高校受験を控えた中学生の保護者の方は、「どんな塾が子供に合っているのだろうか」「塾がたくさんありすぎて選べない」と悩んでしまいますよね。

本コラムでは、そんな方に向けて、「中学生の塾事情」「塾の選び方のポイント」を解説します。最後まで読めばお子様にあった塾の選び方がわかります。

中学生の塾の選び方とは？判断基準7つ

高校受験対応、中学生向けの塾はどのような基準で選べば良いか、判断基準をご紹介します。

1.集団？個別？

学習塾には大きく分けて集団指導塾と個別指導塾があります。

集団指導塾は個別指導塾に比べると授業料が安い傾向にあります。また、授業もハイレベルな塾が多いという特徴があります。その反面、個別のカリキュラムは作成されない塾が多かったり、講師の目が隅々まで行き届かなかったりする場合もあります。

個別指導塾は集団指導塾と比べると、費用は高い傾向にありますが、講師との距離が近く、個別のカリキュラムを作成する塾がほとんどです。

上記の特徴から、難関高校を目指しており、わからないことは積極的に講師に質問できる生徒は集団指導塾が向いているでしょう。

合格までのカリキュラムを作成してほしいお子様や、講師に自ら積極的に質問などができないと感じているお子様は個別指導塾が向いているといえます。

2.志望校は公立？私立？

何度も述べているように、私立高校は教科書以外の事項が出題される傾向にあります。

そのため、第一志望が私立高校の場合には、受験情報を豊富に持っている塾を選ぶのが良いでしょう。

受験情報を豊富に持っているかを判断するには、塾ができてどれくらいたつか、学校ごとの合格生徒数、合格率に注目することをおすすめします。

3.私立中学に通っている場合は？

私立中学に通っており、高校にエスカレーター式で進学する場合の塾選びは少し注意が必要です。

高校入試をしない生徒は通塾の対象になっていない塾も中にはあるからです。

大学入試を見据えて通塾するならば、大学入試対策も行っている塾に行くことが必要です。

学校の進度についていくために通塾するならば、個別指導塾で進度に合わせた授業を受けることが必要でしょう。

4.地域密着型？大手全国チェーン？

地域密着型の塾を選ぶ際には、地域密着型の塾は塾によって実力がまちまちであるという点を注意しなくてはなりません。

実績を十分検討して入塾を決めないと、「入塾してから教育理念がない塾であるとわかった」という場合もあるので注意が必要です。

上記の対策として、地域密着型の塾を選ぶ時には、何年も地域に根付いており、ある程度の規模がある塾を選ぶようにしましょう。そのような塾は、地元の受験情報を豊富に持っており、地元の高校への進学を検討している方にはおすすめです。

その反面、人気のある地域密着型の塾は入塾テストがあり、入塾を断られてしまう可能性もあるということを頭に入れておきましょう。

大手全国チェーンの塾は全国の難関高校に合格できるためにオールマイティーなカリキュラムが確立されており、安心して任せられるという特徴があります。

他県の高校に入学したいお子様は大手全国チェーンの塾で学習することがおすすめです。

しかし、大手全国チェーンの塾はフランチャイズ展開していることが多く、同じ名前の塾での塾長によって指導力に差が出ることがよくあることです。

指導力を吟味するには、通塾を検討している校舎の合格者数や合格率を判断材料にするとよいでしょう。

5.体験授業で相性を確認

体験授業を行っている塾がほとんどです。

口コミが良い塾や実績が十分な塾であっても、お子様との相性が合わなければ意味がありません。

通塾を検討している塾で体験授業を行っていれば、体験授業を受けてから入塾を決めるのがベストです。

6.費用確認の際の注意

個別指導塾では科目単位の費用になっている塾がほとんどです。

通塾前は2科目だけ塾で学習しようと考えていても、入試直前期になると全科目受講したくなるお子様が多いのが実情です。

個別指導塾を検討する際には、受講の可能性がある科目をすべて考慮した金額を念頭に入れておく必要があるでしょう。

集団指導塾は個別指導塾に比べると、毎月かかる費用は安くなる傾向にあります。

しかし、集団指導塾であっても、長期休暇の時期に特別講座が開校される場合もあります。

特別講座といっても、ほとんどの生徒が受講する講座である場合が多いので、特別講座の費用も必要な授業料として計算しておきましょう。

7.オンラインで受けられるかどうか

新型コロナウイルスの影響で、授業が取りやめになってしまう塾もありました。

授業があっても、感染が心配で通塾できない人もいるかもしれません。

新型コロナウイルスの対策として、オンライン授業を行っている塾も増えてきています。

授業の取りやめの心配や、感染の心配がある人はオンライン授業を行っているかどうかも塾選びの判断基準の1つにしてください。

関連コラム：オンライン塾は意味ないって本当？メリット・デメリット・向いている子の特徴

中学生は塾に行くべき？塾選びの前に知っておきたいこと

学習塾選びの前に知っておきたい、以下の4点について簡単に紹介します。

• 高校受験で塾に行かない選択肢はあるの？
• 塾に行くべき中学生の特徴
• 塾に行かなくても大丈夫な中学生の特徴
• いつ頃から塾に通うべき？

高校受験で塾に行かない選択肢はあるの？

結論から申し上げると、以下の理由から、ほとんどの場合は塾に行くことが必須です。

• 塾は受験情報を豊富に持っている
• 受験は一人では乗り越えられない

塾は受験情報が豊富

高校受験を成功に導くためには、お子様自身の学習も大切ですが、受験情報を集めることも重要なポイントです。

受験情報とは主に学校別の出題傾向と出題レベルをさします。

私立高校に合格したい場合には受験情報が特に大切です。
私立高校の試験問題は教科書レベルを超えた難しい問題が出題されます。
また、学校によっては頻出単元があったり、小論文があったりと学校別の対策が必要となります。

