発する車のコンセプトやテーマを踏まえて、車の外装、内装の造形、素材や色など車の全体像を決めていく職業です。

カーデザイナーは、担当する部分によって職種が分かれています。新しい車の外装をデザインするエクステリアデザイナー、内装をデザインするインテリアデザイナー、色を決めるカラーデザイナーと大きく分けて３つの職種があります。

それぞれの新しい車の開発には、ニーズ、コスト、基準、流行りなどの多くの条件があり、他部署の担当者との協力のもと、スケッチや粘土などを用いた模型の作成をしていきます。

新しい車の全体像を完成させるまでに、多くの歳月が掛けられることもあり、責任感と取り組み続ける情熱が必要です。

カーデザイナーの平均年収は？

カーデザイナーの年収に関する統計的なデータはありませんが、厚生労働省の調査によると、製品をデザインするインダストリアルデザイナーの平均年収が、480.6万円となっています。このことを踏まえるとこの年収付近であると言えるでしょう。

しかし、カーデザイナーは最初こそ正社員として自動車メーカーやデザイン事務所に就職しますが、その後は独立してフリーランスとして活動する著名なカーデザイナーもいるようです。

カーデザイナーの仕事内容は？

カーデザイナーの仕事内容は、会社の新しい車のコンセプトをもとに新しい自動車など乗り物全般をデザインすることです。

また、新しいコンセプトの立案から携わるケースもありますので、技術的なスキルとクリエイティブなセンスが求められます。カーデザイナーの仕事内容について詳しく見てみましょう。

新しい車のコンセプトの考案

常に新しい車を開発する必要のある自動車メーカーは、そのメーカー伝統のデザインや思想をもっています。それを踏まえながら新しい車のデザインを考えていく必要がありますので、コンセプトとなるデザインの考案はとても大切な段階です。

この段階では、何件かの候補が上がることが多いです。近年は、性能だけでなく環境への配慮などこの段階においても、多くのことを考慮しながら候補が作成されます。

最終的なデザインの決定

新しいデザイン候補が出たら、デザイナーだけでなくその他部署も交えて最終的なデザインの決定が行われます。その後、スケッチやデッサンに基づいて、実際に粘土を用いてクレイモデルと呼ばれる自動車の模型を作ったり、CGを用いたデータを作ったりなど、販売に向けて検討を重ねます。

試作車の作成

実際の製造が決定されると、内外装ともに細部まで検討された実車製造向けの三次元データをもとに実際に走行が可能な試作車を作成します。

試作車での走行をもとに市販されるモデルには、細かい変更が加えられることもあり製品化され発売されるまでの道のりはとても長いといえます。

カーデザイナーに向いている人は？

カーデザイナーに向いている人は、デザインの幅広い発想力と表現力がある人です。自動車のデザインを行うカーデザイナーは、会社の伝統のデザインを踏まえて新しいものを創造し続けれなければなりません。

そして、現在は前述のように自動車の変革期ともいわれているため全く新しいデザインを生み出す力も必要となるでしょう。

カーデザイナーに就職活動する際にはスケッチの提出が必要な場合もあり、これらの力に加えて、自分のデザインのイメージやコンセプトについて、理解してもらう必要があることから表現力も重要といえます。

カーデザイナーに将来性はある？需要は？

自動車業界は近年、100年に一回の転換期ともいわれており、自動運転や電気自動車など業界自体が大きな転換を迫られています。このような技術的な変化と転換は、それとともにデザインが変わっていくことを示唆しています。

このような変革を考えると、カーデザイナーは将来的にも活躍できる職業であると言えます。そして、現在各自動車メーカーは変革期において車に限らず多くの分野に進出しているので、新しいデザインが必要となる事が多くなり今後の需要もあるということができるでしょう。

カーデザイナーになるには？

カーデザイナーになるために、何か特定の学歴や資格は必要ではありませんが、デザインの作成に必要なデッサン力や最新のデザイン技術を学ぶ必要があります。そのため工学系や美術系の大学または専門学校に進学し必要なスキルを学ぶことが必要です。

特に、車のデザインに力を入れている学校もあります。卒業後、自動車製造メーカーやデザイン事務所に就職することで、デザイナーとして活動することができます。

カーデザイナーに転職するにはどうすればいい？未経験でもなれる？

未経験からカーデザイナーに転職するには、デザインや工学を学ぶことができる学校へ入学し、基本的な学問を学ぶのが一般的です。学校においてデッサンの力や最新のデザインを学び、その経験をもとに、メーカーやデザイン事務所に転職活動を始めることができるでしょう。

しかし、求人サイトによっては、新卒採用の方が比較的多いこともあり、学校を卒業後、すぐにカーデザイナーにかかわるのは難しいかもしれません。

そのため、カーデザイナーと関わりのある職種に就くことも考えられます。車のマーケティング部門や、エンジニア職でスキルを磨いていけば、仕事をしながらカーデザイナーに転職するためのスキルを磨くことができます。