家庭学習のみで受験した生徒の中には、受験情報が少なかったという理由で志望校に合格できなかったという生徒もいるでしょう。

以上のことから、受験を乗り切るためには受験情報の収集は必要不可欠です。

ご家庭で何年分もの志望校の情報を収集することは非常に難しいですよね。
受験情報の収集が必要であるということが、高校受験には通塾が必須であることの1つめの理由です。

受験は一人では乗り越えられない

受験のために一番重要なのは「自習時間」です。

個人差がありますが、志望校に合格するために中学三年生にもなれば、平日は毎日2時間以上、休日は一日8時間以上の自習時間が必要といわれています。

高校受験をする15歳の子供が一人でこのような長時間の学習を家庭でするのは難しいでしょう。

しかし、塾の自習室で仲間と一緒に勉強したり、講師のサポートがあったりすれば、長時間の自習をこなせるというお子様も多いのではないでしょうか。

また、15歳は思春期真っ只中です。思春期の子供は親の教えを素直に聞くことができません。
問題を解いていて分からない問題を親が解説しようにも、素直に聞いてくれない場面も出てくるでしょう。
さらには、親も解けない問題が出てくるかもしれません。

そんな時に塾の先生の存在は心強いものです。
塾の先生は学習相談や時には生活相談にも乗ってくれるでしょう。

受験を乗り越えるためには、親以外の仲間が必要であるということが高校受験には通塾が必須であることの2つめの理由です。

自習時間は家庭で確保できるが、親以外の誰かにアドバイスをもらいながら学習をすすめたいというお子様もいらっしゃるでしょう。
そんなときは、家庭教師やオンラインコーチングという選択肢もあります。

塾に行くべき中学生の特徴

高校受験を乗り越えるためにはほとんどの中学生が塾に行くことが必要です。

以下の事項にあてはまる中学生は特に塾に行く必要があります。

• 難関私立高校を志望している
• 志望校との学力差が大きい
• 一人で勉強するのが苦手
• なにから手をつけていいか分からない

上述したように、難関私立高校の入試では教科書には載っていない問題が出題されます。
学校で習わないレベルの超難問をクリアするにはやはり塾に行くことが近道です。

また、志望校と自身の学力の差が大きい場合には自学だけでは合格を掴めません。
塾に通うことで短期間で効率的に学力レベルを引き上げる必要があります。

一人で勉強するのが苦手なお子様は講師のサポートや一緒になって勉強する友達の存在が必要不可欠です。
自分一人では心が折れそうな時も周りのサポートで志望校に向かって頑張ることができるのも通塾のメリットといえるでしょう。

分からないことが多すぎて志望校合格に向けて何をすべきかまったくわからないお子様も塾に行く必要があるといえます。
ほとんどの塾が合格に向けてカリキュラムを作成してくれます。
何をすべきかわからないお子様は、講師の作成したカリキュラムにしたがって勉強すれば合格に近づくことができるので、通塾は必須といえるでしょう。

塾に行かなくても大丈夫な中学生の特徴

ほとんどの中学生は通塾の必要がありますが、まれに塾に行かなくても難関高校に合格している中学生もいます。

• 合格するために必要な計画を自分で立てられる
• 分からない問題があれば、学校の先生や親に聞いて解決できる
• 受験情報を自分で収集できる

関連コラム：塾に行っても成績が上がらないのはなぜ？原因と解決策を解説

いつから塾に通うべき？

入試問題の半数以上は中学1,2年生の単元が出題されているといわれています。特に中学1年生に比べると2年生では学習内容の難易度が大幅にアップします。

入試問題の出題頻度、難易度を考えると、中学2年生の夏休みから塾に通うのがベストといえるでしょう。

「学習コーチング」という選択肢も

塾の選び方は、お子様の性格によって集団指導塾か個別指導塾かという判断方法がありましたね。

そして、志望校が公立か、私立かという点も塾選びの判断基準の1つでした。
地元の私立高校を志望する場合には、受験情報が豊富な地域密着型の塾がおすすめです。
他県の難関高校を目指す場合には、カリキュラムが確立された大手全国チェーンの塾を選ぶと失敗が少ないということも紹介しました。

そのほか、費用面やオンライン授業を実施しているかどうかも塾選びの判断材料にするといいでしょう。

上記はあくまでも参考です。後悔しない塾選びのためには、塾に求める要素をしっかり吟味したうえで体験授業や説明会を受けるなどして判断してくださいね。

どうしてもお子様にあった学習塾が見つからないという方には学習コーチングもおすすめです。

毎日コーチが進捗を確認してくれるので、無理なく学習をすすめることができます。

無料体験も行っているので、ぜひ利用してみてくださいね。